嵩梨ナオトさんのレビュー一覧

残心 中白の恋 小説

丸木文華  嵩梨ナオト 

弓射が美しい無自覚美少年 

2014年の作品、あとがきに「青春ものを書きたかった」。
・・高校の弓道部の部員たちがインターハイに向けて修練する中で起きる恋愛騒動物語。

主人公の新は、母似の小柄な体躯。新は、「猿腕」に悩んでいた。
  (女性に多い。肩や肘の関節が通常より柔らかいと、腕が反り返る。)
弓道7段の師範だった祖父の弓射に憧れる新は、猿腕矯正に物凄く努力をして、弓道部以外にも弓射を見学する男子生徒がいるく…

2

鬼哭繚乱 小説

宮緒葵  嵩梨ナオト 

桜の樹霊と武将の恋

宮緒先生の和風執着愛は、素敵。
「羽化」の1-2巻を読み、過去作品を数冊読みました。
洋風アレンジの和ものは、独特な世界観が創られていて引き込まれます。

里を守る鎮守の桜の樹、その神木の桜の樹の精が、うっかり武将に一目ぼれされて捕まって樹に戻れなくなり、
なんと、武将の弟に本体の樹が伐採されてしまう。
樹木の精霊は、本体を失うと死滅する。
樹の伐採の後、清音は消えてしまう。
自分…

1

愛の嵐 小説

水原とほる  嵩梨ナオト 

愛は過ぎ去り、また巻き込んで吹き荒れる

水原とほる先生の警察もの。

既婚の公安所属の三橋と関係している、知能犯部隊所属の十乃美土里。
溺れてない、愛など求めない。
そう決めて三橋との情事を楽しんでいたはずの美土里だが…

…そうはいかないわけだ。
逢い引きをヤクザ者に感づかれ、脅され、ヤクザの情報屋に成り下がる美土里。
その上、ノンケのはずのそのヤクザにカラダまで凌辱され。

…とストーリーが展開していきます。

1

鬼の涙が花だとしたら 小説

夏乃穂足  嵩梨ナオト 

あぁ……大事なシーンが……

鬼人と人間の異世界ファンタジー。一途な鬼人攻めがとても良かった。

導入はホラーちっくな挿絵と子供時代の残酷エピソードでシリアス寄り。千鳥は恋ができないといい、周囲と群れないタイプに描かれている。が、そこから作品の雰囲気は二転三転し、場面ごとに千鳥の性格も変わっていった。

異世界に来てからは、子育て要素が加わりほのぼの路線に。千鳥はシンを親の仇と思ったままなのに簡単に仲良くしている。冒頭…

1

鬼哭繚乱 小説

宮緒葵  嵩梨ナオト 

不器用だけど愛が重たい執着攻め!!

私の中で1~2位を争うくらい好きな作家さん買いです。

今回は異色の人間×妖精。
舞台は現世ではなく、戦乱時代なので戦国~江戸くらい?
戦争真っただ中です。

攻めは国主で子持ち、奥さんは子を産んで亡くなっていて、愛はありませでしたが地雷の方は注意です。
ただ、この子供も受けによって幸せになっていくので私はこの設定はあって良かったなと思いました。

タイトルにある「鬼」ですが、実…

2

鼎愛-TEIAI- 小説

遠野春日  嵩梨ナオト 

理解不能の心境変化

電子版には挿絵が無いそうなので、紙本を購入。

財閥の御曹司の佑希哉は、ノンケ。
レストランでアルバイトをしていた女装の史宣(しのぶ)に佑希哉は一目ぼれ。
女装した史宣は優雅で純真無垢な美貌の、男にとって“理想の女“

私立探偵の雅孝はバイ、佑希哉の幼馴染で親友。遠縁でもある。
史宣の身上調査をして、実は女装の結婚詐欺の過去を知る。

化粧を落とした素顔の史宣は、独特の色香がある…

0

大好きすぎて意気地なし 小説

さとむら緑  嵩梨ナオト 

なかなかのやきもき…

表紙の印象から、もっとエッチばっかりしてるカップルだと思ったのですが、まさかの攻めが…で、なかなかやきもきした気持ちで読みました。
だって裏表紙のイラストまでもが最中の場面なので、エロ度が高い作品なのだと勝手に思ってしまい…。

しかし、書店員とお客さんの恋はなかなか夢があって良かったなぁ。
こんなに必死にしつこく?同性に告白されたら、普通は戸惑っちゃうし、ましてやお客さんだし…。
友達…

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南極パブロフ ~快楽をねだる身体~【電子書籍限定短編】 小説

ナツ之えだまめ  嵩梨ナオト 

長編でじっくり読んでみたかった!

ナツ之さんの電子限定の短編なのですが、
やっぱりちょっと物足りないっ!
実に上手くまとめてあると思うのですが、
やはりこう、なんというか好きになる過程とか、
もうちょっとギブ!ギブ!って感じです!

それでも、行為の最中にも、
モノローグ的に入る言葉が気持ちを表していて、
それだけにならない所がナツ之さんだなと。

今回は、シチュエーション的にもスルことがメインになっちゃってま…

1

鬼哭繚乱 小説

宮緒葵  嵩梨ナオト 

人外モノで合わなかったのは、初めて

宮緒先生の作品は大好きで、読み尽くしてしまわないように大事に一つずつ読んでいるのですが。
本作はちょっと好みじゃなかった……残念。

どうしても萌えられなかった点は、受けが人間じゃないこと。
“人間じゃないから決して手に入らない存在。でもそれをどうしても欲しいと無理矢理奪おうとする攻め”っていうのは大好物なので、もう絶対萌える!と期待して読み始めたので、自分でもちょっと意外でした。
でも…

3

肌にひそむ蝶 小説

秀香穂里  嵩梨ナオト 

珍しい表紙

中編2作品ですが、どちらも邦彦(受)の視点で進みます。

邦彦が主人公なのですが、表紙イラストには足しか登場していません。私はそういう構図を見たことがなかったので変わっていてお洒落だなと思いました。

真面目な銀行員だった邦彦が、8歳年上の獣のような高樹(攻)に強引に体の関係を持たされて…とエロチックでダークな予想で読み始めたのですが、高樹は意外と紳士的な男性で、浮気も怪しげな素振りも見せ…

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