成瀬かのさんのレビュー一覧

女王陛下と跪く男 小説

成瀬かの  北沢きょう 

高貴なネコみたいに傲慢、ホントは?

自分の美貌を最大限生かして男を侍らすくらい遊びなれた
受け様と、そんな受け様を女王のようにエスコートし
なんでも言うことを聞く攻め様・・・
初めはどんだけ傲慢な受け様なんだろうかと思ったのは一瞬
虚勢だらけで寂しがり屋で愛される事、愛する事にとっても
臆病な子猫ちゃん的な受け様でした。
それに天の邪鬼だし、捻くれ具合もハンパないし(笑)
それもこれも家族に対しての屈折した感情から来て…

5

女王陛下と跪く男 小説

成瀬かの  北沢きょう 

思わず共感を呼ばずにいられない主人公でした

成瀬さんのいつも作品に潜むイタイ部分が主人公を形成するトラウマとなって特徴的に現れた作品。
彼のトラウマは深く、酷く、その結果作られた自分という姿、そして抱える依存症。
この主人公の姿は、まるまる女性にもあてはまる事が多く、自分的にも思わず共感をよんでしまいました。

八尋はものすごく自分の外見にこだわり、訪れるバーで女王様のように振る舞い、周囲にちやほやされることが好きだ。
それは、本…

7

砂の国の鳥籠 小説

成瀬かの  三枝シマ 

読者も記憶喪失感覚

レビューなどの事前情報を得ずに、
まっさらな状態で読んだ方が、より楽しめるかも、と思いました。

というのも、記憶喪失の受が目覚めてから得る情報が
とにかく少なくて、読み手が理解するのも一苦労。
でもそれが、受の心理状態と一体化できる要因になっていて。

つまり、【記憶がない=情報がない】という状況を
受と同様な気持ちで、模索していくワケです。
なぜ?
どうして?
なんで?

4

珊瑚の骨 小説

成瀬かの  六芦かえで 

痛いです。。。

ドメスティックバイオレンスってこんな感じかもって
読み始めてすぐ感じました。
もっとも兄弟だからDVとはちょっと違うけど
受け様があまりに痛々しくて・・・・
母親が違う異母兄弟だけど、兄は愛人の子供でその母親は
父に捨てられたことで自殺。
兄は親戚にも疎まれたあげくに父の家に連れてこられ
そこで弟に出会いますが、初めから逆恨み状態で
事あるごとに弟に暴力と性的虐待を・・・・
弟は…

4

珊瑚の骨 小説

成瀬かの  六芦かえで 

守ってあげたい

成瀬かのさん、シャレード初登場です。
六芦かえでさんの表紙イラストに、はかなげな少年ぽいイメージを抱きますが、何と今回の受けちゃんは28歳!?
攻め様は10歳年上の大人の男性で、それでも一応歳の差ですねw
小さい子供がいますが、実の子ではなくてワケアリで攻め様と一緒にいる甥っ子なんです。
多分、自分の印象では守るもの、守られるもの、がテーマだったのかな?と思えたのですが、いつもの成瀬さんの…

3

Angel Ring 小説

成瀬かの 

悪魔と天使

このシリーズ大好き!!
特に、この本は作者さんもコメントされていますが、色々な可能性や要素を含んでいて、
もちろん、理玖の成長や、彼が本当のファミリーの一員となっていく姿もありますが、色々な将来を予想させて、本当に商業作品の”天使”と”悪魔”の意味が奥深く表現・示唆されているようで、ただの番外編になっていないところがすごいです。

理玖がイタリア語の習得に苦手意識をもって委縮してしまう話、…

5

Chocolat bunko After Story collection vol.1 グッズ

どれも良かったよ~♪ありがと~♪

忘れた頃にやってくる応募者全プレ小冊子、ショコラのアフターストーリー集は豪華版でした!

ショコラ文庫創刊から前半期発行のうちの13作品のショート集。
うち本編7作品は、橘には珍しい新刊オンタイム既読のタイトルで、それらのちるちる評価は“萌え”以上ばかり^^
その評価を1ランク上げても良いと思えるショートもあったし、本編未読だけど、このショートから購入を考えている作品もあるんです~!
ま…

3

砂の国の鳥籠 小説

成瀬かの  三枝シマ 

ちょっと入り込めなかった・・・。

今回はちょっと内容が難しいというか、中々入り込めないんだけれど、先が気になってしまう。
アラブもので、しかも記憶喪失もの!
記憶喪失だから謎が多いし、どうしてそうなったのか?前の二人の関係は?って気になってドンドン先に進んで行くんだけれども、そのせいなのか?私の理解力が足り無いのか、中盤あたりはあまり覚えていない。

ただイドリースのハルへの想いだけがすごく苦しくて切なくて、っていう…

3

砂の国の鳥籠 小説

成瀬かの  三枝シマ 

アラブ物だけどアラブじゃ無い

前半部分ではハルが目覚め、全ての記憶が無くなっているのに初めて目にした相手を
まるでヒナの刷り込みのように無条件で子供の様に懐きまくるハルとまるで姫にでも傅くがごとく
甲斐甲斐しく世話をするイドリース。
目覚めてからは砂漠の砂が水を吸収するような速さでイドリースと会話し次第に体力も戻ってくると
自分が寝起きする家がまるで鳥籠のような部屋でイドリース以外の出入りは無く、
不自然に感じはじめ…

2

砂の国の鳥籠 小説

成瀬かの  三枝シマ 

アラブ苦手でも、このアラブなら大丈夫!

待ってました!成瀬かのさんのアラブもの。
実はとっても不安だったんです。
あらすじを見ても、内容はほとんど伏せてあります。
彼等の性格も見えないし、これが傲慢俺様の攻めで、ラストに向かってベタコテになったら・・・というアラブもの王道展開への苦手要素が頭をかすめて。
しかしですねー、やっぱり成瀬さんでした。

目が覚めると自分は部屋の中の鳥籠の中で寝ていて、身体がいうことをきかない。

3
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