木原音瀬さんのレビュー一覧

リバーズエンド 小説

木原音瀬  小椋ムク 

十亀が幸せになるまでの物語

表題作「リバーズエンド」は、「キャッスルマンゴー」の十亀の高校時代の話。
アル中の父親、借金漬けの暮らし。姉は工場で働き十亀はアルバイトに励むが、暮らしは一向に楽にならず…。
夜中、橋の上で泣く姉を黙って抱きしめる十亀の優しさが、たまらなく胸に沁みました。
姉は暗い川面を見ながら話します。父は母が好きだった映画「リバーズエンド」をまねて母の遺骨を海に流したのだと。このとき姉が映画のタイトルを…

5

キャッスルマンゴー 2 コミック

木原音瀬  小椋ムク 

再読で評価が3段階UP

1、2巻まとめてのレビューで失礼します。

タイトルの「マンゴー」に食べ物センサーが反応して購入したこちら。
初回から4カ月あけて再読してみたら、「しゅみじゃない」→「萌2」に変わりました。

最初に読んだときは主役2人の性格が受け付けなくて…。十亀がさんざん万に失礼なことをしておきながら、弟の貞操の危機!となっただけで「お前は謝らないのか」って何様やねーん!と嫌いセンサーが作動。万も自…

2

LOVE&CATCH 小説

木原音瀬  彩景でりこ 

笑いと涙の果てには幸せが

パンチパーマかつら社長・堀内と、新入社員・渋谷。年の差20歳以上。誤解から始まった男同士の交際が、両想いにたどり着くまでの物語。
堀内と渋谷が深刻に悩めば悩むほど、切ないのに、二人のかみ合わなさが可笑しくて。コメディなのか、シリアスなのかハッキリして!と思いながら、最後まで一気に読んでしまいました。木原先生、ギャグも容赦ないのですね。ジーンとなる結末にとても満足でした。

渋谷が勤めるペット…

3

半月 -EROTIC ZONE-(合同誌) 小説

木原音瀬  水壬楓子  和泉桂 

両性具有

「群衆」という「モブ姦」をテーマにした、本書と同じメンバーによる合同誌を読了後に、Amazonにオススメされて手に取りました。

こちらは、「両性具有」がテーマです。

神評価にしましたが……
正直な感想としては、別に両性具有にしなくてもいいんじゃない?というもの。

特に、後半の2作品。
和泉さんと水壬さんの作品。
ストーリーは、ものすごく良かったんですけどね。

逆に、木…

3

群衆(合同誌) 小説

和泉桂  木原音瀬  水壬楓子 

モブ姦のアンソロジーって!

この本の存在は、木原音瀬さんの作品として、随分前から知っていました。
表紙の雰囲気からでしょうか?
なぜか非BLと思い込んでいて、手に取ることはなかったのです。

この際、読んでみようとDLしてみたら……
作家買いしている和泉桂さん、水壬楓子さんの名前が。
そして、モブ姦 の文字。
そうです、モブ姦アンソロジーだったのです。

なんてこった!
こんな大好物な作品をスルーしていた…

3
非BL作品

罪の名前 非BL 小説

木原音瀬 

身近な罪の怖さ

タイトルの副題 Original sin 
原罪。人が生まれながらに持つ、どんな罪について書かれているのか。どきどきしながら読みました。

「罪と罰」
整形外科医の棚田のもとに、大けがを負った若い男・松雪が運び込まれる。松雪を繊細で優しい男と思い込んだ棚田は、親身になって世話を焼く。
次第にあらわになる松雪の嘘つきで冷酷な人間性。しかし、棚田はなかなかそれを受け入れられない。
松雪が連…

14
非BL作品

罪の名前 非BL 小説

木原音瀬 

先生、この人たちを幸せにしてあげて!

電子書籍で読了。挿絵はありませんが(一般書ですしね)短編のタイトル下にイラストがあります。

「ラブセメタリー」を読んだ後に友達が「あの話の後に豪腕をもって幸せにしてくれるのが木原さんの醍醐味なのにね~」と言っていたのですが、この本の感想はまさにそれでした。
私は木原さんの書く、主人公のくせに、いわゆる『正しさ』から大きく外れた人が、あるいは『The King of カス野郎』が、それでも幸…

3
非BL作品

罪の名前 非BL 小説

木原音瀬 

胸くその悪い話

電子書籍版を購入。
あとがきなし、挿し絵なし。

「小説現代」に2013~2016に掲載された短編を集めたものです。
4話、それぞれ独立した話で繋がりはありません。

あいかわらず、胸くその悪い話です。
ぞくりと背筋が震えます。
怖くて、怖くて、続きは読みたくない。
けれども、ページを繰る手は止められない。

非BL作品です。
ラブはないので、萌えはありません。
でも、あ…

6

檻の外 小説

木原音瀬  草間さかえ 

知ってほしい

今更の神評価です。
とにかく、より沢山の人に知ってもらいたい。
何度読み返しても感動に震え涙する。
blのくくりの中で納めて欲しくない。
【なつやすみ】の尚は、‘博士の愛した数式’のルートだと思う。博士は喜多川。
できるだけ沢山の人に読んで欲しい。

3

深呼吸 小説

木原音瀬  あじみね朔生 

じれったい!もどかしい!!

イタイお話が大の苦手で、なかなか手を出せない木原先生。これは大丈夫な方と答姐で書かれていたような記憶があり手に取ってみました。はい、イタくはなかったです、じわじわ萌えーとする作品でした。教えてくださった皆様、有難うございます。
b-Boy2002年11月号に掲載されたもの100Pほど+その続きの書き下ろし140Pほど。40代と30代という分別あるはずの大人のもどかしい恋模様 です。色っぽいシーンは…

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