一穂ミチさんのレビュー一覧

sugar me 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

痛快劇! 笑うしかない

「イエスかノーか半分か」の番外編です。
文章から察するにどうも、同人誌「なんにもいらない」以降の
物語っぽいです。

相変わらず、計の辛口思想は天下一級品!
よくこんな面白い言葉や台詞を次々に吐き出せるものだと、感心します。
ここに一穂ミチさんの文章力・発想力を思いっきり感じます。
これはホント、凄いです。

   ◆◆  sugar me    ◆◆

つまらない結構披露宴…

6

窓の灯とおく 小説

一穂ミチ  穂波ゆきね 

蚕がゆっくりと羽化するような恋

遺伝子研究、義肢製作など興味深いお仕事の様子と絡めた読みごたえのある作品でした。
他の作品同様、テンポ良く、するする読ませてくれます。

痴漢騒ぎで知り合いになった二人がどんどん距離を縮め、
お互いをわかり合い恋愛感情が芽生える様子にほのぼのとさせられます。


内容もですが、表現もとても素晴らしかったです。


蚕の飼育や義肢の表現など
目の前で蚕が本当に育ち羽化しているの…

0

ぼくのスター 小説

一穂ミチ  コウキ。 

主人公の内言に自分の痛さを思い出す

独特な句読点のくぎり。
唐突にひっくり返される文章。
耳に心地良い(人によっては、耳障りでそれ故、耳に残る。)ヘンテコな比喩。
これらで紡がれる主人公の内言は、読む人によって違うリズムで聞こえるでしょう。
私の場合、中二病だった自分を思い出し、全速力で逃げたくなりました。
人によっては幼稚さに呆れたり、内向的な自意識過剰さに イライラさせられるかもしれません。
知らず知らず頭の中に個性…

0

ナイトガーデン 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

あれ?こっちの方が好みかも。

「ふったらどしゃぶり」と一緒に買ったのですが、どうも和章さんが苦手だったので積んでいました。
読むものが減ってきたので読みましたが、………………あれ?私、「ふったら〜」よりもこっちの方が好きかもしれません。
本編の方が物語に起伏がありますが、こちらは静かに時間が流れていて好きです。深い森で息を潜めている感じ。
読み終わって、これは和章さんの救済の物語だけれど救われても決して許された訳では…

2

sugar me 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

不思議な雰囲気で、でも甘い

「イエスかノーか半分か」が大好きで、また計と潮の話が読めてうれしい。「sugar me」、「bitter me」ともに潮×計で計視点でした。

・sugar me
職場の後輩の結婚式、式を中座してお仕事からの潮との逢瀬…のはずが、寝起きの潮が甘い笑顔で計を「国江田さん」と呼ぶものだから、計は混乱してつい国江田さんとして振る舞ってしまう。潮の言動が計の記憶と食い違い、普段ならしないようなデート…

6

sugar me 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

Hallowe’en Magic

「イエスかノーか半分か」続編「世界のまんなか」のそのまたその後。
黒い地に月を背負った美貌のデビル国江田の表紙、
裏を返すとかぼちゃを抱いた小さなちっちゃな潮がいる。


秋の結婚式シーズン、計は職場関係の結婚式に出席している。
なぜだかブーケトスの花束を受け取ってしまった計(笑)。
上司の長話のせいでご馳走を食べ損ねて退席し(お仕事だよ!)
くたびれてフィレ肉夢見ながら花束抱え…

7

イエスかノーか半分か 2 世界のまんなか 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

国江田記念館が建つまで読みたいです!

前半で登場する花火の刺繍や壁ドンが、後半で活きてくるのが素敵でした。
計に思い出してもらえるか、潮と一緒にドキドキでした。アクセント辞典が不発だったときには、もう駄目だと思いましたけど。本当、小汚い計が戻ってきて良かったです。
小汚い計といえば、あんな密閉容器みたいな表情筋が欲しいです。本当に計が羨ましい(笑)
前作では、潮と家族、それとバレてしまった竜起以外には完璧な密閉容器でしたが、今回…

3

イエスかノーか半分か 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

インパクトすごい

クレイアニメーション作家×報道アナウンサー。受けは「王子」と呼ばれている上品イケメンアナウンサーなのに、心の中では「ボケ、カス、この愚民がっ」とか始終唱えてる二重人格な25歳。

受けのキャラクターが秀逸でした。ちょっと苦手な部分もありましたが、なかなかこんなインパクト強い受けもいない気がします。アナウンサーのお仕事話も面白かった。
でも、攻めが「別のアナウンサーが、自分の前ではニコニコして…

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藍より甘く 小説

一穂ミチ  雪広うたこ 

心は止められない

はじめに。ボタンが中立までしか押せません。実際は「萌x2」です!

この物語を読む方の多くが感じる事じゃないかな、なんでハルは暁行のことそんなに好きなの?って。どこが?って。
ハルは静かで芯は強くて、いい子で。なのにアキは無神経でハルを傷付けて。
でも、恋は良い子同士がするわけじゃない。人はみんなそれぞれ違う、良いところも悪いところも。それに、補う関係になるとも限らない。足りないから欲しく…

8

アイズオンリー 小説

一穂ミチ  小椋ムク 

小椋ムクさんの絵が合う優しさに溢れた話

表紙に惹かれて購入した、初めての一穂ミチさんの作品。

仕事の飲み会で仁科縁は岩崎数真に出会います。
その席で数真は、目が見えなかった幼い頃に出会った初恋の「ゆかりちゃん」の話をし、縁は目の前にいるのが「かず」たど知ります。
でも、縁は自分が「ゆかりちゃん」だとは名乗り出れない訳がありました。
実は、縁は相貌失認で人の顔を顔として認識できないんです。パーツの違いは分かるけど、「顔」の違い…

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