木原音瀬さんのレビュー一覧

あいの、うた 小説

木原音瀬  宮本佳野 

それぞれのドン底と重苦しい愛

「不思議やなぁ。七ヶ月近う、殆ど話とらんかったのに、あんたの言葉も、思い出も六月で止まってんのに、俺の気持ちは増えてんねん。あんたのことかわいいかわいい思うねん。愛しい愛しい思うねん。なんでやろうなぁ」

久々に木原さんの作品を新規で読みました。
前情報なく読み始めたので戸惑いましたが、表題作の「あいの、うた」よりも「end of youth」が頁数が多く、2つのお話でcpも違うのですね。久…

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非BL作品

罪の名前 非BL 小説

木原音瀬 

意外と萌えました

”ラブセメタリー”がハマらず、”虫食い”にびびり、ずっと読むことを躊躇していたのですが、、、思ったより萌えてホッとしました。
すんごく、ヤなこと描いてるんですけど、すんごく読みやすい文体なんですよ。めちゃ重い内容をすらすらっと読ませて、そこはかとなくアレの気配を匂わせるという木原マジックは、文芸というジャンルにいくと、ひときわ力を発揮する印象があります。

”消える”に一番萌えました。兄→弟…

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キャッスルマンゴー 2 コミック

木原音瀬  小椋ムク 

ヤバい尽くしでごめんなさい

本の厚みに指が耐えられず ヤバい親指が死にそうですw


花火大会を断った日から十亀の態度がおかしい

始まりは嘘でもだんだんすきになってた 目まぐるしく変わる自分の感情に自分の感情に追いつけないまま十亀のつれない態度にとりつく島もなく 不安な気持ちに追い討ちをかけるように母が倒れる


親の都合や家庭の事情でゲイビに手を出すとかよくあるシチュなのに安易に手を出したものの拒否反応や…

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キャッスルマンゴー 1 コミック

木原音瀬  小椋ムク 

つまみ食いのくせにね

新規開拓の綱渡り中に同じ本を買った人が他にお買上げした作品の中で発見

無類の活字好きってわけでもないし 文字より視覚に頼る派
なので普通なら手を出さない小説のコミカライズや原作つきは絵に苦手がなかったりすると見つけざまついついつまんでしまう



父の形見に残されたラブホテル 母子3人が暮らすラブホテルは昔ながらの様相で客足も疎らに

アダルトビデオの撮影で知り合った いけすか…

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HOME (新装版) 小説

木原音瀬  藤田貴美 

書き下ろし

最初はあまり惹かれない作品だったが、書き下ろしで印象ががらりと変わった。
エゴだらけの恋でも、本人達が幸せならそれでいいのかなと思えるようになった。
書き下ろしが主役視点の話ではなく、第三者の視点で進むのも予想外でびっくりした。
客観的に見ても理解できない・ありえない関係の二人なのに、それを納得させる先生の力量に感動。
最後の独白がこの作品のすべてを物語っているように思える。
とても人間…

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期限切れの初恋(CITRON) コミック

木原音瀬  糸井のぞ 

縋っただけ、断ち切りたかっただけ

つらい…。
恋のつらい部分だけを搾り取ったような、そんな作品でした。

大学の同期で、いつも人の輪の中心にいた村上。
憧れて、焦がれて、この気持ちは恋だと気付いても、伝える術もなくて…。

宇野は地味でおとなしくて、自分の意見を言うことすらも清水の舞台から飛び降りるような決意がないと出来ないような人です。
そんな彼が恋い焦がれたのは、太陽のように明るくて、ひとを惹きつける村上。
キ…

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アオイトリ 小説

木原音瀬  峰島なわこ 

舞台

つい先日「鈍色の華」を読んだ木原先生の作品。今回も案の定、登場人物を徹底的に痛めつけます。落として落としてちょっとあげる、いつもの先生だった。

オメガバースが舞台ですが、作家さんの個性が加わっています。それがどうも自分には、河内を痛めつけるために用意された舞台のようで、面白いけど好きになれなかった。
たまにあるΩとαに知能の差はないが〜という注釈がついてるタイプの世界観ではなくて明確にハイ…

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リバーズエンド 小説

木原音瀬  小椋ムク 

BLどうこうより十亀の魅力

コミックスの「キャッスルマンゴー」と一緒に読むべきでしたが本作だけ読みました。
表題作「リバーズエンド」が十亀の生い立ちと高校時代、「god bless you」が今の十亀の仕事のお話。
時系列的には、真ん中に「キャッスルマンゴー」が入って万と十亀の出会いと恋が描かれている、という感じ。
この小説はあまりBL臭がないですね。「コノハラ節」も控えめ?

「リバーズエンド」
一言で言うと「…

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B.L.T (新装版) 小説

木原音瀬  元ハルヒラ 

サンドイッチ食べたくなる

攻めが14歳年上の元痴漢男(笑)って凄いですよね。
助けた男性とかではないですから。
BLらしいご都合惹かれはなく、弱みをちらつかせ金だったり居場所だったり都合よく攻めを使い始める受けがいます。

どう考えても問題しかなさそうな組み合わせなのですが、目が離せないんですよね。
相手の容姿とかスペックとかそこまで重視されず、惚れてしまった心には自分自身ですら打ち負かせないどうしようもない感が…

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秘密(文庫) 小説

木原音瀬  たえ 

今はdyslexiaの治療法はあります

2007年に刊行されたBLレーベルを一般ノベルスに改稿、文庫化して、LGBTと発達障害を扱う作品として再販されたもの。
これも「美しいこと」と同様に、初版と違う削られた部分がある、初版を探して読み比べしたくなったので、ホントでセール中の電子版を読んだ後、旧版をAmazonで注文しました。(感動した作品だけ紙版を買う)

この作品も、今世社会の歪を書きだして、マイノリティへの思いやりの目を向け…

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