阿仁谷ユイジさんのレビュー一覧

刺青の男 コミック

阿仁谷ユイジ 

文句なしの「神」作品

いつ散ってしまうか分からない裏社会で生きる男たちの壮絶な生き方が描かれています。
それぞれの話の時系列が一度読んだだけではよく理解できず、二度読んでようやくすべてが繋がりました。
そして鳥肌。

結末が結末なだけに万人受けするとは決して思いませんが、未読の方に是非オススメしたい一冊です。

「僕のカタギ君」
背中一面に美しい牡丹を咲かせる<潟木>と、その恋人<久保田>の話。
仕事に…

10

ミスターコンビニエンス コミック

阿仁谷ユイジ 

も~煮え切らん男っちゃねぇ!

懐かしか~
こげん内容やったとね~
と思いながら読み返すこの本。
私の阿仁谷さん初読み作です。

阿仁谷さんの作品には博多弁がよく使われていますが、
博多弁けっこう好きです。
方言の持つ独特な温かみや人間臭さを感じます。

私の友達に博多弁が大好きで九州の大学に進学して九州で就職して九州の男と結婚した人がいますが、今や完全な博多弁でしゃべってます。
さすがにそこまで筋金入りの「…

0

刺青の男 コミック

阿仁谷ユイジ 

裏社会を生きる男たちの激しく儚い生き様

時々痛いBLを読みたくなる時ってありませんか?
私はラブコメ要素の強いエロ多めの本と読み返すたびに胸が痛くなる痛いBLは、無性に読みたくなる時があります。
阿仁谷ユイジ先生の刺青の男は、そんな時に読み返す本の中の一冊です。

刺青シリーズは謎の男久保田を中心に、話が展開していきます。
一見可愛らしい容姿をしている久保田ですが、女々しさは欠片もありません。
そして他の登場人物達も、一瞬一…

3

完璧な飼育 コミック

阿仁谷ユイジ 

1冊にぎゅっとつまった感じ

短編がシリーズのように複数収録されているものと
本当に1作品の短編とが合わさった一冊です。

個人的には男子迷路がとくに可愛かった!
普通にお話としても面白かったので良かったです。

短編なのでなかにはもっと続きが読みたいと思う作品もありましたが
短編としては関係性や立場、感情をかなり分かりやすく
丁寧に描いてあるのでとても読み応えありました。

ただの可愛い受け、カッコいい攻…

0

刺青の男 コミック

阿仁谷ユイジ 

残酷だと感じても、誰かには1つの愛の物語

「創作」である以上、必ずしもハッピーエンドで終わるとは限りません
勿論ストーリーによってはハッピーともバッドとも取れる内容のものもあります
しかしこの作品のバックホーンは「裏社会」をテーマにした物
理想より現実的な結末を追求したものとなっています。

人によっては残酷だと感じても、誰かには1つの愛の物語と捕らえられます
その「誰か」は作者や読み手であったり登場人物であったり
この作者…

2

刺青の男 コミック

阿仁谷ユイジ 

どこにも救いのないおはなし・・・

購入されたなら二回はお読みください。二度目は最初から胸が苦しくなります。伏線が張られた、悲しくて哀しくてヒキズルお話です。
私個人として、小説やマンガや映画などの物語は報いや良い結果があるべきものと思っています。このお話はそれに該当しません。ただ、この作者さんの作品群の中でも、出色の完成度であることは確かです。3話と書下ろしのけして長丁場でない4連作で紡いだお話は十分な感銘を与えてくれました。神…

4

刺青の男 コミック

阿仁谷ユイジ 

哀しくも美しい恋物語

刹那的であるからこそ、より美しく思えるのでしょうか。
刺青を持つ3人の男たちを主に沿えて、作者の意図を見事に描いて見せていると思いました。

夢を見られるということは、まるきり不幸せだとは思わない。
それは一方で楽になれたことなのかもしれない。
「ラナンキュラスの犬」において、バラではなくラナンキュラスをモチーフにしたのも、
どこか泥臭くも華やかに咲く様が、実直な男である武藤にもこの物…

3

喜劇は恋で進化する コミック

阿仁谷ユイジ 

優しさは伝染する

なんて素敵な表情なんだろう…
表紙画とカラー口絵を見て、そう思いました。
そしてこれが初作品とは、恐ろしい。

主人公・はじめは、仕事なしのヒモ男の22歳。
いわゆる世間からドロップアウトぎみな若者。
そんな彼が双子の良二と三善に出会い、なんとなく仕事を手伝い一緒に暮らしていく話です。

誰からも愛される三善、そのおかげでちょっと損しちゃう良二という配役は、
某有名野球漫画の和也…

3

ミスターコンビニエンス コミック

阿仁谷ユイジ 

田舎のコンビニってこんな感じなのかな

全然家がないところにポツンと建てられたコンビニが舞台です。
あまりにも売り上げが上がらないので急きょバイトをクビにしなきゃいけなくなった店長北村。そしてクビになった南原の話。

元々北村は同じ会社の春名という女性とそこそこ長く付き合っていたんですが、クビ宣告をした南原にその場で告白されます。もう会う事もないと思っていたけどひょんなきっかけで再会し、やっぱり諦められないと言われ、南原のアタック…

0

刺青の男 コミック

阿仁谷ユイジ 

美しくて残酷

1度読んで「ん〜?」2回目読んで「ん〜」『みんなの唄』の坊と武藤の暮らしの時系列がわからなくて一度閉じ、反芻しながら家事などしてる最中に「!」
も一度開いて「あっ!耳鳴りって…!!」
つながったとたん涙がぶわっと止まりませんでした。
気づくの遅すぎ?
何回読んでも泣いてしまうと思います。
読んだら泣けるけど泣きたい時には読まないです、きっと。
BL読みで良かったと思わせてくれたお話でし…

4
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