榎田尤利さんのレビュー一覧

賢者とマドレーヌ 小説

榎田尤利  文善やよひ 

語彙力を無くす壮大なファンタジー小説

この本の感想を言い尽くせない自信があります。それくらい凄いファンタジー小説を読んだなって気分です。

ニウライという神を信仰するアカーシャの地でソモンという聖職者に就く風読み。幼い頃からの友は明晰と癒しのソモンにそれぞれ就いている。

アカーシャにはアーレとジュノという2種類の民がいて、居住区も仕事も明確に線引きされている。

風読みは人の名前は覚えられないが珍しい動物は好きで自宅で色…

4

threesome 小説

榎田尤利  丹地陽子 

夢中になって読んでしまいました。

いわゆるヤクザもののBL。美貌の頭が主人公で、忠実な舎弟、主人公を息子のように思う会長、主人公を目の敵にする兄貴分などが登場する、ときけば、なんとなく某コミックを想起したりもします。
作中で取り扱っている内容についても、特殊詐欺とその加害者をとりまくアレコレがメインで、とりたてて目新しいとは言えないものです。
それなのに、ページをめくる手が止まりませんでした。
特に特殊詐欺を仕切るリーダーと…

5

threesome スリーサム 小説

榎田尤利  円陣闇丸 

大勢に愛され過ぎるのも罪深い

エロティカとスリーサムどちらも買って満足して積んでましたが、文庫版発売を機に読みました。

エロティカの短編、10×3の続編。
ちるちるさんの作品インタビューによると編集者さんが、榎田尤利先生を口説き落としてこのお話が生まれたらしい。担当編集者さん、グッジョブです!ありがとうございました。こんな素敵な作品が読めたのは編集者さんと生み出してくださった榎田尤利先生のおかげです。

やはり、榎…

1

歯科医の憂鬱 小説

榎田尤利  高久尚子 

私も歯医者さんは好き!

あとがきに書かれていた「歯医者さん、結構好き」に私も!と思わず叫んでしまいました(笑)

三和先生、歯医者の時とプライベートでは全く違う性格になってしまうという二面性を持ってます。歯医者のプライドというか、責任感というか。
なので歯医者の三和先生はハッキリ物を言うし、治療のためならと患者からの悪評も辞します、普段の三和先生は謝ってばかりの、人との干渉を避ける人。

恋愛なれしていない二人…

0

erotica 小説

榎田尤利 

読んでよかったー

今年発売された文庫版threesomeを読む前に関連作から読みました。
6作の短編集。私が読んだ榎田尤利作品の中で1番エロかった〜。
6つの短編集で趣の違ったお話でどれもよき。

①【痛い靴】SM・フェチズム
脅迫ネタのあの写真は誰がどう撮ったんだろ。
靴擦れで痛そうに変な歩き方になってる姿ってそそられるってスゴイ癖だわ。靴擦れで水膨れがたくさん出来ちゃってるのを想像するだけで痛そうだ…

1

永遠の昨日 小説

榎田尤利  丹地陽子 

最後の一行で涙腺崩壊…。

初出は2002年の作品なんですね。
クロスノベルズ→花丸→角川と3度目の出版で
今年は2020年。
本当に20年たって最後の書き下ろしでみっちゃんもクラスメイト達も17歳から37歳になっています。凄い。

攻めである浩一くん、めっちゃいい子です。
素朴で一途で溺愛で読んでいて苦しい。
残りページが少なくなるにつれて、あーここで
何かマジック的な事が起きて
浩一くんに起きた事が覆ら…

4

はつ恋 小説

榎田尤利  小山田あみ 

うーん

榎田尤利さんの作品ですが、珍しく私にはミートしませんでしたね。
タイムスリップもの、だけどちと違う(事故ってる時の夢?)感じで、作品としては面白かったのですが、どうも攻めの心情に寄り添えず。
いじめの津田さんもスパイスやエッセンスに思えず、二人の心情が上滑りしてしまってる感がありました。

ご両親が病室に来て、和解しちゃうところもなんだか???リターンの記録はどうなった???
元々、17…

1

夏の子供 小説

榎田尤利  茶屋町勝呂 

子供のうちに

夏の終わりにふさわしい読書です。
10年ぶりぐらいに読んだかと。あの頃はこの登場人物に目線が近かったはずが、もはやあの人物の年齢を……うん、時が経つのは早い。

久留米みたいなタイプの攻めに弱い。「夏の塩」ではまだまだ大人しかった彼が、ひとたびそうなるともうずっぶずぶで。塩で久留米の「高校生ン時に好きだった女の子にねだられたんだよっ。」ていうセリフがあるんですけど、「好きだった」って言うとこ…

0

夏の塩 小説

榎田尤利  茶屋町勝呂 

夏の終わりに

「夏の塩」「夏の子供」セットで読みましょう。何故だかもっとBL未満な作品だと記憶違いをしていました。塩は確かにまだまだ序章ですが、子供ではしっかり甘いBLになります。塩の前半は話の雰囲気を掴み損ねて波に乗れませんでしたが、塩後半から止まらなくなりました。面白かった。
塩では魚住くんがまだまだ人ならざるものの雰囲気で。妖精か、あるいは妖怪か。

当時のBLはこういう話が少なかったのだと思います…

0

threesome 小説

榎田尤利  丹地陽子 

歳をとったので

2015年版を読んだ時はそれほど「泣ける」とは思わなかったのですが、あれから7年。歳月が涙腺を緩くしただけじゃなくて、当時の私が気づかなかった部分で心を揺さぶられたんだと思います。

榎田さんのお話の多くに『死』が出て来ます。それもかなり印象的な形で。
たぶん、私の『死のバリエーション』が豊富になったんだと思うのですよ。自分自身もどんどん近くなるし、それに接する機会も増えますしね。いきなりや…

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