木下けい子さんのレビュー一覧

俺の知らない俺の恋 小説

火崎勇  木下けい子 

記憶喪失もの



中編2本です。「俺の知らない俺の恋」「俺の知らない彼の覚悟」
どちらも受け視点

<表題作>
サラリーマンの赤羽(受け)は事故で‪一時‬的に記憶を失い社会人4年目にして気分は大学生に戻ってしまいました。
2か月の入院を経て復職するのですが、慣れない仕事に苦労することになります。
仕事もさることながら、部屋に男の恋人がいた痕跡を見つけ動揺するのです。
職場の皆は赤羽の状況を把握…

1

リアリストによるロマンチシズム コミック

木下けい子 

良い子ほどだめな大人に引っかかる

出だしがちょっと「逃げ◯」のようで、もしやあれはこの作品を参考に!?なんて思ってしまいました。

なかなか就職が決まらない名波は、父の紹介で人気経済学者の戸高のアシスタントの面接を受けに行くことに。面接中、出現した害虫(ご◯◯り)に慌てふためく戸高を笑ってしまった名波。
「落ちた…」と思っていたら…。

イケメンな天才ほど実は孤独なものなんですね。
才能に人が寄って来る。人がお金を連れ…

2

君とハルジオン コミック

木下けい子 

鶴の恩返し

あのとき助けていただいた鶴です。
とは言いませんが、そういうお話でした。

唯一の肉親である父親の葬儀の日に押しかけてきた借金取り。
何も分からずに戸惑うハルに「僕はハルくんの友人です」と言う弁護士が現れたが…。

見覚えのない大人、だけど「ハルくんは天使のようだった」と何か知っている様子の瀬尾。
当然警戒しますよね。頼りたい状況だけど、胡散臭い。

瀬尾の回想シーンで読者には事…

2

隣の彼 コミック

木下けい子 

大人の階段を登ってほしい少年

何かを諦めた大人と、青臭い少年の話でした。
もうふたりともめんどくさすぎて、最終的には何が何だか分からなくなってしまいましたよ。

好きだった後輩に想いを告げることのないまま、後輩は自分の妹に惹かれて義弟になって、子供もできた。行き場のない想いは憎しみに変わって、後輩たちの死を願った。
八乙女の事情は分かるけれど、まあ、めんどくさいです。
絶対に埋まらない穴が開いた大人、しかも自分で埋め…

4

ろくでなしと俺 コミック

木下けい子 

ろくでなしとどこまでも

BLを読んでいて「ろくでなし」と来たら「ビッチ」と相場が決まっているようなもので。
ヒモ、生活力ゼロで家事能力があったら良い方、男女問わず、セックスは宿泊費代わり。
脳内データベースからどんどん出てくる関連ワードにどきどきしながら読みました。

ビッチ、ではなかったかな。ただ緩そうではありました。
北方が夜の街で再会したのは中学の同級生で人気者だった美里。
泥酔した美里を家に連れ帰る羽…

2

巡り合うよベイビィ コミック

木下けい子 

4人の大人と、一番大人な子供

この作品には大人が4人出て来ます。
子供がいても恋に夢みる端役専門女優の母親。
妻予定に捨てられるも子供をこっそり溺愛する過保護な父親(有名俳優)。
都合のいい男状態なのに、情を断ち切れない高校教師。
脇役だけど、本命がいながら、本命で埋まらない隙間を他の男たちに求める男。
それぞれみんなだめな大人。

その中にたったひとりの高校生。
生活費のためにバイトをして、だめな母親のために…

3

わが愛しのドクター コミック

木下けい子 

軽いコメディタッチと重い約束

寝食を忘れるほど研究一筋の博士・七原と、博士の世話を焼くのがライフワークのようなオカン体質の助手・一ノ瀬。
「パンツを寄こせ!」という始まり方が衝撃的です。
2人のドタバタした日常をコメディタッチで描いた作品です。

ですが、実は同時にすごく重いテーマが…。
博士の研究分野は人工知能で、「クラウス」という名前がついています。
あるとき、「クラウス」が博士の想い人の名前だと一ノ瀬が知って…

1

ボクとオレのカワイイあのコ コミック

木下けい子 

なんだかなぁ

小さい頃からずっと好きな同級生。
高校でライバルが出来て牽制し合いながらも、ずっと好きだった。
気付けば、自分は何もできないうちに好きな子には好きな男が出来ていた。
それでもそばにいて、その子が失恋したときも隣で慰めた。
なのにそのあと、その子が好きになったのは…。
おれは君がしあわせならそれでいいんだよ。
さようなら、おれの初恋…。

的な!

うううううううううわあああああ…

1

浪漫のお国で逢いましょう コミック

木下けい子 

ほんのりしっとり咲く恋の花

このくらいの時代もの、いいですね。
木下先生の画風にスリーピースと軍服が似合う。

英国から戻って教師の職に就いた糸井。
学生たちはちょっとしたいたずらはあったものの、概ね真面目で勉強熱心。
そんなある日、学生のひとりが置屋の娼妓と駆け落ちするという事件が起きて…。

時代ですねぇ。
洋行帰りで中学校で教鞭をふるう、順番は逆だけど夏目漱石のようです。
大日本帝国海軍の軍港があった…

2

うちの王子いりませんか コミック

木下けい子 

木下けい子流ローマの休日

はたまた「星の王子、ニューヨークへ行く」でしょうか。

病弱で学校に行ったことのない御曹司が父に許しを得て転入したのは、ちょっとガラの悪い公立高校で…。
初めてのバス通学に初めての文化祭、初めての友達、そして初めての恋。

というお話です。こういう設定好きです。
身分を隠してどうこうと言うところより、お行儀よく育てられた御曹司と周囲のズレや御曹司がいちいち感じるカルチャーショックが可愛…

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