榎田尤利さんのレビュー一覧

少年はスワンを目指す 小説

榎田尤利  黒井つむじ 

切なさあり笑いありで楽しめました

怪我でバレエを諦めていた櫛形が転校先の高校で自分の殻をやぶり再び踊る道を選ぶ青春もの。
見た目は王子なのに口が悪い櫛形をはじめ
登場するクラスメイトもキャラがすごくいいです。
どでかい身体をしているのに真面目で直球な原の不器用さも大好きでした。

学際での男子バレエ披露に向けて取り組む姿や衣装を決める掛け合いには笑ってしまいました。
そして、櫛形と原の高校生らしいじれじれした関係もよか…

4

明日が世界の終わりでも 榎田尤利作品集 小説

榎田尤利  藤たまき 

人生を考える物語

音大生の凛と六実の恋愛が描かれた『largo』
他の男性に抱かれる様子を視るだけで決して自分を抱こうとしない恋人・玲と望の『明日が世界の終わりでも』
玲の友人・城下が本気の恋をする『約束』
『明日が~』と『約束』のその後が語られる『集い』
そして、さらにその後が語られる『witness』
『largo』は音(聴く)が、『明日が~』は視線(視る)に深く関わる物語です。

初めて読んだ時…

4

交渉人は黙らない 小説

榎田尤利  奈良千春 

読み込み過ぎて寝不足に

これ程までに何度も読み返した作品は初めてでした。
図書館にあったので軽い気持ちで読み始めたら、面白くて 一気に大人買い!
夜な夜な読み耽ってしまい、しばらくの間は毎日寝不足に…
何度読んでも良い作品です。とても人気があるのが納得。

お互いが大事な人になって、弱点になって、共依存な感じで、大丈夫かと心配にもなりますが、人間ってそれでも何でも愛が無いと生きていけないですよね…
そう思いま…

2

少年はスワンを目指す 小説

榎田尤利  黒井つむじ 

面白かったけれど。

旧版は未読。非常に榎田さんらしい作品だったな、というのが読後の感想です。

5歳のころからバレエ一筋。美しいビジュアルに才能もあり、努力家の櫛形くん。けれどひざを故障してしまい失意のうちにバレエから離れることに。

という、喪失感を持つ受けくんが、通学する高校の学園祭を通し徐々に前向きになっていくお話。

その展開を軸に、櫛形くん(受け)、櫛形くんに恋しちゃった原くん(攻め)、二人の友…

0

少年はスワンを目指す 小説

榎田尤利  黒井つむじ 

旧版と比較しながら読んでも面白い

旧版のノベルズも持っていますが、榎田先生の作品、しかも加筆修正+書き下ろし付とあっては買わないわけにはいきませんでした。
結果、買ってよかったです!!
旧ノベルズ版は、「青春小説にちょっと恋愛」って感じでしたが、こちらはLOVE度が上がって、「青春恋愛小説」になっていました。大満足です!!
挫折してしまったことで周囲を拒絶する櫛形とそんな彼が気になって仕方ない無骨な原。
この二人を改めて、…

2

きみがいるなら世界の果てでも 小説

榎田尤利  円陣闇丸 

成長したルコちゃん

漫画家シリーズ最終巻。

漫画の仕事量が増えてきた二木ですが、相変わらず生活能力は低く東海林に世話を焼いてもらっています。
恋人兼マネージャーのような東海林は、本業の美術商の仕事も忙しくなり生活に追われはじめます。

自分のせいで東海林がダメになることを恐れ、少しでも自立しようと掃除や料理にチャレンジする二木が健気でよかった。(ルコちゃん成長したな~)
でも度重なる失敗に心が折れた二木…

3

きみがいなけりゃ息もできない(新装版) 小説

榎田尤利  円陣闇丸 

蓑虫

生活遂行能力が著しく低い漫画家の二木。
片付けるのもお風呂に入るのも面倒くさくて、ほぼ大半の時間を布団にくるまって蓑虫で過ごすというつわものです。
幼馴染の東海林がいないと部屋は大変なことに。
でも二木だから許せてしまうのは何故でしょう(笑)

そんな二木を自立させようと二木から離れた東海林ですが、二人とも依存しあって生きてきたから会いたくて苦しくてしかたありません。
マンションの下か…

1

少年はスワンを目指す 小説

榎田尤利  黒井つむじ 

青春ものは良いのですが。。

個人的に昔の作品を改稿したものはあまり当たりがない印象なのですが、榎田先生の作品なので、期待して購入!
読み応え抜群のボリュームです。
青春もの大好きなので、この世代特有の青臭さを楽しむことができます。
BLメインというより、挫折して周りを拒絶していた受けの再生物語といった印象です。
何より残念だったのが後日談。
せっかく高校時代の甘酸っぱい青春話が急に色褪せたかのような別れる別れないの…

2

放蕩長屋の猫 小説

榎田尤利  紺野けい子 

ムカつく攻めなんだけど

凡そ十五年前の、榎田先生初期の頃の作品です。
東京の下町が舞台、受けのまひろは29歳で美人で一応イラストレーター。攻めの優真は二歳年下で、営業マンで、二人は同棲四年目。既にできている男二人のすったもんだの物語。
この優真がね、本当にガキで読んでてカチーンとムカつくわけです。挙げ句の果ては女性と浮気しますからね、こいつは。
二人が住んでる放蕩長屋の主、春彦の方が全然いい男なのに、なぜまひろは…

3

執事の特権 小説

榎田尤利  佐々木久美子 

何度も読んでもまだ読んでしまう

1冊すべて表題作です。
乙矢(受け)と仁(攻め)両方の視点でストーリーは進んでいきます。

切ないがベースなんですが、全体的な雰囲気はコミカルだと思います。
榎田先生の作品は、読んでて辛いものもあるのですが(それも素晴らしいですけれど!)、この作品はイタイ系が苦手な方にもお勧めです。

乙矢に呪いをかけたのが母親というのは切ないのですが、傍に理解者である執事の富益がいたことで救いがあり…

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