とさぶんたん
2巻もそこまでシリアスな空気感が増すことはなく、ヤクザが登場する作品にしては穏やかな雰囲気でした。ただ、左右田は花井の行動に疑いを持ち、2人の関係には少しずつ変化が訪れます。左右田に見た光景を正直に告げられて、自分を暴け、と言い放った花井に痺れました。左右田に本当の自分を知られても、失うものは何もないという自嘲のようにも見えたし、本当の自分を見つけて受け入れてほしいという希望のようにも見えました…
シリアスな雰囲気を想像していましたが、警察上がりの探偵とヤクザという殺伐とした職歴の2人でありながら、お互い愛嬌があって読んでいてほんわかしてしまうような作品でした。左右田は分かりやすいワンコ攻め。警察時代から花井のことが好きだったとのことで、是非暗躍していたであろう当時の花井を見てみたいなぁと思いました。花井は本庁からヤクザへと転身した、肝の据わった色男。いつもしかめ面のように見える凛々しい眉…