yocoさんのレビュー一覧

聖邪の蜜月 小説

安西リカ  yoco 

涙なくして読めない感動作品

安西リカ先生の作品としてはずいぶん変わり種のファンタジーだと思って読み始めました。
安西先生ですよねと表紙を確認したくらい内容も設定も異色です。

底辺で刹那的に生きながらもなんとかしたいともがく少年が、偶然手にした愛しいもののために精一杯生きようとするところに感動しました。

貧民窟で生まれた美しい少年 アシュ。
奴隷市で聖職者に買われ、聖殿の司祭に「神の愛し子」と称され邪悪を追い出…

8

夜啼鶯は愛を紡ぐ 小説

小中大豆  yoco 

凛の視点で見たエリアスの変化

「鏡よ鏡、毒リンゴを食べたのは誰?」と、違うパターンの
「パトロンが、支援者の虜になる」恋物語。

エリアスにとって、凛は、最初は支援を求める一人にしか過ぎなかった。
凛が、淋しさを耐え忍ぶ過程を辿る粗筋になってますが、
物が溢れる中で情愛だけ受けず育った歪で無機質な心の持ち主;エリアスが、
本当の愛と愛を育む関わり方を、失ってから気づく話。

印象深い場面。
最初は、一夜の恋人…

1

聖邪の蜜月 小説

安西リカ  yoco 

尊い

安西リカ先生のこちらの作品、バースデーと並ぶくらい好きです!感動しました。
主人公のアシュは辛い境遇にいますが、彼は自由になることを諦めない、賢くて強かなところがすごくいい。運命なんてくそくらえの精神を持つ受け、大好きならないわけがない!
攻め(と言う表現をこの作品ではあまりしたくないけど便宜上)のサージもアシュだけをひたむきに愛している姿が胸に迫ってくるんです。それに脇キャラもいい。
後半…

7

ボーダー 小説

佐田三季  yoco 

王道幼馴染みラブのはずなのにやはりストーカー

佐田三季さんの小説、やはり読み応えがあって面白いです。2カップル出てくる二本立ての小説ですが、2つの話はリンクしており、アラサーの主人公達4人は幼馴染みのような関係です。これはストーカーものではないけど、2作目の従兄弟同士の話は攻めの執着が相当強く、レイプして受けの体を奪ってるのでかなりヤバい人です。

表題作「ボーダー」は元高校同級生同士のノンケ×ゲイの恋。高校時代に片想いしていたのは受けの…

1

愛しのニコール 小説

凪良ゆう  yoco 

親友への痛切ない片想い

↑を読みたいって言って、オススメしていただいた作品です。
結果、すっご〜く良かった〜!! 中盤までほんと辛い。でも、両思いエンドだって聞いてるから、甘痛さにギュンギュンしながら読みました。榮!知らんとはいえこの酷い奴め!と罵りながら、そしてニコ〜辛いよね偉いよすごいよがんばれ!と感情移入しながら。
そしてこの作品のすごいところは、後半は片想いのベクトルが逆転するところです。ニコの榮への気持…

5

ロスト・コントロール ~虚無仮説(2)~ 小説

黒木夏兒  蒔舞(シーウ)  yoco 

幸せ過ぎて泣く。BL度急上昇の2巻。神。

めちゃくちゃ萌えた!面白かった!!

二巻は一巻ラストからの続きで、二人のベッドシーンから始まる。事件メインの一巻とは打って変わって二人の恋愛模様がメインになっていて、怒涛の萌えの供給に悶絶する。

今までは見えそうで見えなかったハイエルの内面がガッツリ描かれていて、より一層魅力的に感じた。過去が語られ、外側からじっくり迫っていったハイエルは、とても鈍くて愚かで不安定でたまに子供っぽくて人…

0

ロスト・コントロール ~虚無仮説(1)~ 小説

黒木夏兒  蒔舞(シーウ)  yoco 

電子書籍化希望。心理サスペンスBL。神。

夢中になって一気読み!面白かった!!

初翻訳ものBL。原書が中国語だからか、翻訳独特の原文が浮かぶ硬い雰囲気がなく、比較的読みやすかった。気になるのは、たまに誰のセリフか分からなくなることがあるくらい。
内容に引き込まれるように読めるので集中が切れることは無く、特に問題はなかった。

心理サスペンスBLと銘打つだけあって、特に主人公の藍の心理描写が濃厚だった。FBI捜査官のお話で、絡み…

0

kiss you,kiss me 小説

ひのもとうみ  yoco 

幸せがもっと欲しかった

yoko先生の挿絵がぴったりの作品でした。
お金持ちが通う高校に編入してきた蒼はクラスの中で浮いていたが、クラスの人気者優吾が自分の絵を褒めて話しかけてきてくれたことで、友だちの輪が広がる。夏、学園の保養所に四人で泊まりにいくことになったが、アクシデントで優吾と蒼はラブホに泊まることに。。。

主人公は自己肯定感が低く、垢抜けてない高校生。自分の気持ちが恋であることにも気付かず、部活の先輩に…

2

聖邪の蜜月 小説

安西リカ  yoco 

心に響く作品

神の愛し子として聖職者の慰み者にされていたアシュが自由の為に逃げ、逃げた先で拾ったのが聖獣ドライトンのサージ。
アシュ目線でお話は進みますが、アシュの心情が丁寧に書かれていて胸打たれました。あとがきで安西先生がダークファンタジーと書いてらっしゃって、確かにしんどい場面も多いけどアシュとサージに、周りの人達の想いや優しさに救われました。
胸に希望が灯るような作品でした。素晴らしかった

7

エブリジャック、ヒズジャック 小説

栗城偲  yoco 

なるほど…

めちゃくちゃ心の琴線に触れてくるわけじゃないけど、じんわりと佳作。
表紙と煽りから毒々しいお話を期待していたのですが、そこは期待通りではなく、、ゆえに、ダメダメでグズグズな感じを期待している人向きではないと思います。派手なパッケージの割には、オーソドックスなラブストーリーだった印象です。

クズ×ダメンズ?と称される、見た目と心の広さ(緩さ)が取り柄な久住と、そんな彼に惚れこみ貢ぐ男・幸也の…

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