木原音瀬さんのレビュー一覧

箱の中 小説

木原音瀬  草間さかえ 

傑作というより他に、言葉が無い

コノハラーむつこです。
正直いうと、木原音瀬さんの作品はレビューしづらいんです。
思い入れが強すぎて、「私の思いを文字で伝えきれない…!」という不安があって。ぽんぽん何も考えずにレビューしてたころが懐かしい。

刑務所ものです。
閉ざされた小さな空間のなかで、一つの愛、いや、愛とも呼べないような執着が生まれ、そして、その愛(執着)は、(いったん)死にます。
そういうお話です。

冤罪で刑務所に入れ…

8

眠る兎 小説

木原音瀬  車折まゆ 

しなやかであるがゆえに

さすがルチル文庫(親会社のずさんな編集と比べるとしっかり仕事をしているという意味)と手放しにほめても誰も文句が言えません

眠る兎というタイトルに妙なデジャブを覚えつつも、一読して甘酸っぱい記憶がうっすらとですが、よみがえってくるようなものを感じました。

木原さんいわくデビュー作に近い作品。でも最新作と言っても通じてしまうしっかりとした描き方。だからといってデビュー作にありがちな肩肘張っ…

9

恋について 小説

木原音瀬  大竹とも 

新郎とブライダルコーディネーター

ノンケ×ノンケ。
新郎とブライダルコーディネーターというCP

自分がはじめて担当したカップル。
大失敗はあったもののとてもいい披露宴になった・・・
そんな思い出の新郎と1年後に歯科医で偶然にも再会する。
人の良さそうな新郎の嘘がほころび
そこからふたりは急速に親しくなっていく

と、いうお話なんだけども。


出会いがブライダルコーディネーターと客ですから
一枚仮面をか…

3

恋について 小説

木原音瀬  大竹とも 

つくづく私好みなんです、木原音瀬さんの作品は。

デキのいい受けとパッとしない攻め、木原音瀬さんののちの大傑作『美しいこと』の原点となるようなキャラ二人が登場する作品です。
いやー、良かった。
さすが面白かった。
後半はヘタレた二人がひたすらグルグルしてるんですが、特別マイナス思考ではなく、かといって特別プラス思考でもなく、共感しやすい当たり前の悩みがダイレクトに切なくて、キュンキュンしました。なかなか進まない関係に、ヤキモキさせられました。
ノ…

8

恋について 小説

木原音瀬  大竹とも 

ほのぼの

初めて木原音瀬さんの作品を読みましたが、いやー読みごたえ十分です☆作家買いしちゃうだろうな。

普通の生活の中でのごくごく平凡なお話でした。でも、これがなかなか中身が詰まっているのです。濃いんですよ。日常の中でのちょっとした出来事が次第に二人に絡んで来てトラブルになったり、二人を追い詰めていく。

最後の最後まで結末が解らなくて。もう破局するんじゃないかと思った。それ位悲惨な状況だったと思…

4

恋について 小説

木原音瀬  大竹とも 

普通の恋愛物のような……

今回は「泣ける」の他に「ほのぼの」とか「暖かい」も入れておきます(笑)
本当に作者さんの特色が出ている作品ですね。
エロいシーンなんて全くない。
そこがいいかな。
よくある、金持ちでもカッコイイでもなくごく普通。
二人とも全然普通のサラリーマンで、冴えないとか書かれてるくらい平凡。
二人ともノンケ。
なのに恋愛しちゃう。

こういう作品があると、本当にBLっていいなぁと思ってしま…

4

恋について コミック

大竹とも  木原音瀬 

木原音瀬・コミカライズ第一弾

うーんコミカライズ版を読んでもやはり笹川は好きになれない…
だってイライラするんだもん!!
基本優しくて柔らかいんだけど、ネガティブで泣いてばかりでウジウジウジウジと…。
相手が朝霞じゃないと、ほんとダメだと思う。
朝霞は笹川の、愚痴をこぼしても優しく聞いてくれて、居心地の良いところが好きなんだろうけど…
臆病で相手の気持ちさえも信じられずに一人で悩んで怖がって、その上さみしがり…

5

恋について コミック

大竹とも  木原音瀬 

地味にしみるいい作品

あーなんかおでんの大根みたいだと思いました、今。
そんな、もうフツーに生きてるフツーの男がフツーじゃない関係になるまでを丁寧に描かれた作品です。
原作がとても好きだったんでどうかなー?と思ったんだけど、…うん、やっぱり私は原作が好きでした、ごめんなさい。
もちろんマンガも面白かったんですけどね、端折ってある所があって、そこがなんかこう「流された!」って気がしたのが自分の中でダメだったのかもし…

3

牛泥棒 小説

木原音瀬  依田沙江美 

綺譚

【綺譚】きたん
美しく、優れた物語
まさに綺譚だな!と。

時代背景は、まだ戦争がはじまる前あたり?
田舎の造り酒屋の跡取り息子と、年上の使用人の
身分違いの恋・・・

ファンタジーと表記するよりもお伽噺。

癇癪持ちで我侭な主人・亮一郎。
短気な言葉を投げつけはするけれど
後で必ず謝ってくれるやさしい主人。

言葉を失った年上の使用人・徳馬は
見えざるものが見える。…

4

牛泥棒 小説

木原音瀬  依田沙江美 

しっとり系

しかしトーンの選択に「しっとり」がないのでなにを選択しようかしばらく考えてしまった・・・。せつないにしたけどあってるのかな?
読んでて切ないじゃないと思った方ゴメンナサイ。

気を取り直しまして・・・
お話はボンボンの亮一郎が使用人徳馬に思いを寄せてグルグルしている話です。(身も蓋もない・・・^^;)
そこに徳馬の口がきけない秘密がちょっとファンタジーテイストで絡んできます。

雑誌…

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