伊勢原ささらさんのレビュー一覧

きみがくれたぬくもり 完全版 小説

伊勢原ささら  小椋ムク 

メイとくまの、健気な優しさと強さに心打たれました。

すごく心に残っている小説です。ぬいぐるみに愛着を持っている方なら、こちらのお話は少なからず心に刺さると思います。あらすじなど、ポッチ様が詳しく書いてくださっているので、私の方は長くなりますが感想のみを…。

まず、メイとくまの関係に心が揺さぶられました。幼少時に心を傷つけられ、喋ることができなくなったメイと、メイの代わりに言葉を発するくま。無表情で無口なメイに対し、くまは天真爛漫で賑やかで、メ…

3

嫌われ魔物の大好きなひと 小説

伊勢原ささら  テクノサマタ 

密かな祈りが報われる

今まで読んだBL小説では、不憫な子を裕福だったり強気な子が助けるというのが多かった気がします。こちらは心優しいけれど、姿を人から気味悪がられる青(アオ)と、捨て子でいじめられた男の子という、どちらも寂しい気持ちをもった二人が主人公。

姿を怖がらず、一緒に遊び笑顔を向ける正人に心を開く青。
少年時代の正人の話を一心に聞く青はまるで母のようでもあり。手を重ね、正人がかっこよくて優しくて一緒にい…

0

恋愛不安症の孤独~きみがくれたぬくもり 辰哉編~ 完全版 小説

伊勢原ささら  小椋ムク 

『きみがくれたぬくもり』のスピンオフ。

伊勢原さん作品の『きみがくれたぬくもり』のスピンオフ作品。
『きみが~』で受けのメイちゃんを苛め抜いた、従兄・辰哉のお話です。前作未読でも読めないことはない気がしますが、できれば前作を読まれてから今巻を読まれた方がより感情移入できる気がします。

ということでレビューを。






主人公は辰哉。
大手建設会社の左門寺建設社長の嫡男で、将来は左門寺建設を背負う人間として幼い…

1

きみがくれたぬくもり 完全版 小説

伊勢原ささら  小椋ムク 

初っ端から最後まで涙が止まらない

小椋さんの可愛い表紙に興味を引かれ、そしてあらすじを拝見して速攻で購入しました。

伊勢原さんというと薄幸・健気受けって定番な気がしますが、今作品はその中でも群を抜いての薄幸受けちゃん。序盤から最後まで泣けて泣けてティッシュが手放せませんでした。これから読まれる方は公共の場では読まない方が良いかも。もし読まれるならティッシュとハンカチは必須ですよ~。

ということでレビューを。ネタバレ含ん…

8

君はしあわせの黄色い花 小説

伊勢原ささら  サマミヤアカザ 

生まれ変わり

転生再生ものでした。
冒頭、延々と「たんぽぽの唯一の友人・ミツバチ」の会話なので、
間違って擬人化した童話作品を選んでしまったのかと思ってしまった。

この本の構成は、
 君はしあわせの黄色い花
 君は愛しい運命の人
 SSおまけ:君と幸せ色の海

孤独なタンポポに友達をスズメが連れてきてくれた。喜ぶタンポポ。
タンポポの友達になったミツバチは短命、
犬に生まれ変わっても、ま…

3

君の箱庭はふたりの楽園 小説

伊勢原ささら  いずみ椎乃 

下心込みの一方的な押しつけ

初読み作家さん。ヘンテコな設定のお話。大手チェーン店なのに、ど田舎の個人経営みたいなことをやっている。そんな仕事面は全スルーしても、BL面が激しく無理だった。

客への一目ぼれから、最寄りのコンビニで待ち伏せし、プチストーカーと化す攻めの顕人。受けのこうに偶然を装って近づいた後のやりとりはしつこく無神経。
その後も顕人の猛攻は続き、こうの閉じた心を強引に抉じ開けようとする。
「おとなしくて…

7

天使のギフトとしっぽの願い 小説

伊勢原ささら  八千代ハル 

ピュアで健気




「嫌われ魔物〜」が好きなのでこっちも読んでみましたが、微妙〜にあわなかったです。
作家さんの優しい心根がそのまま現れているようなすっごーーくいいお話だと思うんだけど、私のテンポとお話のテンポがどうにもあわないというんでしょうか。
猫だった風太の大切な「彼」は、割と最初から登場してる聡史であることは読んでて明白なんだけど、そこまでなかなか辿り着けない感じとかがどうにもこうにも焦れった…

0

君の箱庭はふたりの楽園 小説

伊勢原ささら  いずみ椎乃 

箱庭ですから

ある意味、伊勢原さんらしいタイトルだなとも思ったりします。
庭が自然の風景を模したものなら、箱庭はその庭を模したもの。
こうくんの風景は決して外に広がって行かないのですね。
で、敢えて「それでもよい」と言っているんだと思います。

正直に書きますが、家から一歩も出ずに近所の本屋に定期的に大量の本を配達させる『子ども』が近所にいたら、私は好奇心が疼きますね。
「どうして?」って思いますも…

5

君の箱庭はふたりの楽園 小説

伊勢原ささら  いずみ椎乃 

優しさの塊みたいな物語

大人向けの絵本のようなBL小説を書かれる、伊勢原ささら先生。
本作も絵本のように優しい言葉で綴られつつも、展開はとてもドラマチックで、何度も泣かされました。
最後は大団円なんですが、あまりに幸せなラストすぎて、読み終えた後も涙が止まりませんでした。
素敵です。これからも何度も読み返したいな。

1

嫌われ魔物の大好きなひと 小説

伊勢原ささら  テクノサマタ 

遠い昔に宇宙から飛来した生き物の最後の生き残り

読後、環境破壊について考えました。
綺麗な童話BLですけど、青につられて泣かせるシナリオが嫌。
この本の後半は、独りで読んだ方がいいです。
人前で読むと、みっともないことになります。

表紙の茶髪が正人。黒い髪の小さいのが青が人化した姿。
この物語の主人公・魔物は、遠い昔に宇宙から飛来した生き物の最後の生き残り
争いを好まない穏やかな生き物なのに、
人間に山奥に追いやられ、異端生物…

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