麻生ミツ晃さんのレビュー一覧

夜の落下 コミック

麻生ミツ晃 

同時収録作推し

2作品収録。

「夜の落下」
麻生ミツ晃先生、と聞いて私がパッと思い描く、シリアスでヒリヒリする、というイメージそのもののような作品だと感じた。
何か性に対して非常に重いトラウマなのか、禁忌なのか、怖れなのかを持っている1人の男。
彼がセックスできるようになりたい、とゲイデリヘルを利用する…
目隠しをして、手足を縛って。
もはや異常ですよね。
そして果てしなく痛々しくてつらい。

2

彼が眼鏡を外すとき コミック

麻生ミツ晃 

構成の妙

麻生ミツ晃先生作品といえば、ストーリーの構成に独特な緻密さがあると思うのですが、本作は正にソレ。
内容は2作品に分かれていて、その中身はつながっています。だからまるで長編を読んだような読後感。
そしてこのタイトル付けは偶然なのか恣意的なのかは読者としてわかりませんが、結果的に非常に効果的で、まずはじめにくる物語の方は眼鏡をかけてる人が出てこない。
高校生もので、クラスメートもので、しかもクラ…

1

リバース コミック

麻生ミツ晃 

自分で選べないことの残酷さを改めて痛感させられる

 純粋にストーリー構成だけ抽出して評価するなら、神と萌2の間くらいです。麻生先生の緻密に練られた展開には、今回も惹き付けられるものがありました。αがやっかまれ、Ωが蔑まれる設定は典型的なオメガバース。けれど、己の無力さを感じるα、αになりたいと望むβ、そして、Ωでなかったことを無念に思うβと、メインの登場人物達はそれぞれ特殊な気持ちを抱えていて、そこがこの作品の面白いところになっています。主人公・…

3

リバース コミック

麻生ミツ晃 

俺は帯を一生許せないだろう

自分の中でオメガバース作品の中で一番の大作になりました

最初試し読みがまるまる1話で大容量だったので読んでみたら面白くてついつい購入ボタンを押してしまいました。

評価高けりゃ値段もほかより高いし、立ち読みからの自分の期待度が高いしで、これ外れだったらショックで立ち直れねえぜとか思っていたんですがこれはいい意味で期待を裏切られました。話も素敵だし大容量だしで大大大満足です!!

絵も…

4

あの日、校舎の階段で 小説

佐田三季  麻生ミツ晃 

受けの心変わりにどうしても疑問…

ゲイ×ノンケ。
攻めの遠藤の笠井への愛が重くてやばいです。

決して受け入れてもらえることはないと分かっていても気持ちを伝えるだけでなく身近にいることを望み熱い視線で笠井を追いつめていく。

限界ぎりぎりな笠井は一度きりの肉体関係を条件に縁を切ろうと思いますがうまくいくわけもなく…。
それをきっかけに遠藤も我慢がきかなくなり脅迫のネタにするわ家に居座るわ嘘も吐くわ執着凄すぎるわで酷くな…

2

Season コミック

麻生ミツ晃 

「菜の花」咲く春

名作とレビュー評価が高い作品なので、読みました。良作でした。

「信頼と障害を越えた愛」が、麻生先生の作品に一貫しているテーマのようで、この作品もそう。
恩を返したいと貧乏な母子家庭に支援を申し出てきた人は、昔助けられたと言う人。

▽ここが、この作品の軸:
東の父に算盤の角で額を打たれて怪我をした松岡少年。
雪が降る庭の井戸で傷を洗おうとする松岡を見かけた幼児の東が「手当をしよう、…

0

リバース コミック

麻生ミツ晃 

新しい視点

お互いが一番。好きな人のために何ができるか、どこまでできるか、深い深い愛ゆえに拗らせてるのが!どうしようもならないことに立ち向かう姿が優しくて痛くてはがゆい…

円は肝心なことは言葉にできないのに、ポロッとハートを刺すこと言っちゃうの可愛い。そういうとこ吐木も堪らないだろうな。一生懸命、開発してるのも可愛くて…気持ちが通じあってからのも可愛くて。1読めは話に惹き込まれ辿ってくのに夢中、2読めは…

2

リバース コミック

麻生ミツ晃 

長編の連載にしてほしかった

「reverse」とは、(…の)逆にする,ひっくり返す、の意味。

βが主人公の純愛推理作品。
αになりたい、β。
Ωになりたい、β。

人口の割合が多いβの希少種への憧れと負い目。
大事な人を守るための嘘=2つの誕生日。

紹介文に
「刑事の吐木と小説家の円は番の関係。しかし、ある理由から円は吐木からのプロポーズを断りつづけていて――。」
・・とあって、作品の最後にこの台詞…

1

COLD THE FINAL 小説

木原音瀬  麻生ミツ晃 

好きな物語!・・・だけどモヤモヤする

読んで後悔は無い。読んで良かったと思っています。
今まで同人誌等で書かれていたCOLDシリーズの話を一冊に纏めて出版していただいたのは本当に有難く嬉しいです。ありがとうございます。
全てが納まるところに納まりました・・・・・・これで良かったんですよね?
う~ん・・・四人とも愛する人と生きていく決意をした、それは尊重したいし、そう決めたなら応援したい、良かったと思いたい・・・けれど見守ってきた…

2

焦燥 小説

藤代葎  麻生ミツ晃 

心の襞を覗く

2009年発表の、作者様3作目の作品。
デリカシーなし、威圧感あり、がさつな刑事と、繊細で潔癖な臨床心理士のカップリングです。
刑事、となれば当然事件ものでもあるのですが、本作で起きる事件は、ある美しい男がハッテン場でゆきずりの男とのSMプレイの最中に死んだ…というもの。
その犠牲者・植村道生が主人公の臨床心理士・東宮のカウンセリングを受けていたために、刑事の住吉が聞き込みにくる、という冒頭…

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