ARUKU さんのレビュー一覧

発熱バスルーム コミック

ARUKU  

贖罪と復讐。その恩讐の彼方に

私にとっての神作家・ARUKU先生の新作「発熱バスルーム」。
表紙一枚めくっての肌色に驚いた…
そして読んでみると、近年にないセックスシーンの多さ。それも無理やり系な。
この主人公・見晴は不幸不幸不幸、不幸の只中に暮らし働き、ある日目覚めると見知らぬ男に監禁され、そしてレイプされた…
怖すぎる。
読んでるこちら側も、この犯人が誰なのか、なぜ見晴なのかが全くわからない状態で、ただ見晴がいじ…

11

発熱バスルーム コミック

ARUKU  

金魚鉢の外はこんなにも美しい

15平米のバスルームという名の金魚鉢に、小さな赤い金魚と真っ黒な金魚が泳いでいる。
外界は危険がたくさん潜んでいるから、自由はなくとも金魚鉢の中でなら命がおびやかされることもない。だけど金魚鉢はあまりにも小さすぎて、二匹がずっと一緒に生きていくのはほぼ不可能。
やがて真っ黒な金魚は、赤い金魚を生かすために決断する。唯一のものと引き換えに自由を手に入れた赤い金魚は、真っ黒な金魚に語りかける。金魚…

18

発熱バスルーム コミック

ARUKU  

バスルームでエンドレスセックス

ARUKU先生はよくこんなギリギリと緊張状態の続くストーリーを何作も描けますね。先生の精神状態を心配してしまいます。

極限状態における二人だけの世界、奪うもの奪われるものの間に芽生える愛、そういったものがARUKU先生の追い続けるテーマなのかなと勝手に思っています。

マナトと見晴、二人とも浮世離れしたキャラクターです。ARUKU先生の世界の登場人物は、みんなどこか変で現実感が無いです。…

15

発熱バスルーム コミック

ARUKU  

バスタブUFOで旅立とう

すごかった……
5×3mの古びたバスルームで繰り広げられる監禁愛で、ARUKU先生お得意の執着攻め×不憫な健気受けです。
無理矢理などの性描写も多いのですが、最終的には純愛ルートに辿り着くのでご安心を。


受けの見晴は、ブラック企業に勤める孤独な青年。
ある日、アパートの外にカメラが仕込まれていることに気付きますが、そうこうしているうちに会社が倒産。
孤独、疲労、社会からの疎外感を…

29

嫌い、大嫌い、愛してる。 コミック

ARUKU  

この世の果てに見出した純愛の陰には。

発行当時、神評価のうなぎ登りに圧倒されて読んだんだけど。
やっぱり何というか。再読して確信めいたものを感じてしまう。
ARUKU先生は何か、女性性というものに非常な嫌悪を感じてらっしゃるのか。
いつも大体女性というものを「完全なる悪」の様に描かれていて。
それがもういたたまれない。
アンデルセンが失恋の痛みとか、もしくは母を敬うあまり他の女性を嫌悪したとかで、
とにかく不幸な結末の女性…

16

嫌い、大嫌い、愛してる。 コミック

ARUKU  

愛憎から生まれたもの

久々にARUKUさんの作品に手を出したら猛烈なものを浴びました。
読み終わるのに1時間以上読かかり、最後は思わず感嘆の息が。
寝る前に読んだら興奮して眠れなくて夜更かししてしまった。
昭和50年代、閉鎖空間の少し寂しいようなさびれたような田舎が舞台。

凍月のおぞましい行為に耐えるため、心をなくすように性悪に復讐に生きようと決めた奏。
それでもやっぱり彼は無垢できれいだった。
憎いの…

8

ビター×スイート コミック

ARUKU  

これが初コミックス?天才なの?

ARUKU先生のデビュー作です。
今更ながらに読みましたが、感動しかないですね。
天才としか言いようがない。
ストーリー、構成、キャラ……何一つ曇りがない。
意地っ張りだけど愛らしくて憎めない受けと、男らしいのにどこか弱気な攻め。
ARUKU先生お得意のこの設定は、当時から活きていたのですね。

表題作のビター×スイートが一冊の殆どを占めます。
コミュ障気味の三日月が、エリートイケ…

2

嫌い、大嫌い、愛してる。 コミック

ARUKU  

残酷って綺麗ですね

初読みの作家さんで 衝撃的すぎてなにをどう感じればよかったのか?



裕福に育ち良心の欠片もなく生きてきた男
劣悪な環境のなか健気に生きてきた男

それに絡む
容姿の醜さから蔑まされ歪んだ女と
容姿と躰を武器に他人を貶め弄ぶ女


まさに 愛憎
狂った愛情と憎しみの果ての復讐とか ヤバめの昼メロもかすむくらいハード


相対するものへの嫌悪が愛情や執着や憎悪にかわ…

3

昨日、君が死んだ。 1 コミック

ARUKU  

嗚呼ARUKUさん、、好き

すごいすごいすごいよARUKUさんっっ!
今までもARUKUさんの生み出す数々の物語に
(加齢により死にかけてる)私の感性は栄養を貰い救われてきたけど、またしても。
今回の物語はARUKUさんの作品の中でも、とびきり優しくて前向きで希望に溢れている。
主人公は恵まれない生い立ちで弱々しいのかと思いきや、めっちゃ根性あるの。優しくて意志が強い。弱気だけど前に進む。

愛する人の魂を探す旅…

6

昨日、君が死んだ。 1 コミック

ARUKU  

圧倒される世界観でした

ARUKU先生作品で1番忘れられないのは「猿喰山疑獄事件」で、あの作品を読み終わった時は虚脱感が半端なくてそれから1度も開く勇気がありませんでした。

人間の中の残酷さや美しさが独特のタッチとテンポで描かれていて、言葉の使い方や世界観が唯一無二の作家だと思うのです。

今回はタイトルを見た時からどれだけ泣かされるだろうと身構えていたのですが、想像以上で何度涙が溢れてしまったか…。

時…

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