六芦かえでさんのレビュー一覧

くろねこのなみだ 小説

夏乃穂足  六芦かえで 

猫は泣かないのかな?

ファンタジーでありながら、夏乃穂足さんの、時に現実を容赦なく突き付けられているような気分になる淡々とした筆致が印象的な作品でした。私は特に動物好きでもないのですが猫好きだったら辛く感じる描写が結構あったように思います。

物語は主人公である黒猫・クロの一人称で進みます。クロは仔猫なのに思考が老成していて人間に対する警戒心が非常に強いのですが、ある日、獣医の克己に拾われたことが切欠でやがて彼の飼…

3

告白 小説

可南さらさ  六芦かえで 

王道も寮ものも好きですが

クールで辛辣な攻めに小さくて可愛くて少女のような受けの学園ものでした。寮のある閉鎖された学園内のお話は好きですが、そこまで寮ものという感じはしなかったかも。
王道・寮もの・健気な主人公も好きな設定ですが、それを差し引いても読み始めてからどうにも自分には合わない…と思いました。

ストーリーは割愛しますが、合わないと思った理由は分析したら色々あると思います。
主人公のは攻めに一目惚れするので…

1

紅王と初恋の子猫 小説

秋山みち花  六芦かえで 

王国ファンタジー

蒼の王の守護聖獣となるべく育てられ、その夢が破れた漣花(受け)は、自分からその座を奪った双子の弟を手助けするため蒼の国の都へやってきた。しかし聖獣の力を失った漣花はふらふらになってしまい、弱ったところを悪漢に絡まれてしまう。そこを助けてくれたのは、狼牙(攻め)と名乗る男だった。狼牙の側にいるとなぜか体調が良くなる漣花は、しばらく狼牙と行動を共にすることになるが…。


『蒼王と純白の子猫』と…

1

約束 小説

可南さらさ  六芦かえで 

路傍の石…からの妹背鶴

王道で切ない恋物語です。

高校時代、ルームメイトであり恋人同士だった二人がある日突然引き裂かれてしまい、片方は事故により記憶喪失となる。そして、四年後偶然の再会を果たしまた恋をするという…わりとベタなお話ではありますが、私は好きです。

とくに好きなシーンは
“自分がいなくても幸せだった、なんて聞きたくなかった”
と、有也がバス停で立ち竦むところ。
好きな相手の幸せを願いたい気持ち…

6

優・等・生 小説

五百香ノエル  六芦かえで 

萌えないけど心に残る話

電子書籍版を購入。
表題作の「優・等・生」とその後の二人を描いた「ホントの願い」、番外編ペーパーの「優等生のお買い物」が収録されています。
挿し絵あり、あとがきあり。

「神」評価です。

ぐっと、胸にきました。

でも、BLとはちょっと違うかな。
よくあるBLの萌えは、この作品からは感じることは出来ませんでした。
なんというか、青春小説を読んだ後のような読後感。

とにか…

2

紅王と初恋の子猫 小説

秋山みち花  六芦かえで 

心優しい皇子と旅人の物語

あらすじ:
都を目指し旅をする青年・漣花(受け)は、悪漢に絡まれているところを狼牙(攻め)という精悍な男に助けられる。
侵略された紅国の第三皇子で、国の再興を願う狼牙。
彼の力になろうとする漣花だが…

漣花の正体が本のあらすじでネタバレされていますが、作中ではなかなか明らかにされません(ヒントは多いため、そこまで意外な秘密というわけではありませんが)。

狼牙と旅を続けるうち、彼に…

3

好きで好きで好きで 小説

高遠琉加  六芦かえで 

片思いからの…

とにかくハピエンになって良かったぁ!

もうこの一言です。

1

狗神さまはもっと愛妻家 小説

雨月夜道  六芦かえで 

もののけ彦

ただ甘いだけのほのぼのストーリーかと思いきや、読み進めるうちに涙が出ました。

白狗であるがゆえ、蔑まれることの多かった月影にとって良き理解者であり、憧れでもあった雪月の真の思惑。
酷いと思う反面、やはり憐れでもあります。もし、雪月が陽日や月影と兄弟であったなら…と考えずにはいられません。愛情を知らずに育ったから周りを傷つけて、破壊して、それらを全て誰かのせいにして…。そんな雪月の生き方って…

1

告白 小説

可南さらさ  六芦かえで 

はい!王道

王道の作品の中で、たまに安心して読み返してみたくなるお話です。

切なさもあり、ほっこりもあり、好きだな。

1

好きで好きで好きで 小説

高遠琉加  六芦かえで 

人を好きになることに理由はない

高校の同級生堂島に片思いをしてしまった三浦。
気付いたら堂島の背中を目で追ってしまうくらい好きで好きで仕方ない、そんな片思い。
卒業前に思い来て告白したものの振られてしまい、そこからは堂島を避け会わないようにしてきました。
それなのに社会人になってからアルバイトで始めた花屋の娘さんが堂島の彼女という悲しい展開。

再会後も普通に普通にと笑顔で接する三浦に対し、堂島は三浦の前で彼女と仲良く…

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