宮緒葵さんのレビュー一覧

悪食 小説

宮緒葵  みずかねりょう 

流石の文章力

死者の姿をスケッチする主人公とあらすじにあったので、恐々しながら読みましたが全然怖くなかったです。
むしろ死者より生きている人間の方が、とても恐い作品でした。流石の宮緒先生です。
狭い世界で守られていた水琴が、広い世界に出て行こうと決心したきっかけは奥槻です。
不思議ちゃんな水琴の考えを先読みして、行動出来る奥槻はスパダリでした。
義弟の犯罪が暴かれるまでは下僕のような扱いでしたが、解放さ…

2

乳親 ~息子と父に狙われた極上の乳首~ コミック

藤村綾生  宮緒葵 

「乳親」ダイジェスト版。物語のキモはザックリ端折られてます。

これはもぅ、是非小説版を読んで頂きたい!と言うか、読まないと分からないのでは?と、思いました。
結構物凄い執着愛の果て、というドッロドロに常軌を逸した関係性と。特に父である菫親の異常な愛執がキモなんだけど。「え⁈ そんな事まで⁈」っていう。そこをザックリ省いてしまっている様な本作。
特に前半は、朝幸が謀略に堕ちて行くまでを描かれている筈なんだけど。そこもサラーっと。実にサラーっとなぞっているの…

5

「悪食」コミコミ特典書き下ろしSSペーパー  グッズ

天使を恋人にした男の苦悩

本品は『悪食』のコミコミオリジナル特典ペーパーです。

本編後、泉里視点で水琴の東京生活が描かれています。

水琴が東京の泉里の元に引っ越してきてから、水琴は合う人々を悉く
魅了します。

正体不明の「妖精画家」だったということに事実に加え、本物の妖精
だと言われても納得するような容姿で、美に対する情熱を持つものな
ら誰でも、自らの筆で描きとりくなるに違いありません。

水…

2

悪食 小説

宮緒葵  みずかねりょう 

悪意ある生者と死者の無念

今回は東京の画商と死者の姿を絵にする青年のお話です。

受様の死者の視える力で攻様の母親の失踪事件が進展を見せる本編と
攻様の同業者の画商の両親の死の真相が解明する続編を収録。

受様は高祖母の美貌と不思議な力を引継いで生まれます。幼い頃から
人には見えない不思議なモノが見えていました。

彼らは陽炎のように揺らめいていて様々な場所でゆらゆらと佇んでい
ましたが、幼い受様が何度…

6

乳親 ~息子と父に狙われた極上の乳首~ コミック

藤村綾生  宮緒葵 

もう一声ほしい

宮緒作品の『乳親 ~双乳の宴~』のスピンオフ。宮緒さん原案のストーリーを、藤村さんがコミカライズしたコミックです。

『乳親 ~双乳の宴~』のコミカライズ版、ではなく全く別物のお話。時系列でいうと続編という立ち位置になりますが、小説版と大きく異なるのは息子の幸菫視点で描かれていること。小説版はどちらかというと父親の菫親メインのお話で、菫親×朝幸に息子の幸菫が加わる、といった構図で描かれていまし…

15

狂犬ドルチェ 小説

宮緒葵  石田惠美 

なんか怖かった……

宮緒先生の作品を久し振りに読みましたが、初エッチの時の攻めがちょっと怖くて、そこからの展開に乗り切れなかったです。
攻めは安定の犬っぷり。初エロはマーキング、種付けとばかりにぶっかけ祭りになるんだけど、濃すぎて胸焼けがしてくるというか。巨根&絶倫でケダモノじみていて、一体何発出すつもりなんだよ、と思わずツッコミたくなるわけのわからなさが、なんか怖い。
受けはゲイってわけでもなく、しかもはじめて…

2

悪食 小説

宮緒葵  みずかねりょう 

特殊な能力を発揮した事件簿

とても面白かったです。
あらすじだけでは分かりませんが、死者を描く青年と、
彼を愛する画商が活躍する事件簿みたいな作品です。


学校へも行かず田舎で絵を描く青年・水琴は、
死者の姿を描き出す事ができます。
その水琴の絵に魅了されて足繁く口説きにくるのは、
東京の画商・泉里です。

水琴は、人に憑く影も見ることができ、
その影は泉里の側にも……
交流を深め、二人はお互いに惹…

6

悪食 小説

宮緒葵  みずかねりょう 

宮緒さん、ちょっと変わった?

あら?
宮緒さんの言葉廻しがちょっと変わった気が……
時代がかった言葉があちこちに散りばめられています。気の所為かもしれませんが。これが『この世の者ではない人を描く』という物語の雰囲気にマッチしていて、私は好きです。

不思議な手触りのするお話です。
『この世の者ではない人が見える』という登場人物が出て来るお話は結構沢山あると思うのですが、今作の主人公は『目に映るその人(?)を描いてしま…

3

悪食 小説

宮緒葵  みずかねりょう 

絵を描く

宮緒先生だしみずかね先生だしマストバイ。静謐な印象の不思議テイストなお話がお好きな方には良いのではと思います。雑誌に掲載されたお話160P超+その続き170P超+あとがき。攻めはスパダリ系、受けは不思議ちゃんと感じ、お話は王道かなと思ったので、萌にしました。

祖父と二人で秘境と言われるほどの田舎で暮らす水琴(みこと)の下に、東京から画商の奥槻が訪ねてきます。彼はSNSで水琴の絵に目をとめ、絵…

5

悪食 小説

宮緒葵  みずかねりょう 

独特な世界観に引き込まれる

作家買い。

宮緒作品と言えば、ワンコを通り越したオオカミ攻め、のイメージが強いですが、今作品の攻めさんは程よいワンコ攻めさん。いつもの宮緒作品の執着攻めを期待して手に取ると、もしかしたら若干肩透かしをくう作品かもしれません。

『悪食』というタイトルにもしかしたら痛いお話かな?と思いつつ読破しましたが、『悪食』は、作中にも、そして宮緒さんが書かれたあとがきでも書かれていますが、「黄泉戸喫…

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