renachi
◆home(表題作)
再会ものなんですが、再会するまでの過程がとっても素敵でした。作家だから、離れていた間にどれだけ想いを募らせていたか、本にして贈る。こんな熱烈なラブレターをもらったら、感無量ですよね。辰巳は気持ち悪いと振られるのを覚悟で贈ったのだけど、もちろん澄晴はその想いをしっかり受け止めていて。すっかり大人の男になって帰ってきた澄晴の雄々しさと、昔と変わらない可愛らしさが両立していると…
見た目は男!ってかんじの絵柄なのに、なんて初々しいのこの2人!乙女チック!って思っちゃいました。
好きなものを好きと言うのは 案外難しいことだ
という文から始まりますが、ほんとそう。わかる!
私も好きなものほっとんど隠してる
だってその方が好きなものを傷付けられないし否定もされない。ずっとただ、好きでいられる。
けど、もしそれを分かって貰えたら?一緒に好きと言ってくれる人がいたら?も…
とっても穏やかで最初から最後まで不安なく読める、癒される作品でした。空気感が柔らかいし、つゆきゆるこ先生のタッチそのものも曲線が緩やかでほっこりするし、メインの2人も思いやりに溢れた優しい攻めと受けで、本当に温かい気持ちになれました。夏に発売された作品だけど、ちょうど今の寒い季節に読んでもいいかも。同性と付き合っていることをカミングアウトするのに抵抗はあって当然。でも相手を好きな気持ちに嘘はない…