木原音瀬さんのレビュー一覧

恋について 小説

木原音瀬  大竹とも 

少し物足りない

男性のブライダルプランナーの仕事話が新鮮で面白かったです。自己中心的な後輩へのガツンと正論を吐くシーンが良くて、身につまされ自分まで怒られているようでした。最後の最後まで結末を読ませない展開は流石なのですが、物足りなさや納得いかない点もあり、評価は萌にさせていただきました。

物足りなかった点
・笹川視点の描写が少なく、朝霞の肩をもってしまいがちだけれど、そうでなくてもキャラが弱い。何度もお…

0

嫌な奴(文庫版) 小説

木原音瀬 

やっぱりBLが好き(長文)

本編を読み終えて、出版社が講談社文庫だったのを思い出し、これはBLとして刊行されたものじゃないんだと気を取り直しました。ちるちるでは非BL登録ではないけれど、これはBL枠で読んだらいけないやつだったと肝に銘じました。

というのも、ビブロス版で読んでいた者としては、読後全くの別物感がじわじわと襲ってきたわけで、それが時間の経過による記憶の改ざんのためなのか、あるいは大幅に加筆修正されたゆえなの…

16

place 小説

木原音瀬   

欠点を愛してくれる人と出会うこと

加賀はゲイで好きな人にきつく当たっちゃう。横山は翼を持っている。
言えない事をちゃんと口に出すことについてのお話だと思いました。木原さんの他の作品に比べて毒が少なく清々しさすらありました。
おもちゃを扱う会社でのやり手二人。横山は思考の柔軟性故に加賀を意識し始めるのですが、その思考回路と想像力!仕事できる人は違うね〜という感じでした(笑)

思った事を遠慮なく言う無神経さすらある加賀は、ゲ…

1

POLLINATION(新装版) 小説

木原音瀬  金ひかる 

これまた凄い…


3部作目!
このシリーズではもはやお馴染の谷脇がまたまたメイン攻めです。

1部から群を抜くクズっぷりですが今回も健在で。
自閉症の未成年の男の子に現役医師が手を出しはじめます。
モラルの欠片もあったもんじゃない。

自閉症については深く知らなかったので、色々と驚かされました。
そんな設定の子をBL本の受けにし書ききった木原先生は本当に凄いと思いました。
BL界隈では稀なカッ…

3

NOW HERE 小説

木原音瀬  鈴木ツタ 

それでも純粋である

いいなぁ、年齢差のある恋愛やバディものが大好きなので凄く楽しませて貰いました。
映画でよく見かける歳の差の恋愛ものの多くは、歳上が歳下の美しさや才覚に惚れるものが多いと思います。この作品はその逆、歳下が不覚にも歳上の同性、しかも同じ職場で、しかもイケオジでもなくこれといった特徴のないおっさんと…⁉︎それがどういう風の吹き回しで好きになって、どう展開するのか設定で既にワクワクしました。


4

WEED(新装版) 小説

木原音瀬  金ひかる 

人間味あふれためんどくささ


間違えて2部を先に読んでしまいそれから半年が経っていましたが、1部をようやく楽しめました。
今回も安定の最低ぶりがたまらない。

初っ端から3P…拾った男を強姦スタートには驚きました。
最低と最低が揃って最強…悪友の谷脇はここでも相変わらずの顔良くスペック高い人でなしでした。


若宮は正真正銘エリート医師なのでしょうがどこか抜けていたりおいおいな点が多く最低な男であり間抜けな男…

2

リベット 小説

木原音瀬  藤田貴美 

なんて辛く重い

(ネタバレなしです)
箱の中、美しいことで木原さんの作品の面白さに取り憑かれたなら是非手にとって欲しい作品です。上記2つの作品では、非常に辛い思いをする比重は主人公に偏っていますが、この「リベット」は主人公初芝を中心に、3人あるいは4人がそれぞれ違う重みと辛さを持っています。
BLでイメージするような甘さはなく(それを木原作品に期待してる人は少ないですかね)とんでもない辛口です。読むのが辛くて…

2

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

狂気に毒されそう

冒頭から巻き起きる事件。嫉妬。憎しみ。復讐。執着愛。
最後まで付き纏う、何とも言えない不快感と妙な切なさ。
夢中になって読みました。

才能ある部下・青池の持ってきた企画を尽く握りつぶす上司の大河内。そんなパワハラに加え、ゲイであることをバラされた青池は、ある日大河内に襲いかかってしまい退職に追い込まれることに。
そこから始まる復讐と愛憎劇の行方を描いたこの作品。

青池に脅迫され、…

5

鈍色の華 小説

木原音瀬  ZAKK 

コメディでした。敬語責め好きは是非

1冊を通して一番登場するのは外資社長チートキャラすぎるダン。そしてダン(とヒューイ)によって男に目覚めてしまった40代鶴谷と20代佐川の2編。

枯れ始めてからまさかのシンデレラストーリー⁉︎(枕営業だけど)という設定は凄く面白い!それにちょっと夢があるし秘訣を知りたい〜。ただの野次馬根性です。
男体盛りとか、いかにも妄想の大風呂敷を広げた設定と台詞!という感じが笑えるし鶴谷さんの“秘めてる…

2

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

最後の1頁まで結末が読めない凄み

苦味ばかりの男が気まぐれに落としていく飴は、ことさら甘い。

作中の一文、まるで木原さんの小説のようですね。スペイン映画「私が、生きる肌」を彷彿とさせる監禁と愛(こちらの方が先ですが)、最後の1ページまでハッピーエンドなのかバッドなのか全く読めないのは相変わらず面白く、半端ない読み応えでした!
素敵な挿絵は今でも古くありませんし、内容とのイメージが私にとって差がなく助かりました。

ゲイ…

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