尾上与一さんのレビュー一覧

花降る王子の婚礼 小説

尾上与一  yoco 

素晴らしく壮大な魔法ファンタジー

読み終えて心地良い余韻に浸っています。
過酷な運命に翻弄される、呪われた王と癒しの魔力を持つ王子…
その運命を自分たちの力で乗り越えていく、強い強い愛の物語です。

ーーネタバレ注意ーー

強大な魔法王国の第一王子・リディル。
身体の弱い姉の代わりに王女と偽り、魔力を供給するために隣国のグシオン王に嫁ぐことになります。
しかし、既にグシオンにリディルが男だとバレていてーー…!?

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「花降る王子の婚礼」コミコミ特典限定書き下ろしSS小冊子「花降る王妃のしあわせ生活」 グッズ

これから買われる方にはぜひとも手に入れてほしい!

コミコミスタジオさんで購入するといただける、おなじみの特典小冊子。yocoさんの描かれた表紙が大きいサイズで堪能できるのが嬉しい…。めっちゃ綺麗です。そして今作品の世界観の描き方が凄い!じっくり心ゆくまで堪能してしまいました。

サイズはA5サイズ、12Pで、タイトルは『花降る王妃のしあわせ生活』。
時系列は本編終了後。本編はリディル視点で描かれていましたが、この小冊子はグシオン視点のお話で…

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花降る王子の婚礼 小説

尾上与一  yoco 

これぞ、真実の愛

気高く哀しい王子と、忌まわしい呪いを受けた寂しい王。
偽りの婚礼から始まった、真実の愛と言った物語になります。

こちら、煽りでは「ロマンチック婚礼ファンタジー」となってて、確かにロマンチックなのです。
ロマンチックなのですが、同時に凄まじく切ないし哀しいし痛々しいお話でもあるんですよね。
運命って皮肉すぎるよ!と、涙が止まりませんでしたよ。
でも、その運命を乗り越えて愛し合う二人に、…

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花降る王子の婚礼 小説

尾上与一  yoco 

読後温かい気持ちになれます

作家買い。
尾上さんは「1945シリーズ」のイメージが強く、痛い作品を描かれるイメージが個人的に強い作家さまなのですが、今作品はめっちゃ可愛い…。バックボーンはややシリアスさを孕んでいますが、でも、登場人物がみんなすごく優しい人ばかりで、そのためかすごく優しく心が温かくなるような、そんなお話でした。







軍力を持たない弱い国は、軍力が果てしなく強い国に吸収されてしまう世…

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ルドヴィカの騎士 ~奇跡の泉・銀~ 小説

尾上与一  央川みはら 

兄、強し

2019年3月に2冊同時に出たお話の1冊。ハイメロート家の兄弟のお兄ちゃんの方の話で、弟の話よりは幸せ感が強かったので神より萌2にしました。2段組本編210P弱+本編途中のエピの詳細版20Pほど+あとがき。一途なわんこ騎士と天然入った天使系美人(でもすごく強い)さんが気になる方におススメです。

田舎の村の鍛冶屋の次男として生まれたレーヴェ。ある日、村にやってきた教会の一行が盗賊に襲われたと聞…

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さよならトロイメライ 小説

尾上与一  笠井あゆみ 

飢餓感

尾上先生を最近好きになったので、後追いで・・と思ってたら、なんと紙も電子も無い!ホリーノベルズさん、後生ですから、そこを何とかならないものかと強く思った一冊です。物理的に入手困難という飢餓感のみならず、読んだ後の飢餓感が凄い。読むんじゃなかったというものではなく、どっかに救いを求めて彷徨う感じです。入手困難な本、レビューすんなよとのお叱りはあろうかと思いますが、自分の気持ちを吐き出さないとやってら…

4

冬色ドロップス 小説

尾上与一  さがのひを 

心が洗われる

高校生モノ、と思って読んでとても良い意味で裏切られました。すごくすごく透明で、苦しいくらい清々しかったです。
出てくる子たちが、人として本当に爽やかで、自分はこんな正しく生きることができるのか!?て自分のヨゴレ加減がいたたまれなくなるほどでした…。

先のレビューにも書いてらっしゃいますが、
読み終わって口絵と表紙を見返すと意味がわかって「ああぁあー!!」て胸をかきむしられます切ないです。…

5

恋愛を進めるにあたって 小説

尾上与一 

最後まで雪の思い通りになりますように

本編が好きだった方は迷わず読んでいただきたい、心が熱くなる二人のその後。

長い孤独と罪悪感と片思いを、身を削るような努力の末終わらせて、初恋の敦也くんと恋人になったせっちゃんが、花開くように可愛く凛々しくかっこ良くなっています!

敦也くんも迷いから抜け出し、尾上先生キャラ史上最高とも言える彼氏力を遺憾なく発揮!
爽真じゃないけど「そんな嫁なら俺もほしいわ!」
いや、嫁じゃなくてスパ…

3

冬色ドロップス 小説

尾上与一  さがのひを 

高校生

先生買い。高校生ものは得意ではないのですが母校をとても懐かしく思い出したので萌にしました。1カプの高校生→就職あたりぐらいまでの成長を追いかけていくお話です。特に前半が好きだったなあ。

訳あって一緒の学校に通うことになった幼馴染の洋平とトヨ(豊樹)。5月にようやく学校に来れるようになった伊吹と仲良くなります。伊吹は高校入試の頃に交通事故にあっていて、洋平がその時の恩人だったから、伊吹は「遅れ…

6

冬色ドロップス 小説

尾上与一  さがのひを 

きらきらと眩しい、背筋が伸びるような作品

まずタイトルが美しい。

作中ゆったりと時は流れ、主人公たちは成長し、読み終えると余計、「ドロップス」という名詞の、その溶けてなくなる儚さや甘酸っぱさ、鮮やかな色合いが、青春物にしっくり来すぎて切なさを喚起されてしまう。

短編毎のタイトルも絶妙で、学生生活のイベントや四季の移り変わりがきらきら色とりどりに描かれています。

それにしても主人公たちの清らかさ!
人として恥じない生き方…

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