榎田尤利さんのレビュー一覧

普通のひと 小説

榎田尤利  木下けい子 

普通の恋は全て特別な恋

文庫2冊が1冊になったので、分厚い上に高いですが。好きだな、この装丁。30代のサラリーマン2人。全然絡みあってません(笑)。PPコートでない表紙は汚れやすいけど、ちょっと特別な気がする。これにトレーシングペーパーの帯がついてるんですよ。あう、湿気で反るのに~。
普通の恋は全て特別な恋、と語られてるとおり、どこにでもある恋。普通でないのは異常なのか、とゲイの人に詰られながら、普通という言葉に逃げな…

2

秘書とシュレディンガーの猫 小説

榎田尤利  志水ゆき 

猫の哲学に癒される

榎田さんって本当に上手いなあ、と思う。カップルごとにどこに惚れたかとか、あのときの蕩け方も違う。どのカップルも素敵だなあ、と思わせるのです。
PET LOVERSと表紙にあるのに気付いてなくて、『猫』だけど違うの?と途中まで思ってました。会員制デートクラブとの関わりがわからなくて。
何とかくっついた後の話の「不機嫌な猫」がおもしろかったです。絵本の文章を引用しながら、猫を語る。これ、翻訳物とあ…

2

アパルトマンの王子 小説

榎田尤利  緋色れーいち 

恋愛ではなく家族の話に泣ける

藤井沢商店街シリーズの4冊目。
世間知らずの御曹司×不動産屋を営む5人兄弟の長男。攻は金髪だけど日本人。修業のための古くて狭いアパートを探していて。金髪キャラ萌えはしないので、年下で王子と見紛う攻がいくら気障でも何とも思わないのですが~。まだ幼い弟妹がいる受は、恋愛に生きることができない。我慢して生きている優しい性格。でも本当は自分がいい子でいたいだけで、長男であることがイヤだと思いながらも長男…

1

愛なら売るほど 小説

榎田尤利  高橋悠 

真実の愛はここにある

この前のマンガ家シリーズがおもしろかったので、これも読んでみました~。前作で名前だけ出てきた立花キャンディ先生の恋。真実の愛を求めて彷徨うOLを描いたマンガ『愛なら売るほど』、略して『愛売る』。流行語大賞とか社会現象とか大袈裟で笑えるんだけど、それを描いてるマンガ家はあまりにも地味で控え目で気が弱くて、こんな子が本当にうまくいくの?と心配してしまいました。高校時代のたった一度の会話とさほど意味なく…

3

犬ほど素敵な商売はない 小説

榎田尤利  志水ゆき 

至上の愛

飼い主と犬の愛。ご主人様とか調教とか苦手で(内容は想像です)このタイトルに引き気味だったのですが、評価が高いので読んでみました。…泣きました。叱られたときと捨てられたとき、二度も。最初は犬として躾られる。屈辱。だけど常に見守ってくれる飼い主の愛に安心感を覚えて、依存するようになる。なんかね、信頼関係があるのよ。飼い主は犬を可愛がる。犬は飼い主に懐く。他の人も犬も入り込めない、1対1の。人と犬。忠犬…

16

少年はスワンを目指す 小説

榎田尤利  寿たらこ 

バレエ版ウォーターボーイズ

表紙でお笑い系かと思ったら違いました。文化祭に向けてバレエに懸命に取り組む5人の男子校生。バレエ版ウォーターボーイズ。そのうちのハードボイルドな高校生と呼ばれる無口無表情だけど純情な攻と、怪我でプロのバレエダンサーをあきらめた口の悪い王子様のような受。見えないけど、年下攻。
攻の一人称にハマるなあ。春休みの体育館で一目惚れ、でも自覚なし。顔を見る前から目が離せない、立ち姿に見惚れる。同じクラスに…

2

理髪師の、些か変わったお気に入り 小説

榎田尤利  二宮悦巳 

幼なじみの再会愛

最近は男も美容院に行く時代だけど、床屋も親父だけが行くわけではないのですね。昔は医師も兼ねていたので、剃刀が使えるのが美容師との違いか。BLは職業の勉強になるね。
ってことで、幼なじみの理髪師×美容師、再会愛です。生まれたときから一緒にいて、ずっとずっと好きだったくせにちっとも暴走しない攻。諦めることを諦めて、一生そばにいるために親友でいる道を選ぶ。無表情なくせに繊細で、読んでるこっちの心が軋む…

0

きみがいなけりゃ息もできない コミック

榎田尤利  円陣闇丸 

う~ん、なんだかな、、。

円陣さんの絵がとにかく好きなんですが、、。しかしな、、。
私は小説は未読ですので、コミックスだけを読んで思った事になるのですが。
全体的にバタバタしていて、説明不足な気がしました。
ルコちゃんは可愛いちゃ可愛いのですが、ダメ人間すぎるしワガママすぎる。そう思ってしまうのはルコちゃんがなぜそうなのか?そうなってしまったのか?というのがわかりにくい、、理解しにくいからなのかも。
キャラに感情移…

3

交渉人は黙らない 小説

榎田尤利  奈良千春 

ヤクザものは読むものかと思っていたのに

どうも今までヤクザものは避けて通って来た私ですが(コメディものはいいんです、ハードなのはダメだったんです)
奈良千春さんの美麗な表紙と、あらすじに惹かれて買ってしまいました、交渉人シリーズ。

いやぁ~めっちゃおもしろかったですvv
攻の兵頭はヤクザといえどインテリヤクザで、しかも敬語攻めなんですよね~
しかも「~です?」って尋ね方がめっちゃ好き!「~ですか?」じゃなくて「~です?」なん…

5

執事の特権 小説

榎田尤利  佐々木久美子 

全体的に神

自分の中で執事ブームが来てたときに読みました。
今まで自分が読んでいたのとはだいぶ違った感じでして
執事のあるべき姿を思い出されました。・・・リアルです。

潔癖症の乙矢が心を少しずつ、開いてだんだんと二人の距離が近づいていくのが見所。
仁でなければ、乙矢をそんな風に変えることはできなかったと思うし
本当に忍耐強いというかすこしズレているというか、
乙矢は仁に出会えてよかったなぁ~…

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