木原音瀬さんのレビュー一覧

恋愛時間 小説

木原音瀬  紺野キタ 

色褪せないBL小説

SNSにて先生ご自身が初期作品で心に優しくストレスなく読めるのではと勧めてくださったのでkindleにて入手しました。
私はBLビギナーなので知らなかったのですが最初の出版は97年とのことでもう20年以上前の作品とは驚きました。現況に合わせて多少改訂しているとはいえストーリーは色褪せていません。

内容紹介にもあるように会社の先輩と後輩の一途な大人の男の恋愛の話で4章に分かれています。

6

箱の中(文庫版) 小説

木原音瀬 

唯一無二

刑務所に興味があり、また装丁画が魅力的でこの本を読みました。BLというのも目にしましたが、その時はあまり気にしていませんでした。この本にハマってから木原小説や他のBL小説も読んでみましたが、これほどの感動とじわじわと染みる幸福は持てません。特別な作品です。
主人公堂野は真面目で市役所勤めだったのが冤罪で刑務所に入れられ、騙され全てを失い、30年の人生がちっぽけに感じるどん底の描写が、前半濃密に描…

2

WELL 小説

木原音瀬  藤田貴美 

木原版『漂流教室』は、どこまでも残酷でエグい

凄かった……他に言葉が出ない。
横っ面叩かれて、深い穴の中に落とされた気分。
これは、BLですか?
ラブは?萌は?どこにも見当たらないのですが?
ただ、執愛という意味での愛なら確かにあったかもしれません。

これは、木原先生版『漂流教室』です。
これ、今だったら出版できなかったんじゃないかな?
暴力、殺人、レイプ、カリバニズムーー
まさに、この世の地獄です。


ある日、突…

3

美しいこと(文庫版) 小説

木原音瀬 

BLにリアリティを追求しますか?

なんだこの胸のざわつき……
モヤモヤムカムカして、髪をかき乱したい気分です。
BLはファンタジーなどと言ったのは誰だろうか?
この作品はファンタジーなどではないです。
どこまでもリアルで、どこまでも残酷だと思います……

女装していた松岡を好きになった寛末と、どこまでも優しくてどこまでも純粋な寛末を好きになった松岡。
寛末よ、女装した松岡に、お婆ちゃんだったとしても子どもだったとして…

3

アオイトリ 小説

木原音瀬  峰島なわこ 

キレた時に本性が出る

木原先生のド畜生メンタルなキャラクターをたまに読んで「うわーっ」ってワイワイ一人で騒いでるんですが、今回はそういう盛り上がりもなく、ひたすら違和感を覚えたままイチャイチャする二人に「まぁBLだしな…」とか言いながら終わりました。
なんでなんでしょう。
恐らく、キレた攻めが本性をあらわすシーンが駄目なんだと思います。

攻めの周りはαばかりで、また、社会全体がΩという性への差別意識があります…

15

作家生活15周年記念 Narise Garden SPECIAL グッズ

こんな甘さが欲しかった!!

谷地さんが英会話教室の先生になっていて
ロンドンから帰ってくる榛野を迎えに行くときのお話と、
谷地さんの家に一緒に住んでいて、近くの神社の夏祭りに二人で浴衣を着て
帰って来てから縁側で……のお話です。
谷地さんは相変わらず鈍いところもありますが
ちゃんと榛野をいとおしく感じてくれているのがわかります。
大事にしたいし、一緒にいられたらいいなと思ってるけど
榛野がしっかり言葉で表して欲…

2

深呼吸 小説

木原音瀬  あじみね朔生 

心情がとてもリアル

何度も読み返したくなるお話ですが
間を空けると序盤の谷地さんが気の毒なのと
坂口に「あいつは(榛野が)リバだから楽しいでしょ」って言われて
リバを若者の流行言葉だと思ってしまうどノンケ谷地さんに
わぁああああってなってしまうんですよね。
そして「坂口てめぇ何言ってくれてんだ!」になるまでセットですww
途中まで、リストラされた43歳の悲しさが書かれているので
妙な話ですがBL作品と意…

8

Don't Worry Mama(新装版) 小説

木原音瀬  志水ゆき 

人は変われば変わる


いやー、今回はキャラ設定強めで楽しかったです。

顔と外面が良いゲイでショタコンな部下×性格悪く超デブな重度のマザコン上司…。
一体どうなっちゃうの!?ですよね(笑)

序盤はもうほんと嫌~~な上司に耐えていた攻めの東山が本性を現しマウントとったところは爽快すぎて笑いました。
そのうえ好きになる要素が一つもないと断言できそうだった受けの今蔵も、可愛く見えてきてしまうんだなこれが。

0

捜し物屋まやま 小説

木原音瀬  穂積 

続きがあるなら気になります!!

穂積さんのイラストと帯の『男子4人ドタバタ事件簿、冷血イケメン能力者弟×陽気な自称小説家兄』に惹かれて購入。
表紙の明るめなイメージとは違いそこはやっぱり木原先生、心をエグられるようなしんどさはないけれど登場人物に一癖も二癖もあります。

それからこの作品は図書館でも借りられる非BL。微かに匂う程度なので置きっぱにしても安心安全です。

ここからネタバレです。

登場人物の4人の視点…

5

アオイトリ 小説

木原音瀬  峰島なわこ 

βになり女性と家庭を作ることを夢見るΩの予想外の運命

木原さんのオメガバースものを読む日が来るとは思っていませんでした。

先日読んだ『嫌な奴』が木原さんらしい個人的に苦手なタイプの結末だったので、きっと報われない思いに身を焦がしたり痛くて辛い描写があったりするのではと恐々読み始めました。

仕事のできるα犬飼と、βになり女性と家庭を作ることを夢見るΩ河内の物語です。

前編を読んで思った通り痛苦しい、後半で予想外に糖度増し増しにびっくり…

3
PAGE TOP