遠野春日さんのレビュー一覧

告白は花束に託して(新装版) 小説

遠野春日  円陣闇丸 

ツンデレ美人秘書

2005年発行の新装版、「摩天楼」シリーズのスピンオフ作品です。

「摩天楼」カップルの都築に失恋したと認めたくないジーン(受け)が主人公です。ツンデレで意地っ張りでプライドが高いジーンに対して、西根が根気強く接して心を開かせる話です。

シリーズ未読のためか、西根(攻め)がなぜジーンにそれほどこだわるのかという導入部があまりよく分かりませんでした。

また、都築の恋人の基に嫉妬するジ…

3

艶乱 小説

遠野春日  円陣闇丸 

『艶』シリーズ第三弾

情熱シリーズ『艶』編の第三弾。
『ひそやかな情熱』シリーズの佳人もたびたび登場します。

あらすじ:
体だけの関係に始まり、最近ようやく心を通わせつつある弁護士の貴史(受け)と、香西組若頭の東原(攻め)。
ある日、東原が何者かに襲われる事件が発生。
首謀者は、東原が過去に潰した組織の組長の息子のようで…

東原と貴史の両視点ありますが、より読者に目線が近いのは貴史。
兄の死をきっ…

15

疵と蜜 小説

遠野春日  笠井あゆみ 

表意買い!

​遠野さんの作品は最近ではシリーズ物の新しいものが出たときくらいしか読んでませんでした。
以前は作家買いするくらいに好きだったのに、読みたいと思う作品に出会えなくて…
イラストが笠井さんだったので衝動買いしてしまいました。

予備知識なしにあらすじも読まずに読み始めたのですが、カバー絵の殺伐とした雰囲気から事件ものかヤクザ関係か熾烈なビジネスかなどと思いました。
実際はそれらをミックスし…

2

花嫁と誓いの薔薇 砂楼の花嫁(2) 小説

遠野春日  円陣闇丸 

花嫁として生きていく選択

自身の性に秘密を抱えた元大尉・秋成が中東の地シャティーラで皇太子のイズディハールに見初められ、嫁入りしてからのその後の話。

前巻では秋成の境遇が可哀想ってのが第一にきて感情移入しづらかったが、続篇ではちゃんと秋成の心境の変化に目を向ける事ができた。
イズディハールに気を使わせるばかりで新たな環境に馴染もうとしないのを反省して、妃として前向きになったし、芯の強い所も伺えた。

二冊続けて…

3

砂楼の花嫁 小説

遠野春日  円陣闇丸 

受けの不幸設定が盛りすぎで可哀想

中東の地シャティーラを舞台にした皇太子・イズディハールと異国の訳ありな大尉・秋成のロマンスもの。
ザヴィア外相の護衛の一人としてシャティーラに訪れた秋成は帰国前日に偶然爆破テロに巻き込まれ、ザヴィア軍部に置き去りにされただけでなく、シャティーラ側にも重要な容疑者として拘束されてしまう。

この話は、お互いの国の情勢といった背景はしっかりしていて骨太な印象だ。
ただ、そこから秋成を庇ってくれ…

1

まなざしの誘惑 小説

遠野春日  蓮川愛 

安心して甘さを楽しむ作品

「じれったい口唇」のスピンオフ作品。
2004年ビーボーイノベルズにショートが追加されています。
前作とリンクしているので、両方読んでいると理解しやすいと思います。ただ、こちらを先に読んでも構わない気もします。

「まなざしの誘惑」
前作「じれったい口唇」で肇が雅之を嫉妬させようと恋人と偽って別荘に同行するホストの谷口聖(受け・20歳)が主人公です。5年前から父親の私設秘書で聖の世話をし…

1

裁きの騎士に恋して 小説

遠野春日  蓮川愛 

面白いけれど前作ありきのスピンオフ作品

「金のひまわり」のスピンオフ作品です。

表題作と「金のひまわり」の二人のショート「厄介だが恋しい男」の2作品が収録されているのですが、表題作の仁×記章で1冊にして欲しかったなと思いました。

表題作が記章(受け)の視点で進んでいくので、ショートは仁(攻め)の視点で、記章に惹かれた理由や過程を語って欲しかったです。

前作「金のひまわり」に仁×記章の出会い編「水族館の夜」があるのですが…

1

覇帝激愛 小説

遠野春日  稲荷家房之介 

やふーv

最近どうにもモブに凌辱される受が好きでしょうがない。
もこデス(´艸`*)ぐふ。

お話の攻は国を統べる帝王。
鹿を追いかけてさまよいこんだ森の湖で見つけた美麗な人に
ひとめぼれ。
なによりも大事だという簪を人質にその人物を自分の手中に。
早速つれかえり綺麗にした挙句に犯すという
なんともな展開なのであります。
凌辱フィバー☆な、わけですが
個人的には、宦官たちが無機質に受の体…

0

嫉妬は黄薔薇に託して 小説

遠野春日  円陣闇丸 

花束の意図するところ

前作、「花束に託して」で盛り上がり買ったはずの続編を
今頃掘り起こしてくるとか(-_-;)
なんて思いつつな読み始め。

開始数ページでジーンの可愛さに悶絶しているワタクシでございます。
あまつさえ見目が秀逸であるがゆえに
あまつさえ仕事がバリバリにこなせてしまうがゆえに
あまつさえ思ったことをあるがままに口からこぼしてしまうがゆえに
どーにも高飛車でプライド高く見えてしまう受。

1

金のひまわり 小説

遠野春日  蓮川愛 

しっとりした話

司法修習生だった時、泉樹は朝比奈仁と白石弘毅という二人の男と知り合う。
冷静沈着な仁と対照的に誰もが考えもしなかった視点から議論を行う弘毅。

二人のことを尊敬の眼差しで見つめていた泉樹だったが、卒業と同時に、仁から告白され、そのまま穏やかな恋愛関係を続けていく。

ところがそんなある日、仁の口から司法修習終了以来言葉を交わすことのなかった弘毅の話が仁の口から出てくる。
そのことで、当…

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