りくたろ
下巻も上巻に引き続き、可愛い!と思えるシーンがたくさんありました。最初は獅子戸を気まぐれに振り回していたけれど、何でも割り切って世間や芸能界を難なく渡り歩いていけそうに見えて、実は誰よりも擦れていなくて他人の悪意に傷付きやすい、本来芸能人に向いていないのがレンというキャラクターなんですよね。ノリの軽さは不安や寂しさを取り繕う仮面。人との繋がりを誰よりも求めているのに、また失ったり裏切られたりする…
これは今まであまりお目にかかったことがない斬新なカップルでした。スピンオフ作品だと知らずに元の作品は未読の状態で読み始めたのですが、冒頭の2人のやりとりではレンのことをすっかりモブだと思い込み、こうしてレンにも傷付けられた獅子戸が新しい人と出会うのね、と思っていたらまったく違うどころかメインキャラでした(笑)。
中盤までは獅子戸視点が多めで、生真面目で擦れていない彼が行動も思考も読めない…