chikakumaco
巨人と常人の異種間交流、というシュールなトンデモ設定ですが。
同性愛とか、異性愛だとしても。ままならない恋についてのメタファーなのだと思います。
恋してる相手を、愛しているのか、どこまで許せるのか。そして、自分はどうしたいのか。
何が出来るのか。
「 オレたちは お互いに 水の入った風船を持っている
不用意に 水を入れすぎてはならない
水を入れすぎると重いし
…
やっぱり重い実先生の独特の感性が好きだなぁと思わされる作品でした。的確に言葉で表現するのが難しいのですが、何というか、シュールさと純情さが絶妙に混ざった雰囲気を感じます。この空気が本当に好きなんですよね。ストーリーとしては特に波乱があるわけでも驚かされる要素があるわけでもないのですが、淡々と進んでいくにも関わらず読者を引きつける何かが存在していました。タイトルと表紙から受け取ったイメージ的には『…
私は漫画の技術に関しては全くの素人ですが、そんな私から見るとそこまで描き込みが凄いようには思えません。背景なども割と簡素です。ですが、なんとも言えない不思議な魅力があります。ストーリーも特に大きな波乱はありませんし、タイトル通りアホエロを体現しているのですが、なぜか頁を捲る手が止まらなくなります。
高東の一見正論じみた押しに違和感を覚えつつもついつい流されてしまう坂口が、髪型も相俟ってと…