一穂ミチさんのレビュー一覧

ワンダーリング 小説

一穂ミチ  二宮悦巳 

圧倒的美しく強靭なディーラー

ノーモアベット読了後にすぐ拝読しました。
まさか「あっさん」こと「芦原」が
「雪」だとは思いませんでした。

一穂先生がこの作品の表紙をベスト3に
挙げてらっしゃいましたが
こんなにも美しいキャラだとは..。
雪がルーレットを回す姿を想像してうっとり。

この作品を読んでまたノーモアベットに戻ると
延々楽しめます..有り難いm(_ _)m
ノーモアベットはひたすらに痛快ですが…

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ふったらどしゃぶり~When it rains, it pours~完全版 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

男性の「さが」の繊細さと苦しさと

男性性視点でのセックスが主軸にある物語。
一顕の気持ちにわかりみが深すぎました。
求めて拒まれたら男だって辛い。
1人でいるより2人のほうがその苦しみは大きい。

一顕と整の男同士2人のやりとりがシンクロしていき、
気持ちを繋ぐ。
男性の整だからこそ救えたとも思う。
男として傷ついた一顕の苦しさを聖が受け止め
一晩目で堕ちていく怖れに変わり
二晩目で「どうすんの」と途方に暮れる…

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ノーモアベット 小説

一穂ミチ  二宮悦巳 

愉快痛快軽快カジノBL

一穂ミチ先生祭り☆
こちらの作品は軽快で、大変面白く拝読しました。

ファンタジックなお話かとおもいきや
さすが一穂先生、
リアル国営カジノがみえてくるから凄いです。
ギャンブルと義兄弟(従兄弟)
ものすごい組み合わせで萌えさせられました。
カジノ、賭け事に全く知識がなくても、先生の文才で問題なく興奮させられ楽しめます。

ギャンブラーでフーテンの父
気丈に待つ明るい母、

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さよなら一顆 小説

一穂ミチ  草間さかえ 

小さなひと粒の向こうに

ストーリーにするっと潜りこんでいる様々な知識を吸収するのも一穂先生作品を読む楽しみのひとつなので、7月3日は涙の日だとか『顆』というのが小さな物を数える単位だとか、
座波と矢神の世界に浸りながら初めて知ることがあるのがなんだかすごく嬉しかったです。

店員と客というただそれだけの出会いで、
初対面での矢神はちょっぴり変わっていて印象には残っていたけれど、それでも何もなければ二度と会うことも…

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運命ではありません 小説

一穂ミチ  梨とりこ 

あたたかくて、穏やかな

澄との出会いの場面からインパクト強めな楡。
風貌は多忙だったから仕方ないとしてその言動もかなり変わり者といった感じで、そんな彼と真面目な澄との『運命』がどんなものになるのか?という部分に興味がわきました。

まず楡の名前にすごく惹かれたんですよね。楡の木が好きなので。
大きくどっしりしていて、いつも穏やかに変わりなくそこにいてくれるようなイメージがある楡の木。
彼もそんな人なのだろうか?…

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甘い手、長い腕 小説

一穂ミチ  雨隠ギド 

穏やかな恋を編む

地方都市にあるご近所町工場の息子同士のお話。
…という文字面だけ見ると、主人公たちは幼馴染とか腐れ縁とかとりあえずは面識はあるのだろうなという気がしてしまうけれど。
理一と真尋はこれまで関わったことがなくて
まるでゼロのところから何もかも始まっていくのが面白かったです。

特に理一の心境の変化はとても大きくて、真尋との出会いが彼の人生をどれほど変えたのかが伝わります。
東京でのゴタゴタ…

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ラブ~キス2~ 小説

一穂ミチ  yoco 

誰もが幸せになっていい

めちゃくちゃに心が抉られ、ものすごく消耗した前作。
それでもその先を知りたいという気持ちにさせてくれる終わり方だったので、何が起こってもしっかり受け止めよう。と覚悟して読みました。

再会から1年、付かず離れずな距離感を保っていて
表向きにはこれまでと変わらないふたりのように見えるけれど。
その心が交わるにはまだまだ遠くて、何度も胸がギュッとなりました。
苑の自己評価の低さは相変わらず…

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キス 小説

一穂ミチ  yoco 

苦しすぎた

こんなに泣いたのいつぶりだろう?ってくらい、
ものすごく泣きました。
苑があまりにも不憫。ツラすぎた…。

幼い頃から辛い境遇にあってそこから抜け出す術もなければ気力さえなく、子供らしからぬ諦めを抱えながら生きている苑。
彼の心の内側を知るたびに切なくなり、どこを見ても安らげる場所がないのが本当に悲しかったです。
そして苑とは対極のところにいながらも彼のために世話を焼く明渡が、苑にとっ…

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ひつじの鍵 小説

一穂ミチ  山田2丁目 

ファンタジックなストーリー

一穂先生のイエスノーシリーズにどっぷりはまり、
他の作品も読んでみたくなり、こちら拝読させていただきました。

コミカルな作品が好きなので、トーンを調べて
数ある中からこの作品を選びました。
なんでもかなえてくれるコンシェルジュは、おとぎ話のようでした。
羊の境遇には涙がでましたが、一色とのやりとりは軽快で面白かったです。
二人が結ばれるのが急な展開だとは思いましたが、
一穂先生の…

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横顔と虹彩 イエスかノーか半分か 番外篇 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

スピンオフをいう域を超えていく作品!

続編があることの喜び(再)
期待に胸ふくらませ、拝読いたしました。

前作からの重要人物、竜起のスピンオフ作品と知って読み始めましたが
新しい登場人物、深の気持ちから入るのが素敵でした。
一穂先生は状況説明で表すのではなく
登場人物の心情を描くので激しく感情移入することができます。

潮と計は隠し事がおおく、かけひきの多い2人でしたが
竜起となっちゃんは裏表のない素直さ、
まっ…

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