一穂ミチさんのレビュー一覧

is in you 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

一穂さんの高校生は

特に、まだ子どもの殻から抜け切れていない高校一年生は、
やはり絶品です。
高校一年生から見たらとっても大人な三年生も、やっぱり、それなりに充分子どもで、お互いに初めての恋に戸惑っている。
まず、自分の中にある感情が「恋」という物であると気付くところから始めなきゃいけない。
気付いても、それをどうしたらいいのか持て余す。
大人から見ればとるに足らなかったり、思いっきり見当違いな理由で逃げる…

9

オールトの雲 小説

一穂ミチ  木下けい子 

大人じゃないもどかしさ

お姫様のように美しい母親と一緒に隣に越してきた流星。
外国の血をひく繊細な容姿と、嘘やごまかしのきかないまっすぐな気性のせいで周囲から浮きがちな流星を放って置けなくて、太陽はいつも彼と一緒だった。
けれど高校生になって別々の学校に進学した二人。
自分のいない場所で、知らない顔をしている流星に太陽は嫉妬に似た感情を抱き……

面白かった。幼馴染みっていいなあ。
高校生になって学校が別れて…

3

is in you 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

香港が舞台

今年の2月に友人を頼り、2週間ほど香港で暮らすように旅をしてきました。一束に案内された圭輔のように八達通(オクトパスカード)を使いバスに乗り銅鑼湾(コーズウェイベイ)から浅水湾(レパルス・ベイ)方面へ海を見に行ったり、2階建てトラム(路面電車)で湾仔(ワンツァイ)の街市に行き野菜やパンを買い料理し、半島飯店(ペニンシュラホテル)のアフタヌーンティー、茶餐廳(チャーツァンティン)の麺等々。本に描かれ…

8

ハートの問題 小説

一穂ミチ  三池ろむこ 

後ろ向きだけど不思議とヤじゃない

危険人物なお隣さん、実はサンが要に近づくために仕掛けてるんじゃ?と事件解決までずっと疑っていたもので、純粋に楽しめなかったという(笑)
勘ぐり過ぎな自分にがっかりです。
表紙の可愛さ加減にどこもそんなドス黒さはないですよね。反省です。
かなり重たい過去を抱えてしかも考え方はけっこう後ろ向き。高校時代には強い思い込みから自分に対してコンプレックスまで持ってしまって、まあとにかくウジウジ君の要で…

4

is in you 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

心地良い痛みを感じました。

一穂作品は一年に一作品何故か強烈にツボります。まさにそれがこの作品。一束(受)もあまり好感持てるキャラではないし、(攻)圭輔も子供っぽいところがあり内面的に格好良いとは言い難いのですが綺麗事でななく、腑に落ちる感じが痛いけど気持ち良い感じでした。再会愛とかは割とよくある設定だけども、ずっと心中では慕い恋い焦がれて思い続けてきましたとかって場合に因ってはファンタジーがかかり過ぎて白けてしまう事もあり…

5

街の灯ひとつ 小説

一穂ミチ  穂波ゆきね 

ずっと君に恋していた・・・

二人とも、珍しい名字。
片喰が、同窓会でネームプレートを隠していた気持ちが分かります。早々ありふれていないものだから、名字を見たらピンときてしまいますもんね。
初鹿野は、男前で、はっきりと自己主張するタイプ。
酔った勢いで片喰と寝てしまった後も、「気持ち悪い」と嫌悪もあらわ。
確かに、ノンケだったらそういう反応よね。
しかし片喰は、外見的にはかなりかっこいい。中身はあまり変わっていないみ…

1

is in you 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

is in ...

もうタイトルからして、素敵ですわ!

香港から日本に移り住んで来てただ淡々と灰色の毎日を過ごすだけの受けに、ひとつの色が飛び込んで来た。
それは見る間に回りを色付けて、気づけば回りは綺麗な色で輝いていた。
自分にこんな綺麗な色を教えてくれる年上の攻めのことを好きになるのには、そう時間はかからなくって、告白されてキスされてでもそのまま抱かれそうになり、自分のコンプレックスである身体を見られる…

5

is in you 小説

一穂ミチ  青石ももこ 

天下一品の「一穂ワールド」&「一穂ワード」!!

気遣いがさりげなく出来る素敵な人物を
こんなにもサラッと書けてしまう一穂さん。

これだもの、一束も弓削を死ぬほど好きにもなるよって
納得しすぎるくらい納得できる、細かい描写。

弓削が高校の時付き合っていた彼女と別れた理由とか、
一束が佐伯と付き合うようになったきっかけ(?)の
「ハイヒールのシャンパン」も、ホンコンフラワーも
とにかく上手い!!悶絶する!!

「ハイヒール…

7

ONE LIFE 小説

一穂ミチ 

一穂さん作品で、片喰×初鹿野が一番好きです!!

一穂ミチさんの作品は商業誌であれば全部読んでいますけれど、
「街の灯ひとつ」が一番、本当に大好きです!!
(「藍より甘く」も「is in you」も大好きですが)

ええ、皆様の評価があまり芳しくないのはわかっています。
それでも、何度も文庫を読み、
更にこの「ONE LIFE」を読んで、
「これこそ私の理想のカプだー!!」と
胸中で叫んでおります。
(胸中だけでしか叫べないのが…

8

おとぎ話のゆくえ 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

現代のおとぎ話

根無し草の来生は知り合いにくっついて彼の実家のある田舎町にやってきた。
そこは都会暮らしの彼にとっては未知の世界とも言える場所。
昔からのお殿様が存在し、息子である若様はみんなから慕われる。
その良くできた若様、奏に懐かれうっとうしく思いながらもいつのまにかそんな毎日が楽しくなってきた来生だったが……

城下町で現代の若様としてまっすぐに育った少年と、都会でふらふらと生活していたアウトサ…

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