吉田珠姫さんのレビュー一覧

堕ちた天使は死ななければならない 小説

吉田珠姫  yoco 

不憫な生い立ちの主人公を何とかしてあげたくなる

評価の難しい作品でした。
ストーリーは楽しめたのですが『萌』の高評価には繋がりませんでした。

海外ドラマの警察とかFBIとかCSIが出てくるものとか翻訳物ミステリーが好きな人なら興味が持てるテイストです。
私もクライムストーリーは好きだしミステリー小説も読みますが、それでBLやMLを読みたいわけではないのであえて手は出さないのですが、そこに好きなイラストレイター様がセットになっていたので…

1

獣夏 小説

吉田珠姫  よしいくざんす 

仲が良かった実兄弟、美しき実父子、行く果ては…

吉田さんの小説では『鬼畜』が気になっているものの、ホラーがかった怖さを感じて手に取れずにいるのでこの小説を初読みとして選んだ。
収録されているのはガチ弟×兄の『獣夏』と、ガチ父×子の『誘春』。
どちらも薄ら寒さの漂う後味が残るが、怖くても読む側を惹き付けるパワーがあった。
*正にガチが駄目な人、モブが駄目な人には地雷を踏むような二本立てなのでご注意を。

『獣夏』のほうは、幼い頃から好意を寄せてい…

1

堕ちた天使は死ななければならない 小説

吉田珠姫  yoco 

ネオ・ハードボイルド好きの方、きっと満足します

電子書籍で読了。スタイリッシュな挿絵有り(多分ですが紙の本だったらもっと雰囲気が良いのでは)。

読んでいる最中、何度か「あれ?ハヤカワミステリだったっけ?」と勘違いしちやうほど、翻訳ミステリの空気をまとったお話です。謎解きものではない(と、思うんですよね)のですが、ドキドキしながら読んだ方が絶対に面白いと思うのでネタバレなしで行きたいと思います。

物語の長さがミステリとしては若干短く登…

8

堕ちた天使は死ななければならない 小説

吉田珠姫  yoco 

主人公の生き方が健気

こちらの作品はミステリーです

主人公レイモンドは母親に虐待されて育って
たぐいまれなる美貌ゆえに4歳で修道院というカルト団体にさらわれ
解放された時は7歳だったという非常に困難な人生のスタートでした

解放されても引き取る母はすでに亡くなって
施設に入っていたところ母の友人リサが後見人になってくれて
モデルの仕事をして細々と収入を得ているけれど
ほとんど引きこもりの生活

6

堕ちた天使は死ななければならない 小説

吉田珠姫  yoco 

翻訳もののように感じられるうまさ

まるで翻訳小説のような地の文。
吉田さんには大正昭和初期のような文体で書かれる作品もありますので、舞台によって変えられているのだとすると本当にすごい作家さんなのだなと感じます。
わたしは翻訳物が好きなのですが、苦手な方はもしかしたらこちらダメかもしれません。
ただミステリー系がお好きな方には楽しめると思いますよ。
そこまで犯人を伏せているわけではないので謎解きという点を楽しむのではなく、雰…

3

鬼畜 小説

吉田珠姫  相葉キョウコ 

噂通りの“怪作”

最初、弟の子供じみた言葉遣いにどうしても慣れられなくて、「表と裏を使い分けて、本性あらわした後は普通の言葉遣いになってくれたらいいのに」と思っていましたが、だんだんそんなことどうでもよくなった。
なぜなら本作の問題の根幹はそんなところにはないからです。“弟が装っていた仮面の言葉遣いに慣れられない”など、瑣末な問題に過ぎない。

電車の中でのイチャイチャ強制、ウエディングドレスを着せての試着室…

18

恋の呪文 小説

吉田珠姫  ホームラン・拳 

たのしい

貧乏な老夫婦に拾われ育て荒れたアリー。
ある日、しゃべる黒ヒョウと出会う。
そして、実は位の高い魔物なのだと言われてしまう。
なんだかエロい衣装に着替えさせられて、あれやこれやなお話し。
テンション高め、にぎやかなファンタジー作品ですね。
喋る黒ヒョウ、オネエなドラゴン。
なにやら変態臭い魔物が現れたり。
アリーの初恋は実るのか!

あんまり情緒的でもなく、
あれよあれよな展開…

1

ときめきベストセレクション2016 グッズ

にじみ出るエロさが良い。

今更ながらレビューを。ネタバレしてます。





例年恒例、年に一回シャレード文庫さんで開催されるフェアで配布される「ときめきベストセレクション」。
2016年版は、

秀香穂里さん『トリプルルーム』の番外編「トリプルバレンタイン」
丸木文華さん『オタクな俺がリア充社長に食われた件について』の番外編「CDデビュー!?」
吉田珠姫さん『鬼畜』の番外編「愛についての個人的考察」…

3

恋獄の獣との愛の日々 小説

吉田珠姫  相下猛 

ふたりの世界でラブラブ。

「恋獄の獣に愛されて」の続編。辛いことが多かった前作からすると、普通のBLファンタジーになっているという感じです。だから余計に2冊合わせてひとまとめの物語だなと思います。

前作で異世界に堕ちて一度現世に戻り、次は自分の意思で再び異世界の行った主人公・あさぎですが、その際、【異世界で役立ちそうなもの】を色々と用意するというシーンがありました。そこがなんとなく「エルマーとりゅう」めいていてちょっ…

1

恋獄の獣に愛されて 小説

吉田珠姫  相下猛 

もやもやする異世界ファンタジー。

現実世界でなかなかむくわれない主人公の少年・あさぎが、異世界(客観的に見ると、地獄のような世界)に救いを求める異世界トリップファンタジー。よくある展開と言えばよくある展開で「ヨモツヘグイ」の概念をしつこく書いてあったりと分かりやすくはあるのですが、いろいろとモヤモヤする所の残るストーリーでした。

異世界の「角の折れた鬼・ソード」のキャラ設定など、切ないストーリーであることは分かるのですが、い…

1
PAGE TOP