葛西リカコさんのレビュー一覧

心を半分残したままでいる(3) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

二人の未来にたくさんの希望を感じました

衛と真文が恋人に戻って終わりではなく、二人の未来についても想いを確かめ合えたことが、良かったです。真文が記憶障害で思い出を失う切なさよりも、たくさんの希望を感じました。

衛のことを忘れたくないと涙する真文に、衛は約束をします。「これからもずっと『カナリー』はここにあるから。もし迷子になっても安心して帰ってきて」と。何度真文が記憶を失っても自分たちはお互いを好きになると、衛は確信しているのでし…

1

心を半分残したままでいる(2) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

終わりのない約束が切ない

衛と真文に、こんなに眩しく、悲しい過去があったとは。
中学生の衛と高校生の真文。ご近所になった二人は、やがて互いにかけがえのない存在になっていきます。
「何度忘れられても絶対に傷つかないから、安心して。」
衛を強くし、真文を支えた約束が、二人の恋の始まりだったのでしょう。大人へと近づいていく二人がいつもキスした河原のキラキラとした光、衛の部屋で初めて体を重ねた朝の二人を包む陽の光が、眩しく鮮…

2

「心を半分残したままでいる」全3巻連動応募者全員サービスプチ文庫 グッズ

5年後の二人

当初ペーパーの予定だったのに、応募者が多かったのかシリーズが大変売れたのか不明ですが、小冊子本文59Pになったお話。二人で暮らし始めてから5年後のお話です。

3年半後に静良井は一度スーパーで倒れて、記憶を失いました。その時は連絡先などのメモを持っていたため、無事衛に連絡がつき、なんとか元の生活に。そこから1年半たって、再びカナリーで働いています。書き溜めていたエッセイを本にすることになったり…

10

摩天楼に眠る獅子 小説

ゆりの菜櫻  葛西リカコ 

この設定絶対需要あるから増えて欲しい!!

女王様受で検索して、はじめての作家さんでしたが買ってみました。結果大当たりでした。変わった設定のイロモノかと思いきや普通に恋愛小説としていい話でした。純愛らしいです笑

本当に続編を期待します。

受の一人称が私、攻を君と呼ぶのがノーブルで、可愛くなりすぎなくてよかったです。セレブな暮らし、外国の情景も設定に合っていていいですね。

攻×攻らしいんですが、その攻防もとても面白いのですが…

6

心を半分残したままでいる(1) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

大切な部分が欠けた恋の行く末は

BL AWARD 2019年・ベスト小説トップ10にランクインの本作。遅ればせながら読んでみました。

記憶障害を起こしやすい青年・静良井は、日記に綴っていた恋人『M』を探しながらも、喫茶店のマスター・中上と恋に落ちます。そして、再び記憶を失ってもまた、中上に惹かれていきます。薄幸な静良井が二度も同じ人に恋しては、その大切な記憶を失う、切ないお話です。
でも、静良井は中上との思い出を失いはし…

3
非BL作品

宮廷神官物語 四 非BL 小説

榎田ユウリ  葛西リカコ 

天青ピンチの巻

もうすぐ6巻が出る非BLシリーズもの。榎田先生好きすぎて神にしたいけど、もっと好きだった時につける評価無くなっちゃいそうなので萌2にしておきます。榎田先生のお話自体がお好きな方は是非。いたって健全な、少年たちの成長記で、登場人物全てが癖ありすぎて猛烈にハマってます。葛西先生の手になる絵は表紙だけ⤵⤵⤵で残念極まりないのですが、もう脳内ではすっかり葛西先生ビジュアルキャラで物語が繰り広げられておりま…

2

心を半分残したままでいる(3) 小説

砂原糖子  葛西リカコ 

期待のハードル上げ過ぎていました。。

シリーズ最終巻です。個人的に期待のハードルを上げ過ぎていたようでした。
辛口感想になりますが、あくまで個人的な感想です。

1巻は謎を呼ぶ展開でスリルがあったし、2巻の本編(過去編)は短いながらも、記憶障害のある主人公を取り巻く人々の主人公への様々な想いにリアリティを感じ、とても感動したんです。

ところが、最終巻は序盤から入り込めませんでした。何処かご都合主義な展開が引っかかり、結…

6

愛がしたたる一皿を 小説

一滴しぃ(Si)  葛西リカコ 

猟奇的で官能的

これほど“食べること”が“性的”に感じたのはこの本が一番でした。
シェフのお話なので勿論調理シーンや食事シーンが多数でてくるのですが、その際の表現がねっとりとしっとりと、そしてどこか少し猟奇的でそれが物凄く官能的に感じました。

ネタバレは控えたいので簡潔に済ませますが、あらすじにも書いている通り、主人公が血の入ってしまった料理を誤って出してしまうわけです。

一滴の血から魅せられてしま…

3

愛がしたたる一皿を 小説

一滴しぃ(Si)  葛西リカコ 

食べること、愛すること、殺されること

激しく猟奇的な匂いがしますが、ある意味、究極の愛のお話と思いました。
『身も心もひとつになりたい』と思うってこういうことなのかも。
怖さにゾクゾクしながらも、ラストの落ち着き先は「愛だね」としか言いようがない。本当に不思議な手触りの物語です。
よく言う『奇妙な手触り』のお話が好きな姐さま方はご一読をお薦めします。
「ゾクゾク、うひゃ~ぁ」と思いながら読んで、事件が解決してホッとした後に「ゴ…

6

白狼王の愛嫁 小説

櫛野ゆい  葛西リカコ 

フサフサのモフモフがこれでもかと。

人間にもなりかわれる白狼王な攻さんと、小さくて幼さの残るかわいらしさを持つ受さんが出会って、その後婚儀まで記されています。
特に受さんの、あどけない感じが作中に散りばめられ、それを大事に大事にしようとする獣人王の攻さんが、私の好みにクリーンヒットなストーリーでした。

受さんのことが大事過ぎて、オロオロする攻さんが大好物な私には最高に眼福ものです。
物語の主役なんで当たり前なんでしょうけど…

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