一穂ミチさんのレビュー一覧

RUTILE souvenir ETOILE グッズ

豪華な小冊子

総勢26人もの作家作品が一気に読める記念小冊子、この1冊に好きな作品が一つは
あるのではないかと思われるお得感アリアリの1冊です。

甘く危険な隠し味「ドクターの恋文」~安曇ひかる/著
包茎手術を担当した医者と元患者で小さな文房具店の店主との再会ものが本編、
かなり面白かったように記憶してます。
お話は再会して恋人になって1年が経った頃のお話で毎週末恋人の家に帰る日常。
先生が大人げ…

7

rutile souvenir bouquet グッズ

甘くこぼれる金色の滴

この度もミチさんお目当てでゲットしたので、
『街の灯ひとつ』番外編、『Golden Dew』のみで失礼致します。
片喰×初鹿野となると俄然テンションMAX!!になってしまう為、
落ち着かなくちゃとは思うのですが
やはり落ち着くなんて事は出来ないので諦めます(何を)

葛井と共に京都の“先端バイオ産業フェア”へ1泊2日で向かった初鹿野、
帰りにお土産を買おうと百貨店に寄ります。
葛…

5

rutile souvenir tresor グッズ

“藍”と“愛”は遥以外の何者でもない

アンソロですが、ミチさんがお目当てだったので
『藍より甘く』の番外編、『クラッシュド・ブルー』のみで失礼致します。

上司の代理で向かった九州出張。
無事商談もまとまり、
最後は取引先会長のご自宅でのガーデンパーティに出席する入江です。
庭の片隅に見つけた“忘れな草”で遥を想い、
会長に「季語は“藍微塵”だ」と教えられる。
声を掛けられた時に力の加減で摘んでしまったそれを
ハン…

3

なごり雪 小説

一穂ミチ 

離れることで見える気持ち

『雪よ林檎の香のごとく』同人誌12冊目。

卒業のシーズン。
もちろん志緒のではありませんが、切なく少し息苦しくなるお話。

あぁあの歌声は誰だったか。
桂がそう一瞬思い返した時、きっと志緒の心は締め付けられたのでしょう。
他愛もないことを思い出している筈なのに、桂の記憶の道は自分ではなく、違う歌声の彼女を思い出そうとする行為に。
だから、「気にしないで」と言ったのに。
あっけら…

2

ちょうちょ結び 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

今も、昔も、変わらず夢中

『雪よ林檎の香のごとく』同人誌11冊目。
クラフト紙のナチュラルな柔らかさと、少しはだけて胸が見えそうな着方をしている桂の着物姿のミスマッチ感に、思わず頬を覆ってしまいました。
どきどきする! 桂の流し目にどきどきします!


育てて育った、穏やかな愛情。
熱量が半端じゃなく、何もかもが必死できらめいて息苦しくて目がチカチカしたような愛情とは違う、今の志緒の心。
好きの度合いが減った…

4

バイバイ、ハックルベリー 小説

一穂ミチ  金ひかる 

タイムリー

この本の発売時期は、まさに新入学真っ盛りの4月。
実にタイムリー。

大学入学したての時に印象的な出会いをして、
普通に、友人としてつきあい始めて、
そして夏休みが終わるまでの、ほんの半年間ほどのお話。

そう、このお話の出会いが「大学」って所がポイント。
これが、中学や高校だと、そもそも恋愛って物の存在に気付くまでに時間がかかってこじれちゃうだろうし、社会人だと、青臭すぎる。

4

Summer Tune 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

守るべきもの、守りたいもの

『雪よ林檎の香のごとく』同人誌10冊目。
このシリーズの同人誌も、いよいよ2桁の大台。続いてくれている事が嬉しいな、と、じわりじわり感じます。

もし。
もし大事な人が、盗撮されたかもしれない状況だったら――?
決して穏やかではない出来事が、志緒の大切な妹と幼馴染に降りかかります。
何も考えずに無鉄砲に挑む姿は、一見男らしく見えもしますが、実際はとても危険で怖くて真似できない。
そし…

3

my name is Red 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

赤にまつわるエトセトラ

『雪よ林檎の香のごとく』同人誌9冊目。

今回は、「赤」という色の縛りでのショートストーリーが4作。
・誕生日プレゼントは大人の「証明」。内容は高校の校外学習の回想がメインの『ヴァーミリオン』
・気が退けるほど赤く染まったアレ。食べられない人と食べてしまう人、人それぞれの『カーマイン、クリムゾン』
・ナナカマドのえぐみと渋味はなくてはならないものだった『スカーレット』
・赤いというより…

2

春情終夜 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

いつの間にか学ぶ生と別れ

『雪よ林檎の香のごとく』同人誌8冊目。
前回の「Sturday night Paralysis」の続きになります(こちら単独で読まれても大丈夫です)。

幼稚園児の、志緒の妹・美夏。
彼女の成長をとてつもなく感じられるストーリー。
それと同時に、志緒本人が自分の(良し悪しは抜きとして)成長も痛感する瞬間もそこに埋め込まれていました。

しかし。
駄々をこねて猫を飼いたいと言い張る美…

2

バイバイ、ハックルベリー 小説

一穂ミチ  金ひかる 

一穂さんだからこそ

一穂さん、大好きな作家さんです。
だからこそ、期待しすぎてしまったように思います。
一穂さんらしい、繊細の世界観で、
2人が心の距離を縮めていく様子にじわじわ沁み渡るものでした。
しかし、
いつもは綺麗にかんじる文字に、あざとさを感じてしまいました。

内容については、
大学に入った2人が、友人から心を通じ合わせていく様子で、
「何かが起こる」わけではありませんが、
だからこそ…

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