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木原音瀬 梨とりこ
かみやみさと
ネタバレ
後書きで緋襦袢を書きたかったんです、というのにちょっと 笑いました。 そういえばそんなのもあったかくらいの存在感でしたが… 今回もぐいぐい読ませるその疾走感はさすが。 今作品では、二人きりの世界といった閉塞感はなく、 賑やかな脇役勢が彩りを豊かにしている。 特に、女性陣がさりげなく良いと思う。 ペニバンで女にイかされたがる、ちょっと特殊な性癖の 惣一さんに対して、元パートナーの玲香の…
ヤクザといじめられっこか… 痛みの予感に身構えていたら、 あれ? 痛くないぞ。 しかしBLにおけるヤクザって大体 インテリヤクザで派手にきったはったを繰り広げるのに、 妙に地に足のついたチンピラに毛が生えたようなヤクザで 苦笑を禁じえない。 木原音瀬の作品に共通するテーマのひとつに、 どうしようもないひとを好きになっちゃった苦悩があると思う。 皆が彼を悪く言う、でも俺にとっては彼は宝物…
木原音瀬 祭河ななを
トオコ
初めて心揺さぶられた木原作品です。 それまでは苦手・・・どころか嫌いとまで・・・。 (理由:『WEED』シリーズの谷脇が私の許容値を大きく振り切ったため) 透は交通事故で重傷を負い、それまでの一切の記憶を失くした。 友人だという藤島に、入院中も退院後も世話になる。 友人なのに他人行儀な藤島。 透の失われた過去を知っているはずなのに、語ろうとしない。 しかし藤島が自分に向ける優…
木原音瀬 志水ゆき
もうね、 ↑ の設定だけで笑いがこみ上げてくる。 なにやってんだオイ、志水ユキの無駄遣いだろ! 『ノベルズ可は不可能と言われたBL界屈指の話題作が奇蹟の登場!』っていうビブロスの煽りにも笑ったよね。 いやー BLでごくまれに出るキワモノ、ゲテモノの中でも ちょっと無いわ、と思いつつも読んでみたらフツーに 面白くて拍子抜けしちゃったよ。 木原音瀬の作品群の中では危険度低めです。 らぶら…
菊乃
自分の所属していた組が解散になり 東京の大きな暴力団に入る事になった信二と良太(信二の弟分)。 そして、信二を追うように東京の大学に進学した路彦。。。 2人の距離は相変わらずで 田舎に居た時と変わらない関係を続けていたのですが そんな関係が劇的に変わるキッカケになったのが 信二が下に付く事になった、組長の息子・惣一だったんではないでしょうか。 この惣一、普段は株取引や株操作で…
父親が医者だ、というだけでいじめられ さらに、クラスでいじめられてた女子が自殺をしたために クラス単位でのいじめの次のターゲットになってしまった路彦。 そんな路彦のいじめの現場にたまたま居合わせ 気まぐれで路彦のことを助けたチンピラの信二。 一見全く共通点などなさそうな2人ですが 自分にはいじめられる理由はないはずなのになぜかいじめられてる路彦と ヤクザの上下関係ゆえ、同居してい…
大竹とも 木原音瀬
アミノ
このコミカライズされた「恋について」を読んで初めて木原音瀬先生を知りました。 もう読んでる間ずぅっと「なんだこの人っ(*/Д\*)、こんな感覚今まで読んだことなぁぁぁぁぁい!」と思っていました。 そして本当の(?)木原先生を知らない私は 「私、この人のファンになる!」 といきり立ち、私はあまり小説に手を出してなかったのですが、翌日あらすじも読まずにひたすら「木原音瀬」を見つけたら買い占…
satoki
痛くて辛くてしんどくてなんでこんな思いをして本を読んでるんだろうと思ったけど読んでよかった。 なんでしょうかこの二律背反は。 二巻で落ち着いてこれから幸せになるんだろうっていう二人に襲いかかる大きすぎる壁。 記憶が戻ったことによって、今までの「透」は完全に消えてしまった。 戻ってきた透は、周囲を傷つけることでしか自分を確認できないような人間。 それでも透を受け入れようとする藤島に、透…
透をかばった傷も癒え、藤島の退院の日がやってきた。 自分の気持ちを告げ、恋人としての関係を望む透に藤島の反応は複雑だ。 そして今語られる二人の過去。 その先にあるものは…… 不器用な藤島の想いと、どうにもならない情況が切ない。 すべてを支配する母親と、そこから逃げ出せない藤島。 彼の唯一の救いが透だったのだろうけれど、それすらも上手くいかなくなる。 贖罪の気持ちと愛は違うのかもし…
色々な所のレビューを見てしまったせいでなかなか勇気が出ずに積んであったシリーズをやっと手に取りました。 一巻は……まだ平和かなあ。 記憶を失った透に藤島はひたすら色々なものを”与えよう”とします。 生活も、物も、カメラも。 そのくせ極端に無愛想で、無口なな藤島は何を考えているのかさっぱりわからないし、自分が、相手が誰かもよくわらからない状態での透の混乱も最もだと思う。 この緊張感のあ…