木原音瀬さんのレビュー一覧

リベット 小説

木原音瀬  藤田貴美 

ごく普通の恋愛

今回は「泣ける」の他に「ほのぼの」とか「暖かい」も入れておきます(笑)
本当に作者さんの特色が出ている作品ですね。
エロいシーンなんて全くない。
そこがいいかな。
よくある、金持ちでもカッコイイでもなくごく普通。
二人とも全然普通のサラリーマンで、冴えないとか書かれてるくらい平凡。
二人ともノンケ。
なのに恋愛しちゃう。

こういう作品があると、本当にBLっていいなぁと思ってしま…

6

檻の外 小説

木原音瀬  草間さかえ 

思いがけない展開&結末に涙

いつの間にか堂野の家庭に馴染んでしまっている喜多川。
でもけして幸せじゃない喜多川。
そしてここでも脳天気……鈍感?
「箱の中」で堂野が可哀想じゃない……と思っていたのが、
堂野あんた馬鹿じゃない?に感想が変わってくる。

幸せな家庭が実は見せかけで一気に崩れるなんて、案外普通の話なのかも。
自分が不幸になって喜多川に縋るってどうなのよ?と思ったけれど、この人は箱の中にいたときもそう…

8

箱の中 小説

木原音瀬  草間さかえ 

続編とも微妙に被る感想ですが

普通なら受けと攻めが幸せに暮らせるように願うのがBL読者。
私ももちろんいつもそうなのですが、これを読み始めたとき、おいおい喜多川やめておけよ~~~と思ってしまったのは読者失格でしょうか?

喜多川の執念が怖くてストーカーだよ。と思えてしまったのです。
そして人間として堂野が住所を教える勇気が持てなかったのがわかる気がしたので、今更とりあえず幸せな堂野を探さなくても……と思ってしまったので…

2

リベット 小説

木原音瀬  藤田貴美 

深い想い

誰にも話せない。親にも友人にも恋人にも。

そんな秘密を抱えて毎日を送っていた初芝。彼の秘密とは自身がエイズにかかっていると言うことだった。病の辛さと誰にも言えない息苦しさが常に付き纏う。そして自分はいつか近い未来死ぬかもしれないと言う恐怖が。それでも、初芝は精一杯明るく振る舞っていた。そんな時、職場の後輩、乾に病気の事を感づかれて…?!

その後、乾(ゲイ)は初芝(ノンケ)の相談相手みた…

8

リベット 小説

木原音瀬  藤田貴美 

木原さんのセカイ

よく行くBLのレビューブログがあるんですが、そこでめったにない『地雷』と評価されてたこの作品、おそるおそる──いや、ワクワクしながら読みはじめました。木原音瀬さんフリークの私なら何がきても大丈夫だという自信があったのw
正直、確かにBLとしては地雷かもしれないと思いました。
萌えにくい。いや、萌えることに罪悪感を覚えるストーリーだ。
けど、面白かった。
読むあいだずっと、重苦しくて、胸のなかに石が…

14

COLD FEVER(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

痛みを乗り越えたところに萌えがある。

木原さんの作品を読むと、たいてい痛くて苦しい思いをします。
なんでBLのためにこんなに涙を、と思うくらいじょばじょば泣きます。
けれども、それを乗り越えた先で、二人がしっかりと手をつないで立っている、
その光景を見たいがために苦しみを乗り越えるのです!私が!

さて、三部作の最終巻は透の記憶が戻ったところから始まります。
ずっと透の視点で話が進んでいくのですが、
その間藤島が何を考え…

5

COLD FEVER(新装版) 小説

木原音瀬  祭河ななを 

痛い、切ない、愛のカタチ

COLD3部作ついに完結のCOLD FEVER。

前作で甘々な2人を堪能させてもらいましたが、それが一変。
透の記憶が戻ったところからストーリーが始まります。
目が覚めると6年経っていた。そうなんです、透は記憶を失っていたときのことを全く覚えておらず。自分がケーキを作っていたことも、藤島と付き合っていたことも一切覚えていません。

切なすぎました。
透は”6年間の自分”と”今の自分…

6

B.L.T 小説

木原音瀬  稲荷家房之介 

なぜあなたとなのか、ということ

本作は同人誌に収録された「ライン」に続編の「B.L.T」を加えて発行されたものである。
当時中学生だった北澤眞人に、サラリーマンの大宮雄介が電車内で痴漢したことからストーリーは始まる。
気の強い北澤は大宮を見つけ出し、優位な立場を利用して我儘放題の日々を過ごすようになるが、この痴漢と被害者の関係性が意外と面白く読めたのは、北澤が性悪な性格をしていたことと、大宮が我慢強くて常識人だったことかもし…

6

FRAGILE 小説

木原音瀬  高緒拾 

歪んだ愛情

いやー怖かった(笑)
青池は優秀な部下で、そんな部下に先を越されまいと大河内は青池の企画書を破棄したり、自分が可愛がってる磯野に横流しした。そんなことが何度も繰り返され、我慢の限界を超えた青池は大河内の家で待ち伏せし、大河内に今までの仕返しをする。
この大河内にする仕返しが酷かったです。
青池は大河内を犬のように扱います。裸に首輪、人間の言葉を禁止し挙句の果てにはドッグフード…。それほど青池…

5

さようなら、と君は手を振った 小説

木原音瀬  深井結己 

愛ってなんだろう

自分の見た目にこだわりを持つ誠一。
彼は嫌々ながらも上京してきた従兄弟の面倒をみる羽目になってしまう。
十年前「高校を卒業したら迎えにくる」と約束したっきり半ば忘れていた従兄弟の啓介は、相変わらずのダサさだった。
うんざりしつつも、勢いで啓介に手をだしてしまう誠一だったが……

もはや木原作品名物と言ってもいいんじゃないかというくらいの典型的なダメ男です。主人公。
見た目のステイタスに…

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