彩景でりこさんのレビュー一覧

PsycheDelics005 コミック

彩景でりこ 

本編を補って余りある補足エチ。

本編に収録するには蛇足過ぎると作者が意図して挿入しなかったという、タケとミネの2人だけのエチ。
ショートストーリーだけに、冒頭からヤリまくり。脱ぎかけのツナギがイヤラらしい。
そこに自分のアレやらナニやらを引っ掛けてしまうタケ。
拾を幼馴染として、好きだから拾を泣かせたく無い。
けれど、ミネが拾の一番というのは許せない。ミネなんか居なくなってしまえばいい。
けれど、ミネの身体は気持ちいい…

3

チョコストロベリー バニラ番外編001 コミック

彩景でりこ 

略して「チョベリバ!」90年代⁈色々エロくてエモい番外編!

作者も意図していなかったという、タイトル略して「チョベリバ!」になっているという、90年代ぽいその名の通りサイケでポップなカラー表紙。
「チョコストロベリーバニラ」が不穏な空気を醸しているから、あえてのポップなパラレルワールド。
もしくは、セルフパロディなんだそうだ。
擬人化というより、コスプレな着衣のミネは、拾が拾って来た(ややこしいな!)猫でネコちゃん。
ミネが来る前からずっと拾いに飼…

5

チョコストロベリー バニラ コミック

彩景でりこ 

変態か、歪か、それとも恋か。危うい均衡もギリギリなトライアングル。

表紙の色っぽさと美しさ。好きなもの全部‼︎ な、甘くてビターなこのタイトルと。
何度読んでも『はぁあああ〜』と、耽溺してしまう。とても味わい深い作品です。
フランス文学を読み終えた時の様な、背徳感と。その危うさにときめかずにいられない。
そして、どうにもこうにも薄暗いトーンの筈なのに、心が晴れるのは何故なのか。

三角関係は基本的には苦手。だって、意味が解らない。好きな人には誠実であるべ…

4

蟷螂の檻 4 コミック

彩景でりこ 

一番共感出来たのは本多先生

この物語で一番共感出来たのが真珠・本多先生。的を得たお言葉をいただきましたので。

一気に4巻読みましたが、もう少しスピーディに話を進めても良いんじゃないかと。育郎が思ったより(社会的に)無能で、ハラハラ感がない。典彦の企みだけがさくさく進んでいく(実行犯がよく失敗しちゃうんですけどね)。堕ちていく美学を丁寧に描きすぎてるのかな?

横溝正史や手塚治虫の「奇子」など、戦後を描いた秀作は少な…

11

蟷螂の檻 4 コミック

彩景でりこ 

「ただ、私の手に落ちてきてほしかった」

炎に巻かれながら、奥の部屋での情事。
そこへまさかの闖入者、蘭蔵さん。

「莫迦か逃げろ 死ぬぞ」と、蘭蔵さんに駆け寄る育郎を見た典彦の表情からは、動揺や絶望を感じます。

「まだ 足りなかったか」そう言った典彦は、一体どどのような顔をしていたのでしょう……

愛しくて、愛しくて、大切にしたい。
大切にしたいから、壊したい。
壊れていくところが、見たい。

「私以外の何もかも…

12

蟷螂の檻 4 コミック

彩景でりこ 

自分の目で確かめるまでは死は認められないかな

 あらすじでクライマックスと謳われていて、終盤もまさにクライマックスっぽい展開だったので、最後のページの「つづく」という文字を見るまですっかり最終巻だと思い込んでいました。仮にこれで終わりだったとしても、良い意味で後味が悪く印象に残る作品になったんじゃないかなと思いますが、続くなら続くでこの兄弟の行く末をしっかり見届けたいという気持ちもありますし、嬉しいですね。

 育郎の正の感情も負の感情も…

4

蟷螂の檻 3 コミック

彩景でりこ 

本当の地獄のはじまり。

この、表紙の典彦の表情が恐ろしい。
最初に一読した際はあまりの惨さに目を覆いたくなるばかりでしたが、最新刊が出たので渋々読み返す事に…。そして思い返せば、この頃まだ「坊ちゃん」である育郎は、まだ典彦の愛情を信じていたのですね。憐れ。典彦の閨での戯言、「愛しています。」にただ縋って。縋り付くしか無くて。
しかし、典彦はただ育郎の全てが欲しいと言い、その全てとは身体や愛情では無く、怒りや憎しみ 全…

4

蟷螂の檻 2 コミック

彩景でりこ 

その業の深さが徐々に明かされて行く。寄る辺のない子供が縋り付く先は。

父の訃報で中退せざるを得なかった育郎の大学生活が垣間見られる冒頭。
ここで今後 活躍してくれるんでは、と期待される人物、学友の飯田が登場。
時代感もある服装で 髪を伸ばし、チャラいが、「その時代」らしい一般のちょっとイケてる大学生。
育郎を名家の子息と知り、最初は遊ぶ金をたかる為に近付くが、育郎の閉じられた心と他者を寄せ付けない清廉な魅力に興味を抱く。飯田は娼家で女を抱きながらふと、美しい育…

3

蟷螂の檻 1 コミック

彩景でりこ 

しなやかに開かれるその脚は、蟷螂の姿態に擬えて。

最新巻、現在4巻目を読了したので。おさらい読みです。
そうか。この1巻は幕開けで、実に巧みに登場人物を浮き上がらせていく。
昭和は戦後。旧家にあったかもしれない、江戸川乱歩や横溝正史のような陰鬱なトーンで描かれていく舞台。
先代当主が愛した白痴の子、蘭蔵。妻を顧みる事なく、その美しい子供に執着する当主。
苦しさのあまり狂って行く妻。両親に愛される事なく育つ息子、育郎。その愛情に飢えた無垢の…

5

蟷螂の檻 4 コミック

彩景でりこ 

善悪の彼岸。境界。踏み越える者は誰か。踏み留まる者はいるか。

あわわわ。私もすっかりこれが最終巻、いよいよの完結編だと早とちりしておりました。
典彦の妄執は 育郎さんの身体を蹂躙するだけでは飽き足らず、その身を失脚させ、寄る辺の無い暗黒に突き落とし、なお「壊れて行く様を見たい」と追い詰める。
ただ自分だけに縋りつくしか生き様がない程にと、奸計を張り巡らせ 周囲を巻き込んで狂わせて行く。
たった一人、育ちが良く、その素直な心でもって 育郎を支えたいと願っ…

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