Sakura0904
どんな風にまとまるのかまったく予想のつかなかった最終巻でしたが、4人それぞれの魅力を再確認し、それぞれの人生に想いを馳せられるような、最終巻に相応しい物語になっていました。まずはエイジ。仏国へ留学してみたら?という小野の提案は、彼の才能を評価しているからこそなのだけど、本人は追い出されるような心細さを感じて号泣。このシーンには私も思わず涙しました。その気持ち、よく分かるなぁと。そうじゃないんだと…
ドタバタ劇と4人それぞれの今までの人生が折り重なって、ぐっと深みを増したように感じた3巻でした。遥々フランスから小野を引き抜きに来たジャンを見た時、この2人の馴れ初めが読みたい!と思ったので、そこからすぐフランス時代の2人の話が始まったのは至福の流れでした。修行中は厳しいけれど、私生活ではベタベタに小野を甘やかすジャンのギャップも素敵で。
でも、彼はただ小野を愛していただけではなく、気付…
小野が橘の使用人・千影にモーションをかけるので、1巻よりは随分BL色が濃くなっています。雨の中くるくる回る大の男2人のシーンは、子供っぽくもあり、色気もあり、ロマンティックで不思議ななんとも印象的なシーンでした。常にサングラス姿で長身な千影はいかにも仕事がデキてスマートな男に見えるのに、実はとても不器用で覚えも悪く、橘の世話をするどころか彼に世話されているというギャップにもすごく萌えました。
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ケーキ屋を舞台に繰り広げられる様々な人間模様が、非情に面白く読み応えのある作品でした。まず、何種類ものケーキが本当に美味しそう。つい、近所のケーキ屋に行きたくなってしまいます。非BL作品となっていますが、天才パティシエの小野がゲイなのでまったくBL要素がないわけでもなく、腐女子もそうでない人もどちらも楽しめる作品だと思います。
店員3人のやりとりも見ていてとても楽しいです。小野を警戒する…