木原音瀬さんのレビュー一覧

月に笑う 上 小説

木原音瀬  梨とりこ 

読み応えも読後感も◎ リバ苦手な方にもおすすめ 上下通してのレビュー

汚いところや痛みも含めて人間というものがリアルに描かれているからこその、木原先生の作品らしい読み応えと充実感を味わえつつ、最後は幸せな結末で、緊迫シーンや痛いシーンの辛さや疲労感を引きずらずに比較的爽やかな気持ちで読み終えられました。苦さと甘さのバランスがちょうど良かったです。

そして、個人的に新鮮だったのがリバ要素です。私はリバ要素を含むものはあまり得意な方ではなくて、なんとなく自分の中で…

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パラスティック・ソウル endless destiny 購入特典・書き下ろしペーパー グッズ

幸せの記憶

アーノルドとジェフリーが結婚して4年目。
大学院を卒業し、晴れてジェフリーの助手となったアーノルド。初出勤の朝の出来事です。

ワクワクしているアーノルドとは対照的に、寝不足なのか、ジェフリーはぼんやりしています。歯磨きを終えても顎に歯磨き粉がついたまま。アーノルドはタオルで拭ってやります。「ありがとう」とほほ笑んだジェフリーがあまりに可愛くて、アーノルドは熱烈なキスをします。
色っぽいこ…

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パラスティック・ソウル endless destiny 小説

木原音瀬  カズアキ 

終わりのない愛の切なさに胸を打たれます

人間に寄生を繰り返し永遠に生きる精神体の一族O(オー)。Oのハルが、愛の歓びと苦しみを知り、それでも一人の人間を愛し続ける、切ない物語です。

ハルの精神体は、25年ごとに、ハルからアーノルドへ、そしてヴィンセントへと移動していきます。ジェフリーに愛され結婚したハルは、アーノルドになってもジェフリーを愛し、長い片思いの末に再び伴侶となります。しかし、ヴィンセントのときはもうジェフリーから恋人と…

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パラスティック・ソウル endless destiny 小説

木原音瀬  カズアキ 

「愛」を知った彼らが選ぶ未来は

『パラスティック・ソウル』の4巻目にして完結編。『endless destiny』は、旧版には収録されていなかったストーリーです。旧版に収録されていないという事で、前3冊とは無関係の登場人物たちのお話であることと、序盤に「ハイビルア種」の秘密(というか誕生する理由)が書かれているので、前作未読でも理解できる内容になっています。

なってはいますが、前3冊を読んだうえでこちらを呼んだ方が絶対に面…

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パラスティック・ソウル endless destiny 小説

木原音瀬  カズアキ 

ある種族が愛を知る物語


最初からネタバレがありますのでご注意下さい。

まず最初に、今作はNLの描写を受け入れる事ができる方でないと前半は読んでいて苦痛になると思います。
何故なら、序盤に登場するハル・エヴァンズは口調や思考こそ男性そのものであっても、肉体的には女性の身体だからです。
そして、⑴〜⑶巻までを読んでいれば分かると思いますが、ハイビルア(O)という種の「寄生する肉体の交換期限が三十年」という特性上…

5

牛泥棒 小説

木原音瀬  依田沙江美 

木原ワールド初心者です

木原先生の作品は前から読んでみたいと思っていましたが、とりあえず最初は初心者でも大丈夫と答姐で教えていただいた今作を手に取りました。主従関係、時代モノは好きな要素なので、楽しめそうだなと期待して読みはじめました。

徳馬がいじらしくて可愛かったです。亮一郎の興をそがないように情事の前に褌をはかずにいたり、亮一郎の靴を抱きしめて泣いていたり・・。かといって女性的でうじうじした、恋愛の進退ですぐ寝…

4

美しいこと 下 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

あっぱれ!さすが木原作品!ひきこまれる

木原さんの作品はもう大好きで、大好きで。
「fragile」でハマり、読み続けています。
上巻は延々と実らない片想いの恋を見せつけられているようでしんどかった。
けれど、これがノンケに恋をしてしまった男の末路なのかなあと、男が男に恋することの残酷な現実を突きつけられているようで、身が引き締まるような思いで読んでしまった。それが余計に、続きが気になって仕方なくなり、夜、遅い時間に読み始めたのが…

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パラスティック・ソウル(3) 購入特典・書き下ろしペーパー グッズ

本編のカードのお話

本編で八尋にB.A.とだけ書かれたカードが届くエピソードがあったと思いますが、あのカードはどうやって入手され、八尋の元に届いたかというお話でした。
以下盛大にネタバレあり。


スペイン地区のホープタウンに逃げて、汗水たらして稼いだお金で、中古のホログラムPCを購入。ライヴァンは仮想通貨を使って稼ぐようになり、様々なものを工作して作り、生活環境をどんどん改善していきます。この日も買い物して…

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パラスティック・ソウル(3) 小説

木原音瀬  カズアキ 

芭亜斗とライヴァンの長い長いお話

辛いかもと手を伸ばしにくかった3巻。「おおー到達した!」という達成感があるので神。まとめ読み予定の方にも「この3巻までで一度読んでもいいかも」と言いたくなるぐらい、一区切り感あります。というのも四六版2冊がこの3巻までで全て収録されたからで、それに今回2編の書き下ろしが入っていました。良かった。色々ガツン★と殴られた気分になる箇所もあるけど、それでも良かった。そして最後はやっぱり少しイタイ。のでそ…

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COLD HEART in NEWYORK 小説

木原音瀬  麻生ミツ晃 

こんな攻めは嫌だ

さすが木原先生の書かれるお話、所々秋沢にぶちギレつつも続きが気になって仕方なく、TOKYO~NY一気読みしてしまいました。
しかし読了後どうしても秋沢楠田カップルを好きになれず…(主に秋沢)。
COLD3部作の透も傍若無人でしたが彼の背景を思えば納得できましたし、ドン底から這い上がろうとする姿は痛々しいほどで、ボロボロになりながらそれに寄り添う藤島さんには何度も涙しました。
秋沢も秋沢なりに…

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