兼守美行さんのレビュー一覧

ブロンズ像の恋人 小説

剛しいら  兼守美行 

妄想を侵食する現実の肉体

かなり奇妙な読後感。
で、そこが面白い。

主人公は、彫刻家を目指したがそれは叶わず、マネキン製造会社でマネキンの原型を作る仕事に就いている真砂(まさご)。
彼は芸術家肌というのか、精神が繊細に過ぎるのか、幻覚や幻聴を見るのです。
それらに悩まされるのではなく、幻聴と対話しながら、幻影と戯れながら、創作に没頭する真砂。
母ひとり子一人で母のペットのように育てられ人付き合いが苦手な真砂。…

2

ぞっこん ~彼は車に迫られて~ 小説

松雪奈々  兼守美行 

弟よ、お前もか!?

乗り物擬人化攻め・第2弾。
車のフィッツくんにもめでたく運命の人が現れました!!
…といっても前巻でスピンオフの伏線があった通り、お相手は碧の弟・朱里くんだけどね。
2作目ともなるとあらすじも感想も『弟よ、お前もか!?』って一言に尽きるのだが、これだけではあまりにも大雑把すぎるので…

今回の攻め・フィッツは同じ乗り物からヒト化した隼と比べると大人びてスマートな物腰だ。
隼のほうが正直すぎて正体や…

0

ぞっこん ~ある日バイクに迫られて~ 小説

松雪奈々  兼守美行 

マシン冥利に尽きる愛情を注がれているね

人外といえば獣や妖怪がほとんどの割合を占めている中に、乗り物の擬人化ここに有り。
ホント、BLってありとあらゆる範囲を抑えていて何でも有りだなとつくづく感心させられる今日この頃。

元の乗り主・碧は雪国に転勤となったので愛車のバイクを手放さざるを得なかったのだが、引っ越し先に現れた初対面のイケメン(*擬人化ほコレ重要!!)は「あなたのバイクだった」と名乗る隼だった。
碧のほうもそんなアンビリーバボ…

0

僕の恋人はいつか誰かのものになる 小説

きたざわ尋子  兼守美行 

ヤンデレさいこー



タイトルから無理やり付き合ってもらったけど、いつか振られるのではとおびえて暮らす受けの話かと思ったのですが、全然そんなことはなく甘々のデロデロに加え、受けがいなくなったら死んでしまうレベルの病んだ攻めでした。


中編2本。表題作と「それが愛だと言うならば」

表題作は付き合って3年半の二人が心身ともに恋人となるまで

大学生の白石聡海(受け)は従兄で恋人の影山隆仁(攻め)が…

9

ブロンズ像の恋人 小説

剛しいら  兼守美行 

ピュグマリオンを題材にして人生を描いていると思うのです

電子書籍で読了。挿絵あり。あとがきあり。

「あ、これ読んでない」と購入したら読む前に剛しいらさんの訃報が届き……
そういう事情がなくとも、私にとってはかなり読み応えのある一冊でした。

主人公の真砂は美大卒業後、彫刻家としてだけでは生活できず、マネキン制作会社でマネキンのモデル(型番って言うのかな)を作る仕事をしています。真砂を支配し、まるで自分の美術作品の様に作り上げた母が亡くなって…

2

僕の恋人はいつか誰かのものになる 小説

きたざわ尋子  兼守美行 

笑顔をはりつけたままお仕置きしてくれます♡

表紙買い。せつなそうなタイトルですが、どうでしょう?私は期待通り、なかなかイカれている二人でくすくす笑えて、大満足でした。せつなさ100%を期待されている方は、ちょっと違うと思うかもしれませんこと、ご留意ください。地雷は、本編でやや肉食系女子がちょっぴり出てくることぐらいでしょうか?本編100P超+本編の前と本編の後日談110Pほど+先生のあとがき です。結構好きなので、神よりの萌2です。

お話…

15

性悪人誑しに男前わんこが溺れています 小説

今城けい  兼守美行 

男前です。

工場系リーマンラブ物。
「草食むイキモノ 肉喰うケモノ」のカバーイラストにいたクール眼鏡さんのお話、という事をすっかり忘れて、積み本箱から発掘。
このお話はこれで完結しているので「草食むイキモノ 肉喰うケモノ」を読んでいなくても全く問題ありません。
むしろ、途中で「草食む~」の牧野が実に意味ありげにでちょっと登場するので、この話にこれ以上の当て馬キャラは必要か???状態に陥ったりしたりしなか…

2

縁は異なものあまいもの 小説

ナツ之えだまめ  兼守美行 

さらっと読めるハートフルストーリー





作曲家の野々山時雨(受け)は東京から亡き祖母の住んでいた田舎に引っ越してきます。
近所には有名な神社があって、時雨は神職になった幼馴染の藤原亘(攻め)と再会するのです。亘には唯というかわいい娘がいて、唯に懐かれた時雨は亘に誘われるまま食事を一緒にとるようになります。
東京に疲れた時雨は3人で過ごす毎日を楽しみ、仕事も順調にいくようになります。

時雨は売り出し中の作曲家です…

3

快楽刑 小説

西野花  兼守美行 

快楽に果てなし!

兄弟と受けの3Pは既読ですが、3兄弟と受けは初めて読みました!
後書きにもあるように誰も遊んでる人がいないようなフォーメーション!さすがです!

途中までは瑞季だって不幸な環境で逆らえなくてしたことに本人も罰を受けることを望んでいるからってひどいっ、誰か瑞季のこうなった事情を調べなかったの?と可哀想に読んでました。

受けさんは感じまくりでしたね。なぜ3兄弟相手だとあんなに感じまくるのか…

4

旭光に抱かれて眠れ 小説

水原とほる  兼守美行 

自衛隊特殊部隊


国の防衛のために法に縛られない活動を行う自衛隊の特殊任務隊のスカウトマンと新たにスカウトされた政治家秘書の話を中心に特殊任務隊の活動を描いた話。

先の訓練における事故で一線を退かなければならなくなった秋元(受け)は除隊後、名を捨て再び自衛隊特任部隊のスカウトマン及び後方支援という仕事につきます。
今回のスカウト対象は政治家秘書の旭(攻め)です。
他に選択肢のなかった今までの人材と違い…

3
PAGE TOP