真生
ふみの授業参観日から始まり、駿の旧友の和田が登場したり、ふみの同級生のちほがやらかしたりと波乱の幕開けでした。ちほの母親は和田と再婚しており、ちほの家もふみの家も血の繋がりのない他人が混ざっているのは同じ。ちほはまだそんな環境に順応できていないのだけど、和気藹々とした橋本家を見て、少しは前向きな気持ちになってくれたようです。血の繋がりのない人間を家に迎えることや、同性との付き合いを許すことなど、…
今回は2人の環境に何か大きな変化があるわけでもなく、橋本家で共に過ごす2人を穏やかに見守れました。序盤、2人の情事を見てしまったふみにわだかまりができてしまいますが、駿が子供相手だからといってオブラートに包むのではなく、自分達の関係性をはっきりふみに伝えることによって信頼が回復します。無知に見えても子供は意外と鋭いですから、もし誤魔化したらそれに気付いてしまって、余計に拗れると思うんですよね。こ…
時々台詞から台詞への脈絡がないように感じたり、新たに登場する駿の弟がなぜか実央に似ていて混乱したりしましたが、前巻よりはスムーズに読み進められ、萌える余裕も出てきました。駿の職場と実家を訪れるため、島を出た2人の旅路や、橋本家に2人が馴染んでいく様子が主に描かれています。この作品全体の中でも、電車やフェリーなどを乗り継いでいく2人の描写が一番好きですね。何か特別なことをしているわけじゃないけれど…
紀伊先生の絵のタッチは雰囲気があってとても好みです。でも、所々脈絡のなさを感じてしまったので中立評価に留めました。一番引っかかったのはやはりメイン2人の距離の縮め方について。ゲイの駿が先にノンケの実央を好きになり、実央も割と早い段階でその気持ちに応えます。が、彼はすぐ島を離れなければならず、3年間2人は別々に過ごします。ようやく島に帰ってきた実央は、積極的に駿に気持ちを伝えるようになるのだけれど…