雀影
そもそも最初から不穏なのだ。
上下巻でパート分けされ、上巻で謎を。下巻で一気に謎解きを、という一見ミステリー仕立て。
注意深く読むまでも無く。そこかしこにパーツは散りばめられている。
まず、連載当初から大袈裟に振りかぶった煽り。幼ないまま現れた「葵兄ちゃん」。
若返りしたのか、成長が止まる病気なのか。某コナン的な事なのか? などと本編中にも書かれているが、これはそう「思わせる」にはちょっと…
泣きました。そして、眠れなかった。つらくて、痛かった。
残虐で、陰惨で。言うなれば これは「残酷な天使のテーゼ」
非常にゾッとさせられました。そして自分の脳内でなされた映像化に苦しみました。
これは、この事件自体は、私たちの生きるこの世界に、あり得ることだろうと容易に想像出来るおぞましい事件だからです。
読みながら、少し。福太の記憶の曖昧なところが不穏で、ちょっとだけミスリードされ…