木原音瀬さんのレビュー一覧

リベット 小説

木原音瀬  藤田貴美 

主人公には長生きして欲しい

重い話でしたが、良い話でした。
なかなか心を開かない初芝と、遠慮しないで自分を頼って欲しい乾。
病気がHIVですからね、この二人の関係にどうしてもタイムリミット的な焦りを感じてしまいます。
恋愛に関してはすごく純粋なので、それだけに二人がかわいそう。
とても細かい気づかいが必要な初芝に、献身的に尽くす乾。
心を閉ざす事で強い人間性を作ろうとしている初芝が痛々しいです。
そして、乾の忍耐…

8

甘い生活 小説

木原音瀬  石原理 

すごく切ない

作品タイトルは「甘い生活」ですが、甘々な部分は少なかったです。
むしろすごく切なかった。

藤井は友人の代理で家庭教師のバイトをすることになりました。
受け持つことになったのは小学4年の男の子・三宮文和。
しかし文和は何もしゃべらず、ただ本を読むだけ。小学校にも通っておらず、部屋から出ない引きこもり状態。
家庭教師のため藤井は文和の家に通いますが、勉強どころか文和は藤井を無視する始末。…

2

NOW HERE 小説

木原音瀬  鈴木ツタ 

いろんなことが予想外

はじめにこの本を知った時、30歳と50歳のお話と聞いて
読んでみたいという気持ちがほとんど湧いてきませんでした。

そして、実際に読み始めてみても
最初の何ページかを読んだ時点では
「こんなくたびれたオジサンのこと、何処がどう転べば好きになっていくのかわからない」
という印象しか持てていませんでした。

特に見た目が若い訳でもなく、とてもハンサム(敢えてイケメンとは言わないw)と言…

9

男の花道 小説

木原音瀬 

「オタクもオカマもそんなに変わらない」ってそんな大雑把な

「ドント・ウォーリー・ママ」「脱がない男」に登場したゲイバー、ベルザウド・Sのママ、友晴のお話。
友晴は、友達の結婚式の帰り、偶然立ち寄った書店で万引きの濡れ衣を着せられて困っていたオタク青年を助けます。
その青年・松尾が、たまたま東山や甲斐谷と同じカ-ヴィの社員だったことから付き合いが始まります。
男の格好の友晴に松尾は素直に憧れて

友晴の普段のオネエでタチの顔と、松尾に見せる普通の…

0

吸血鬼と愉快な仲間たち 4 小説

木原音瀬  下村富美 

今度はハイジャック

吸血鬼シリーズ、第4巻
前回、リチャードを襲った犯人を追いかけていったアルが、逆にめちゃめちゃにされちゃったところで終わっていたが、今回はそれはあっさり(開始6Pで)片づけた。
シカゴでの仕事を終え、アルと暁、キエフ、マーサの4人は、シカゴからロスへ向かうがその飛行機がハイジャックにあってしまう。
人質となった暁、コウモリから人間に戻ってしまったアル、二人はいったい、、、

といっても、…

1

WEED 小説

木原音瀬  金ひかる 

出会いは最悪

若宮は恋人(男)の浮気現場を目撃してしまい、むしゃくしゃしてセックスフレンドである谷脇を呼びだしホテルへ向かいました。
すると雨の中、傘もささずに歩いている男を見つけます。
その男を見た谷脇は「あいつを混ぜて3Pしようぜ」と言います。最初は拒否した若宮ですが、結局その男を家まで送るといい車に乗せ、ホテルに連れて行き男を無理矢理犯してしまいます。

とまあ若宮と男・岡田の出会いは強姦という最…

2

眠る兎 小説

木原音瀬  車折まゆ 

古さは感じられません

クラスメイトが持ち込んだゲイ雑誌の文通コーナーに載っていた、市内に住む男に冗談半分で手紙を送った里見。
なのに、律儀に返事が返ってきて、クラスの女子が「見てみたい」と言い出して。その女子が何となく気になっていた里見は、デートも兼ねて待ち合わせ場所へ行くと、そこには高校の現国教師・高橋がいました。
お互い嘘で塗り固め本当のことは何も言わず、でも、気持ちだけは本当だというちょっと歪んだ付き合いをす…

2

美しいこと 上 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

初めて読んだ木原作品

ほほう…これが木原音瀬なのね…というのが上下巻読んで最初の感想でした。
確かに寛末に腹が立ちますが、松岡も「どんな君でも好きになる」って言われても、さすがに男だと受け入れてもらえないのでは…」とは思わなかったのかな。
普通なら好きになった女が実は男でしたってゆうのは無理な話ですよね。
だから上巻ではそんなに腹が立たない。まだ。
それよりも福田に腹が立ったんだよ、私は…。

そして寛末、…

3

美しいこと 上 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

友情か愛情か?男が男に恋するときって?

はじめまして。みなさま素晴らしいレビューを拝見させていただき、
ありがとうございました。なかなか、に鋭い見識のご意見に今さら「そうだったのか?」
とガクゼンとする想いです。私は、当時、タイミングの良いときに木原さんの
同人誌『男の花道」を読みました~。友情から恋心へ、踏ん張った男となだれ込んだ男。
以下は、私がブログで書いた一文です。
「ずぅっと女性だと思い恋をしていた人が実は男だった!…

7

美しいこと 上 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

美しいこと……の意

相変わらずの木原さんです←いつものセリフ(笑)


最初、タイトルを見て
どんな話??と思ったものです。
タイトルって意味深なんだなぁと今更ながら思いました。
読み終わってどうか?と言うと、わかるような気もするし、他のタイトルの方が良かったような気もするし。

上下巻一気に読んでも苛ついたんだから、これは相当な物。
苦手な人は多いと思うものの、私はこのいらつきが結構嫌いじゃない。…

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