木原音瀬さんのレビュー一覧

WELL 小説

木原音瀬  藤田貴美 

希望はない…

仕事前に読む本じゃないんですよね。
今までで一番読み進めるのが苦しかったです。
だけど読まなきゃ良かったとは決して思わない。
心にダメージ負ってもその傷をどことなく気にしていたくなる。
木原先生の作品ってそういう魅力が詰まっているとよく思います。

世界の終わりとも言える過酷な状況で都合のいい救済を盛り込まず地獄をきっちりと書いてくれています。
なかなか読む人を選ぶというか一般的に女…

1

さようなら、と君は手を振った 小説

木原音瀬  深井結己 

互い以外の全てが二番手になった

実の息子でさえも…。


今回もとても惹きこまれた作品でした。

再会してからの受けの啓介のキャラが大好物だったんですよね。
自分が抱く好きという気持ちをその相手に都合よく使われているところ。

最初は無償で無限な包容力持ちだと思っていたのですが、違ったんですよね。

ーーー好き。
ただ好きだからという一心で攻めの誠一との関係を続けていたんです。
(本命と言われたこともない…

3

美しいこと(文庫版) 小説

木原音瀬 

良かった…良かった…本当に良かった(余韻)

いつものことながらあらすじの情報のみで読みました。

受けの松岡は女装趣味ということでどんな人物かと思いましたが、中身は清々しいほどに男性。
そんな彼が何度もこれで終わらせようと思いつつも女装姿で攻めの寛末と会う。
真実を知らない寛末は女装姿の松岡に恋をする。
どこか冴えない寛末だが彼なりのまっすぐな恋心をひたすらに向けられ装った姿など関係なく松岡自身も寛末を好きになる。
どんな自分で…

3

片思い 小説

木原音瀬  伊東七つ生 

電子前編分 三笠×吉本

木原音瀬さんの書く性格の悪いキャラは、最初は何この子?いくらなんでも酷すぎ…って顔しかめながら読むのに途中から可愛いとさえ思うようになるんだよなー。
吉本は自分の本質(隠れゲイ)を偽って他人を攻撃する典型的な嫌なヤツです。
三笠も三笠で真っ直ぐってだけで別にいいヤツではない。酔って吉本の誘惑に乗ってしまったことを無かった事にするくらいの狡さは持ち合わせてるし、まあ普通の男。
こんなね、とくに…

2

キャッスルマンゴー 2 コミック

木原音瀬  小椋ムク 

納得のいく焦らし方

 2巻で自分の中の評価が一気に上がりました。前巻では2人の関係の始まり方にもやっとしてしまいハマりきれなかったのですが、一旦そこを受け入れてしまえば、2巻は共感できるシーンも多く、話の展開にとても引き込まれました。

 甘さは終盤までほとんどなくて、万の苦悩にかなりページ数を割かれています。母が入院したことで、ホテルの管理、家事、入院費やお見舞い、弟の面倒などをすべて抱え込むことになってしまっ…

1

愛すること グッズ

「美しいこと」後日談

「美しいこと」が神評価の方には絶対に読んでいただきたい後日談です。

非常にラブラブな2人が見られた事は本当に良かった!「美しいこと」では足りなかったイチャラブを充分にしてくれています。
ただ全編甘々とはいかず、やはり松岡を不安にする寛末。相変わらず松岡が寛末にハマりきっていて甲斐甲斐しいのですが、ヒモにはならないぞという寛末のギリギリのプライドに、安心するやらやきもきするやら。

皆さ…

0

美しいこと 下 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

7年ぶりに読みました

当時は社会人としての寛末の辛さがイマイチ分かっていなかったのですが、分かるようになってこの作品の良さをもっと知ることができた気がします。

距離が離れたり近づいたりを繰り返す2人。寛末視点で話は進むのに、兎に角松岡の健気さと、寛末が好きだということが全力で伝わってきます。寛末が、松岡がいかに健気で愛すべき存在か気付いた時には、読んでるこちらとしては正直寛末にうんざりしてた訳だけど、それでも松岡…

2

美しいこと 上 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

ひたすらに"恋愛"

ものすごく苦しい上巻です。しかしこの後さらに苦しい下巻が待っているという。

酔って襲われそうになり、雨の中裸足で逃げ出した女装が趣味の松岡。助けてくれたのは、同じ会社のパッとしない寛末で…という始まり方。

序盤は寛末が葉子(女装した松岡)にベタ惚れで、ちょっと可哀想になります。ここで男性とバラして、男性でも好き!となってハッピーエンド…がBLの王道ですが、そうはならないのが木原先生。

1

期限切れの初恋(BBN) 小説

木原音瀬  糸井のぞ 

いつかは僕で君が幸せになってほしい

とりあえずやたらと臭いをイメージさせられる作品でしたね。
攻めの村上のホームレス状態だったり職にした汚部屋清掃だったり。
綺麗なものだけでかためられることのない木原さんの作品、確かな描写力が大好きです。

それにしても序盤の攻めはついつい顔をしかめてしまう程の汚すぎる身なりで嫌悪感半端なかったのですが、それでも好きでいることをやめられなかった受けの宇野の想いの強さに驚きました。
年数も経…

2

キャッスルマンゴー 1 コミック

木原音瀬  小椋ムク 

思っていたよりいろいろと特殊

 悪くはないけど、安直な展開に感じなくもないシーンがちらほらあったので、とりあえず1巻はこの評価に落ち着きました。AV監督×ラブホの息子というありそうでない、興味深いキャラの組み合わせ。ただし、万がまだ高校生なので、こんな環境下でも性的な絡みはほぼありません。そこは良かったと思います。

 ただ、2人の関係の始まり方がかなり特殊で、ここをすんなり受け入れられるかが結構重要な鍵を握ってくるんじゃ…

2
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