木原音瀬さんのレビュー一覧

さようなら、と君は手を振った コミック

木原音瀬  深井結己 

愛とは何ぞや

私、この主人公ダメです。
若さゆえの愚かさなのか、自分のルックスと、自分の連れている女と、そんなものにしか価値を見いだせない男・誠一。
なにが「誠一」だよ!誠意のセの字もないよ、名前が泣いてるよ!
結局は自分のことが可愛くて、好きなだけ。
正直、27歳でこれは辛い。
そんな愚かな男・誠一はかつて恋人だった従兄弟の啓介と再会し、また恋に堕ちていくわけですが…
確かに啓介のことを愛していた…

1

あのひと 小説

木原音瀬  桑原祐子 

静かで鮮烈な

『片思い』に出てきた二人の親友、門脇とさえない数学講師松下の物語。
二人のキャラクターもあってかとても静かな物語という印象でした。
静かで、それでいて鮮烈な恋の物語。
逞しくて良い男のあふれているBLの世界で、このさえない上に繊細で病弱な松下のキャラクターは貴重かも(しかも攻ですよ)。
だけど決して弱いだけじゃない。弱い中にある優しさや強さや一途さ。
なんか、門脇が守ってあげなきゃいけな…

4

片思い 小説

木原音瀬  桑原祐子 

ひねくれもの萌え

昔からずっと嫌いだと思ってきた男に浮上した結婚話。
主人公の吉本。それですぐ自分の気持ちに気づくのかと思いきや遠い遠いまわり道のすえとんでもない行動にでてしまう。このひねくれっぷりが楽しかった。

物語の中ではちょっぴり嫌なヤツに分類したくなりますが、この彼の葛藤やらあまのじゃくな行動にすごく共感してしまいまして。

続編は第三者視点の主人公カップルのお話。主人公の磯崎くん(就職した吉本…

3

さようなら、と君は手を振った 小説

木原音瀬  深井結己 

まだ半分

この本で終わってしまうと誠一の執着愛がまだ伝わりませんが、ノベルズの後半もコミックス化してくれると二人の愛のかたちがはっきり分ると思います。
それに期待したい。
コミックスの 『夏の果実』 の部分だけでは物足りません。

あくまでも優しく包み込む愛で受け止めていた啓介がすっぱりと誠一を切る場面は涙なくしては読めませんでした。


1

WELL 小説

木原音瀬  藤田貴美 

なんかもうすごい

グロい。いろんなレビュー見てグロいことは知ってましたが甘く見てました。
とにかくグロかった。

ある日すべての建物が突然崩壊し、多くの人間や動物が死んだ。地下は灼熱の太陽と白い砂漠だけになった―。
結論から言うと、なぜ地下以外の建物がなくなり多くの人が死んだかなどは最後まで解明されません。また普通の生活に戻ることもありません。
最初はしのぶと亮介の二人だけだったのですが、途中から生き残っ…

2

ROSE GARDEN コミック

木原音瀬  禾田みちる 

原作読まねば!

悪魔と天使の存在を考え直したくなるお話です。
小説は積読中なので、その後のお話を読むためにそろそろ引っ張り出してこないといけませんね。(小説にはこの後のお話もあるんだそうで。)

泣けるお話なのですが、どこで泣いたかと言えば、心優しい悪魔のウォーレンの悲しみに同調したわけでも、独りよがりな天使のカイルが他人を思いやる気持ちを持てるようになったことを喜んだからでもなく、語り部であるスネアが身近…

0

甘い生活 小説

木原音瀬  石原理 

名作です。でも読み手を選びますね。

木原さんの本の事を
私は別名「人でなしカタログ」と呼んでるんですがw
この作品も、みごとに最悪の大人が登場してましたね。

まず、家庭教師として行った家の
小学四年生の男の子・文和に欲情して強姦する大学生・藤井。
しかも、相手が抵抗しない事をいいことにその後大学卒業寸前まで関係を続け
そのうち、成長した子に恐怖を感じてさっさと家庭教師を辞めようとするあたり
身勝手もは甚だしい。

11

吸血鬼と愉快な仲間たち 4 小説

木原音瀬  下村富美 

暁からの愛のカタチ

ある程度予測をつけて読んでいたのですが
やっぱり・・・なところで終わってしまって
やっぱり涙が出ました。

4巻続けて死闘を繰り広げるのは、ちょっとしつこいかなぁとも
思ったのですが、アルと暁の肉体的な違いを読者に刷り込むには
ここまでする必要もあったのかなぁと思いました。

幸せなんてものは、個々の考え方ひとつで大きく違いますが
時間という概念が想像を超える長さを持つ吸血鬼アル…

3

吸血鬼と愉快な仲間たち 3 小説

木原音瀬  下村富美 

のんびり、のんびりすすむプラトニックBL

昼は、蝙蝠。
夜は、人間。
中途半端な吸血鬼アルとエンバーマーの暁の物語。

アメリカから冷凍牛肉にひっついて
日本にやってきちゃったアルが
ドラマのロケでアメリカに戻るという展開になる3巻。
ほぼ不老不死であるアル・・・
これが家族に会える最後のチャンスかもしれない・・・
再会したアルの家族は、9年分歳をとっていて
姿の変わらないアルは、すでに家族とは別次元の生き物ということ…

1

吸血鬼と愉快な仲間たち 2 小説

木原音瀬  下村富美 

「死」とか「生」についても何か考えて込んでしまいました。

“神”といえるほど突き抜けた作品ではないと思うけど・・・
“萌”と表現するには、不似合いな感じがしましたので。

中途半端な吸血鬼アルとエンバーマーの暁のお話。続編です。
またしても殺人事件が発生し、アルが犯人逮捕に活躍します。
殺人事件という難しい問題を毎回アルの特殊能力でスピード解決には
ちょっと賛同しかねますが・・・

本来、冷血なモノとして描かれる吸血鬼が
アルという人物…

4
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