榎田尤利さんのレビュー一覧

はつ恋 小説

榎田尤利  小山田あみ 

性格悪い主人公は好きだった

タイムスリップというある種派手な題材ながら、ぼんやりした話だと思った。一番の目標:自殺防止が、間接的な影響でただの結果論的に成し得ただけで、行動の成果と言い切れないのがスッキリしない。見どころは心理描写なのかな。

久我山はまあ性格の悪い弁護士。でも自分の性質をよく理解したうえで性格悪いまま生きてるのでとても好き。作中評価と印象が一致してるのも良い。久我山はまだどうにでもなるし、周りを不快にさ…

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執事の特権 小説

榎田尤利  佐々木久美子 

老執事の策士ぶりが最高だった

執事兼秘書と潔癖症ご主人様のお話。滅多に感情的にならない仁視点のときは読みやすかったが、乙矢視点に移ると自ら罠に嵌りに行くスタイルでゲンナリ。富益の策士ぶりは最高、この執事はめちゃくちゃ好きだった。

だまし討ちのような形で執事兼秘書に仮採用された仁。なぜ正式募集しないのか、乙矢の不自然な仕事環境も含めて説明が中途半端で、最初は入り込みづらかった。

キャラ設定は面白いと思う。乙矢の当たり…

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普通のひと 小説

榎田尤利  木下けい子 

No Title

コンビニで同じおにぎりを取ろうとしたところから始まる出会い。転職した先で再会。

2人ともまさか自分が?という思い込みからなかなか行動に移せないし、すれ違うし……男のプライドも邪魔して素直になれないし(お互いね)ハラハラしたなぁ。

【普通】とはなんだろうか?そこからはみ出したらもう普通じゃないんだろうか?心の問いかけがリアルだったし自分だってセクシャリティが変化することだってあるかもしれ…

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賢者とマドレーヌ 小説

榎田尤利  文善やよひ 

話が進む毎に人らしい感情と欲情を溢れさせる愛おしい108歳

感情の振れ幅がほぼ無い風読みが美しい瞳を持つアラズに心奪われ、保護し共に過ごすうちに『美しき石像』と呼ばれる程の風読みにも少しずつ起こる変化。
いずれ森へ帰すと言いつつアラズと過ごす日々を手放せないでいる風読みに、突如秩序のソモンによって奪われ酷い扱いをうけるアラズ。
このあたりから風読みがどんどん人らしい感情や言動を表に出すようになるが肝心の恋情は喉元まで出かかるも言葉にできず、別れ際にルド…

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永遠の昨日 小説

榎田尤利  丹地陽子 

一緒にいれる未来

ドラマから入りました。クラスの人気者の浩一とクールで無愛想な満が互いに惹かれ合っているという物語。
序盤で浩一がトラックに轢かれてしまったのにはとても驚きましたが、生き返ったというのは更に驚きました。だんだんクラスメイトが浩一の存在を忘れていってしまうのがとてもつらかったです。
みっちゃんのことを1番に想っている浩一と浩一が消えてしまうまで一緒にいたいと思っているみっちゃんの関係が良かったです…

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永遠の昨日 小説

榎田尤利  丹地陽子 

涙不可避

『泣ける小説』と紹介されていたので手に取りました。
ある程度のあらすじは理解して読み進めたけれども、想像以上に抉られてしまったなぁという印象です。

現実では説明し得ないことが起こっていく日々の中にある浩一とみっちゃんの気持ちが、あまりにも"純粋な愛"なんですよ…。
事故からの謎の生還?ゾンビ化?のあたりは夢オチだとしか思えないくらい唐突に物事が進んでいって、
ファン…

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魚住くんシリーズ・メモリアル I'm home 小説

榎田尤利  茶屋町勝呂 

後追いファンも買いたいです

図書館で借りました。
魚住くんシリーズ、そういやファンブックあったやん!図書館で見掛けて思い出しました。
この出版社がもうないから廃刊なんだろな。

私が読んだのは大洋出版のSHY NOVELS版だったんです。表紙のイラストはあったけど、挿絵がなかった。なので今回コチラのファンブックを読んだ時とても違和感を感じました。
キャラのイメージが私の想像とみんな違ってたんです。魚住くんも久留米も…

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永遠の昨日 小説

榎田尤利  丹地陽子 

切ない!

切ない以外の表現をしたいのですが、単語が思い当たらない。勿論切ないだけでなくふわっと暖かいのもあってしんみりする。でも純粋すぎる愛がそこにあってやるせない。時間が切なさを遠避けてくれるけど、切なさの濃さはずっと変わらない。
なかなか感じれない感情をもらった感じです。
主人公がもしも立場が逆だったら自分も同じようにするよ、でもそれは受け入れがたい、でも受け入れていく、受け入れるしかない状況に胸が…

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魚住くんシリーズ・メモリアル I'm home 小説

榎田尤利  茶屋町勝呂 

その後をのぞき見

魚住くんシリーズのその後や、切り抜き部分をちょっとのぞき見できる感じです。また挿絵も文庫には無いものが描かれていたり、プチエピソード漫画、カラーイラストなどがいい感じです。また作者本人の感想などもとても近くに感じることが出来て嬉しいです。
私個人的にはオフ会を文字で起こしたみたいなQ&Aは無くてもよかったかな〜と思いましたが、まぁ、これはこれで。魚住くんシリーズの皆に会えて身近に感じれる一冊だと…

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threesome 小説

榎田尤利  丹地陽子 

何回読んでも

2015年版を去年読みましたが、文庫改稿版も読みたくなって⋯榎田尤利さんを好きになったきっかけの本でしたので。
今回も物語の内容は分かっているのですが、引き込まれました。基本的な流れは変わらずに『令和』になっているって感じです。
初めて読んだ時は「え?あなただったの!」と衝撃を受けましたが今回再度読み直すかたちになり、登場人物ひとりひとりの感情がより理解しやすかった気がします。大好きなストーリ…

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