一穂ミチさんのレビュー一覧

秋雨前線 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

二人で、越えてゆく。

まず表紙の美しさに言葉が見つからず、
中表紙の白のトレーシングペーパーに傘と雫の絵、
どちらも竹美家さんだそうですが、うっとりさせていただきました!

お話の前後にはCoccoの秋雨前線、
スピッツのさらさらの歌詞が掲載されていまして
雨にちなんだ不安定でありながら切なくて熱い恋模様が
またミチさんの作品にぴったりだと思います。


『きいろい星』
飲み屋で突然切り出された足…

17

ぼくのスター 小説

一穂ミチ  コウキ。 

芸能色は薄め

大好きな一穂さんの作品ですが、芸能界ものってあまり好みじゃなかったので敬遠していました。
けれど読んでみると、キラキラした世界を描いていたわけでなく学生達の葛藤が中心で、ああやっぱり一穂さんの作品だったんだなあと。


受けはアイドルオタクで半引きこもりの高校生、侑志。
彼の部屋はいわゆる押しメンの『ほたるん』一色。
一日の予定はほぼ、『ほたるん』のテレビ出演等にあわせて生活しています…

5

Dear+&Cheri+ LOVERS+ グッズ

長時間並んだことに悔いはなし♪

充実の224頁でした!
漫画は作家さんにより頁数に差がありますが、
短くても萌がギュッと詰まった粒ぞろいの作品が多い印象。
小説は各8-10頁。扉絵と挿絵が一枚ずつあります♪

全部は無理なので、特に好きな作品の感想を…


―COMIC―

◆志水ゆき【是-ZE- -花鳥風月-】20頁
燿明に斬りかかったチンピラを追う火弦は
工事現場でヤってる(傷を治してる)守夜と隆成に…

20

アロー 小説

一穂ミチ  金ひかる 

現実から目をそらすふたり

一穂さんは大好きなんですがタイトル、表紙ともにちょっと地味だったため、読んだのは最近です。


受けの葛西はバーを営んではいるが、惰性のようなあまりやる気を感じない男。
自分だけ時間が止まったような生活をしています。

攻めの湯浅は中学の同級生であった金子に連れられ葛西のバーを訪れ、流れで葛西と同居することに。
働いているようには見えない謎な25歳。

葛西は日々を淡々と過ごし、…

3

ふったらどしゃぶり When it rains, it pours 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

あたたかさと生々しさの狭間にいる感じ。

恋愛における「セックス」。
これを軸に描かれる上、
主要2カップル(一顕・かおり、和章・整)
を中心にしつつ、少しだけ出てくる
脇キャラの恋愛事情も覗き見の様に見せてくる。
だからなんだか、BL読んでいるよりも
現代女性を主人公にした抉られる系の
一般小説を読んだような感覚がありました。
だからと言って、読後感が悪いわけではなく。
ラストのあまあまは優しくて心地よかった。

19

シュガーギルド 小説

一穂ミチ  小椋ムク 

キュンとしました

最初、「旅先で一夜を共にし、置き去りにしてきた相手だった…」というあらすじを読んでかなり読む気が失せてしまいました。
しかし、大好きな一穂作品でしたし、これまた大好きな攻め視点でしたので「えい!」と大袈裟でなく勢いをつけて読み始めたのですが……
良かった!
食わず嫌いしなくて本当良かった!という実感です。

攻めの清坂は38歳の砂糖を扱う商社マン。
イギリスへ赴任していましたがこの度帰…

8

ハートの問題 小説

一穂ミチ  三池ろむこ 

姉がイイ!

受けの暗い過去、そして攻めの仕事が若干派手ですが、お話全体は派手派手しさはなく淡々とすーっと進んでいきます。
文章でその場面が浮かぶのは、相変わらず一穂さんの素敵なところですね。
出だしのお隣の騒音がインパクトありましたが(苦笑

攻めのサンは、受けが子供時代に出演したPVを未だに大好きな、ちょい天然ワンコな感じのカッコマンです。
わたしの大好きな攻めタイプなので、よけいこの作品が好きな…

6

雪よ林檎の香のごとく 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

何回も読み返しています

わたしの初・一穂作品で、作家買いするきっかけになりました。

登場人物が皆、潔く、特出して突飛でもなく(のちにスピンオフ?で登場する栫が唯一変かなとも思いますが)、日常にいるのでは?と思わされる人達なのにグイグイ引き込まれました。

そしてすっかり大人になり、勢いも焦りも消えたわたしにとってひじょうに眩しくキラキラした作品でした。
「ああ、そんな時代もあったな」と。
なので受けの志緒の…

8

はな咲く家路 小説

一穂ミチ  松本ミーコハウス 

じんわりと日常が

一穂ミチさんは作家買いしていて、大大大好きなのですが、この本は表紙があまりにあまりな感じでしたので(レーターさんのファンの方すみませんf^_^;)購入後積んでありました。

でも腹を括って(?)読み始めると、ジワジワとくる世界観が…
やっぱり一穂さんの本なんだなと、安心しました。

突然の親同士の再婚で義兄弟となったふたり。
もう再婚でギャアギャア騒ぐ年齢でもなく、ふたりの部屋は襖を挟…

4

ふったらどしゃぶり When it rains, it pours 小説

一穂ミチ  竹美家らら 

読み応えバツグン

こころの描写がとても丁寧なお話でした。

二人の出会いは一通の間違いメール。
そこからお互いの誰にも言えない悩みを分かち合うメル友になり、それが職場の同僚だとわかり現実でも距離が近付き…。

とにかく心理描写がとても丁寧な作家さんなんだな、というのが第一印象でした。
少し分厚目の文庫本で、それに見合う丁寧でリアルな心理描写に、大当たりだ!と読んでる間中幸せいっぱいでした。笑

お互…

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