藻とカレー
本編のヒタヒタ感というか、ヒリヒリ感? を肩透かしな程に和らげて、柔やわにしてしまう特典小冊子。
逆に言うと、本編のお耽美を反芻したい派には、読後直ぐに手に取るのはお勧め出来ない。
…台無しなんである。ぷぷっ。
1巻〜4巻までの特典物を大量収録とあって。1巻毎にちょこっとある分には、直後に読んでほくそ笑んでしまった程度にあったものを。こうして続けて見せられると壮観である。
本編自体をギャグ…
本編には描き切れなかったのか、いや。相当見せつけられていたと思うのだが。
前半に、精通が始まった頃の育郎をその大きな手で弄り、いたいけな躰に快楽を刻み付ける典彦。本編でも育郎は「この大きな手」を愛おしく想っている描写がある。安心するのだと。その手で何度となくイカされまくっていたからだろうか。
育郎にとって、典彦の手=快楽の記憶なのだ。
後半には、結婚後、不倫状態の2人。そう。典彦はあえて少年…
「誰ですか、私のピュアで無垢なかわいい坊ちゃんを こんなドスケベにしたやつ…。」「ハーイ 拙者、拙者!」と典彦が盛大に脳内で気持ち悦がりながらノリツッコミ(典彦だけに。やかましいわっ!)を展開するおバカ小冊子。
典彦が育郎の躰に刻み付けたハウツーなんですが、エチへの探究心と学習能力の高い坊ちゃんは典彦がしてくれた様に舐め、喰み、喉の奥で締め付ける。ええ、フェラからのイマラ。
典彦は自身の手管に…
これは…。私は少なからずガッカリしました。ドラマは最終話の一つ前が秀作だったりする事もある。私にとっては、前作がクライマックスで。神作だったと言わざるを得ない。前作のラストから、一足飛びで、本作のラストに繋いでも。それはそれで成り立ってしまうのではないかと思ってしまうのだ。
それは私が、育郎にある意味「普通」であって欲しい、典彦には坊ちゃんへの歪んだ愛執を諦めて欲しい、と願っていたからなのかもし…