牧さんのレビュー一覧

プルメリアのころ。 小説

尾上与一   

優しいストーリーでした。

1945シリーズ最終巻ということで楽しみに待っていました。内容はすでに書いてくださっているので感想を。

貧しい畳屋の息子で、出世を求めてラバウルにやってきたカズイ(攻め)。
伯爵家の息子で、軍でも少尉という位にありながら複雑な家庭環境によって軍の中でも軽視され、また自身の居場所を見つけられない千歳(受け)。

尾上さんの書かれる1945シリーズはこういう設定(向上心があり万人受けする性…

7

プルメリアのころ。 小説

尾上与一   

シリーズ最後を飾る佳作 ~ 永遠へ

1945シリーズの最終巻。
明るく未来に広がるような、そんな暖かな読後感の作品だった。


舞台はラバウル。
日本に居場所がなく、追いやられるように来た海軍でも
やはり居場所がない伯爵家の息子・千歳と
出世を求めてやってきた貧しい畳屋の息子・一(カズイ)。

飛行の度に恐怖に喚き、ゲーゲー吐く千歳と組むことになり
とんだ貧乏くじだと思うカズイだったが、
実はそんな様でも千歳は…

5

蒼穹のローレライ 小説

尾上与一   

こぼした涙の数よりも

表紙にひとめぼれして、読みたい!と思い始めてからいくばくか。
設定だけで泣いてしまい読む勇気がなくいくばくか。
ようやく読み終わり。
読み終わってからしばらく冷却期間を置いてた。

結末は、レビューで知っていたので
余計に涙がこぼれて仕方なかったのですが
なんだろうな。読み終えてみるとさほど胸にしこりが残っていないのです。
すべてはこの攻の性格があってこそと思うのです。

お話…

10

蒼穹のローレライ 小説

尾上与一   

恋しい

あらすじで結末は大体把握して、頭では理解していました。

でももしかしたら、もしかしたら本当は違う結末なんじゃないか。淡い期待を持って読んだのも事実です。




涙が出ます。暫く立ち直れそうにありません。

強くあろうとした、脆く儚い人 浅群塁。
彼を理解し、助け、愛した三上徹雄。

ひとりぼっちの塁にとって、三上は本当に太陽のような存在だったのかもしれません。

6

彩雲の城 小説

尾上与一   

めでたしめでたし

どうなることやらと読み進めていたのですが
シリーズ中で一番好きな攻でした。
惚れた相手のためにめいっぱいな攻が好き。
愛を糧にする感じがなんともいえず。
故に、この受にはあってたのかなと思うのです。
「全部やると言った」と激怒するシーンが好き。
思わず涙ぼろぼろ出てしまいました(ノД`)・゜・。

さて、メインの二人は操縦士×偵察員。
最初から願った相手ではなかった。
けれど…

5

碧のかたみ 小説

尾上与一   

一番星

シリーズ2作目。
前作の受である希のお兄さんのお話ですね。
前作のイメージで、けっこうごつい男をイメージしてたんですが、
や、兄弟だものねww小柄でヤンチャな兄が可愛かった。

というよりも、前作がわりと殺伐としているというか、
強姦ありスプラッタありだったので、ドキドキしていたのですが
雰囲気がガラッとかわってにぎやかな1作でした。

赴任先のラバウル。
問題児と噂される恒と…

5

天球儀の海 小説

尾上与一   

オリオン

ローレライの表紙にひとめぼれをいたしまして、
読みたいなーと思っていた矢先にシリーズかよwwな始まり。
評価も高そうだったので、どうせならシリーズ1からと思い
シリーズを大人買いさせていただきました。

第一段ですね。

幼いころに助けられた恩がある。
その恩人の代わりに命を捨てるのならば
こんなにうれしいことはない。
あこがれ続けた相手の為に。
冒頭から健気な展開なのであり…

2

蒼穹のローレライ 小説

尾上与一   

おさめどころ

高評価を得る作品には二つのパターンが
あると評者は愚考します。
文句なくBLとしての傑作であるから
高評価であると言うのがおおむねの常道。
そして今一つは、BLと言い切ってしまうには
色々含みがあるのだけど、BLの文法を
使わないと落とし所が見つからない快作。
この作品は、評者にとっては後者にあたります。

では仮に、この作品がBLの展開を軸にして
構成されていたとしたら評者は…

7

『籠の鳥を逃す』 蒼穹のローレライ書き下ろしショートストーリー小冊子 グッズ

塁がラバウルに行くことになった経緯が書かれています

コミコミスタジオさんで購入すると特典でいただける小冊子です。A5サイズで、小説部分は7ページ。個人的にコミコミさんの小冊子がとても好きで、この小冊子が特典でついている時はなるべくコミコミさんで買うことにしていますが、「蒼穹の~」の小冊子は2段組なんですよ。特典で2段組ってちょっと珍しいなあ、と思いつつ、それだけ文字数が多いのか?と尾上先生の読者サービス精神に感動したりしながら読みました。

さ…

4

彩雲の城 小説

尾上与一   

何度も読み返したくなる

私は悲しい物語だと思います。藤十郎と伊魚の幸せを願わずにはいられない…。二人にはそれぞれトラウマがあって出会うことで少しずつ乗り越えていくそんな健気さに目が離せません。伊魚がモールス信号で藤十郎の名前を呼んでいるのが切ないようなもどかしいような場面も印象的で好きです。冗談交じりの会話にたまに笑ってしまいます。このハッピーエンドにはどんな悲劇でも乗り越えていけるんじゃないかと思ってしまいます。
ま…

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