なゆnayu
非常に淡々とした雰囲気の作品なのですが、どこかほっこりとする安心感があって、それぞれのキャラクター達にとても愛着が湧くような作品でした。表紙を飾っている、宮司の鹿郎と元ピアニストで酒屋の大介の話は、怠惰に睦み合う2人のやりとりが色っぽくて。神聖な職の鹿郎が小悪魔っぽかったり、ごろごろ寝ているのが似合う大介が優美にピアノを奏でることもできたり、2人のそんなギャップに思わず心惹かれました。この2人に…
3作品ともすべて良質なストーリーで、夏目先生の描き込みも丁寧かつ味があってとても素敵でした。着物の模様も印象的。自分はそれぞれもっと長い時間をかけて読んでみたいと思ったのでこの評価にしましたが、満足度は高かったです。
◆酔ひ醒めやらず
遊び人のやよいにつんけんした態度を貫こうとする卯之助が、逆にとても健気に思えました。情の籠もった手紙すら、火に入れて燃やしてしまう潔さ。他の男と体の関係…