笠井あゆみさんのレビュー一覧

飼い犬に手を咬まれるな 小説

夏乃穂足  笠井あゆみ 

エンターテイメントとしては面白いけど…

 新興の都市開発グループ御曹司の受けと、庭師として突如転がり込んできた男の息子である攻めとの、執着因縁もの。

 彼らが出会った中学時代から話が始まり、高校生、社会人と、時系列に沿って話が進んでいきます。
 前半部分は両親の期待に応えて品行方正・成績優秀であろうとする受けの、それ故に甘えられない寂しさだとか内に秘めた鬱屈した思いの心情描写がとても精緻で、幼少期に虐待を受けていたらしい攻めとの…

3

愛に耽る鷹 小説

ゆりの菜櫻  笠井あゆみ 

騙し騙し合いの攻防戦

アラブの王子と、自称図書館司書の強気美人受け(だけどへっぽこ)による小気味良い会話の応酬が良かったです。
ゆりのさん作品の攻めと受けとの駆け引きめいたやり取りをいつも楽しみにしているので。

化かし化かし合い、何が真実で何が嘘か。
駆け引きをしつつ見えてくる素顔の攻め、そして変化していく受けの気持ち。

攻めが愛しているのは本当の自分ではない……と思い悩む受けの姿に萌えました。

1

拝啓、百年先の世界のあなたへ 小説

中原一也  笠井あゆみ 

ラストに泣いた(つд;*)

 なんちゃって、なのかな〜と思ってたのですが。

受け様は、小説家としてデビューするも、挫折して今はバイトで生計をたてているコミュ障気味のなつめ。

攻め様は、なつめの元に未来から送られてきたアンドロイドのキース。

 100年後のなつめの子孫が、なつめに小説を書いてもらうために、お世話係りとしてキースを送ったという。
何度も、なんちゃって、なんじゃないのかしら、ホントにアンドロイド…

7

アルファの執愛~パブリックスクールの恋~ 小説

ゆりの菜櫻  笠井あゆみ 

身分差にすれ違う2人。

 こちら、同じエドモンド校が舞台の『アルファの耽溺』が大好きだったので、楽しみにしていました。
その時のカップル2人の今の姿が垣間見れて嬉しかったです(^-^)

『耽溺』の方を読んでいなくても大丈夫だけど、きっと読んでいた方が楽しいと思います。

今回の受け様は、攻め様である公太子ロランの側近になるべく努力してきた伊織。

攻め様は、ファルテイン公国の公太子ロラン。
一目見たとき…

4

黄金の皇帝と白銀の皇妃の純愛 コミコミ特典SS小冊子 胎后宮にて グッズ

初めての子育て

本品は『黄金の皇帝と白銀の皇妃の純愛』のコミコミ特典小冊子です。

本編後、皇子の1才の誕生日が近づいた頃のお話です。

皇帝イシュクと皇后ニルファの間に生まれた皇子サラールは
間もなく1才になろうとしていました。
サラールが生まれてからの胎后宮は育児を中心とした場所に
変わりました。

イシュクにそっくりな黒髪のサラールは、
むっちりとした腕とまるまるとした太腿が露わになった…

0

黄金の皇帝と白銀の皇妃の純愛 小説

深月ハルカ  笠井あゆみ 

サイエンス要素が強いファンタジーです

今回は皇位継承権第三位の皇子と継承権第二位の皇子のお話です。

「泉の間」に落とされた受様が自らに起きた変化を受け入れ
新皇帝となった攻様の隣に並び立つ者となるまで。

メフ・ルダード帝国は周辺14国の頂点に立つ地上最大の国家です。

皇帝の座に昇り詰める者には光り輝く御微が現れるとされていす。
皇帝の一人娘である15才の皇女には継承権はなく、
皇女の従兄であり、御微を持つ25才…

4

拝啓、百年先の世界のあなたへ 小説

中原一也  笠井あゆみ 

難しい

BLとして受けとめが難しかったです。
読み終えてしばらく複雑な思いを抱いていました。神ともいえるし、しゅみじゃないともいえるから中立だなんて安易に選ぶもんじゃないよな、とも思いつつ。

あくまで読者間の情報交換としての評価入力システムだという前提で、いつも直感的に5段階評価を選択していますが、最近「萌」評価に便利さを感じて「萌」ばかりだったのを反省して、悩んだすえに中立を選びました。

11

鬼子の夢 小説

丸木文華  笠井あゆみ 

梁塵秘抄が原案 鬼を生む女の呪

鬼子と呼ばれ、生みの親にも村人にも凌辱されて育った美貌の与六
山で隠遁して暮らす佐助は、生まれた時から鬼。母に匿われて育つが、母を村人に殺された時、鬼の力が全覚醒する。
与六は山で佐助に救助される。二人は番になって寄り添って生きていく。

面白かった! 昔物語風のBLです。著者は、ゲームのシナリオライターもされているせいか、辿っていきやすい構成でした。
鬼同志の情交は濃くて花丸black…

10

拝啓、百年先の世界のあなたへ 小説

中原一也  笠井あゆみ 

真直ぐの速球、または左ジャブからの右ストレート

私、中原さんは稀代のテクニシャンだと思っています。
やっぱり『人を笑わせる』というのは力量がなくては出来ないので。

出版社あらすじを見た時に「あ、ネ〇型ロボット?」と思ったんですよ。
そしたら『あとがき』の中に担当さんからのリクエストエピソードが書いてありまして。で、当初の構想は『ドタバタコメディ』だったとのこと。
でも、今作は『別の抽斗を開けてみた』そうです。
中原さんの持てる力を…

5

拝啓、百年先の世界のあなたへ 小説

中原一也  笠井あゆみ 

時を超えて巡り会う

今回は未来から来たアンドロイドと作家を目指していたアルバイトのお話です。

筆を折った受様が未来から来た攻様によって再び作家業に向き合う顛末を収録。

受様は両親の遺した古い一軒家に愛猫と暮らしをしています。
同棲している恋人と喧嘩するたびに姉が突撃訪問する以外は
週に5日のアルバイトでしか人との接する事もありません。

ところが1週間みっちり働いたとある夏の金曜日、
帰宅した受…

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