麻々原絵里依さんのレビュー一覧

雨降りvega 小説

凪良ゆう  麻々原絵里依 

風味絶佳

あー、良かった…。
2人は一緒に生きられない運命なのかと、胸が張り裂けそうでした。
好きな気持ちに蓋をしても、それまでのささやかな思い出や気持ちが積み重なって、溜まって重みをどんどん増して、動けなくなってしまう。
そんな文人の気持ちが分かりすぎて胸が激痛でした。

なし崩し的に他の人と付き合おうと思っても、折に触れ思い出すのは心の奥に秘めた人の事なんていうのも悲恋あるあるで切なかったです…

1

ラプンツェル王子の通い妻 小説

小中大豆  麻々原絵里依 

ラプンツェル、塔から飛び降りる

作者さんの作品を初めて読みましたが、大変面白かったです。
ラプンツェルなんていう言葉がタイトルにあるのでファンタジーかと思ってたんですが、そうじゃありません。
主人公の2人に対して、怒ったり一緒に悲しくなったり憐れんだり嬉しくなったりと、感情が忙しくなった作品でした。

前半は本当に克己の気持ちがハッキリしないので、昭良の一方通行な献身がもどかしかったですし、それでも2人が別れてしまった時…

4

雨降りvega 小説

凪良ゆう  麻々原絵里依 

しっとり優しい

蓋をしても溢れる想いがじわじわじわじわ蓄積されて
切なくて温かくて痛くて心持ってかれた…

新開のくれたものを大切に支えにしてる文人がいじらしく、新開が真摯なだけに酷で。
平穏な日常の「心の中は嵐」も行動力もすごい。

最初はメールのやり取りだけで、
"不思議とあたたかい気持ちになる。
文章のリズムが合うのかもしれない"
というのも波長が合うということで、それ…

1

幾千の夜を超えて君と 小説

中原一也  麻々原絵里依 

羽化

中原先生デビュー20周年おめでとうございます。
先生の描きたいものを描き続けて下さい。いつも楽しみにしています。

タイトルからはロマンチックなイメージを、裏表紙のあらすじからはヘンテコもの?イメージを持ちましたが、とんでもない!社会派と言いますか生き続けるとは、問い続けるお話だったと思います。

これはぜひネタバレを見ないで読んでほしい。

司波が150年の人生、死ぬ方法を探し続け…

3

極上社長と子育て同居は甘くない 小説

ナツ之えだまめ  麻々原絵里依 

遺伝子レベルでランク付けする近未来の話

近未来の話?人間を遺伝子レベルでランク付け。中央と郊外の違い。
中央ではその人に適した住む場所があるとか、いろいろすごいなーと設定の素晴らしさにびっくり。近未来、確かにこうなる可能性もあるかも。

1人の人を愛する事に否定的な社長がアリサと郊外での暮らしをするうちにどんどん変化していく様が見ていて気持ちいいくらい。
Sクラスだしね、成長や学習能力も高いんだろうけど、良い方向に変化するのは見…

3

幾千の夜を超えて君と 小説

中原一也  麻々原絵里依 

不老不死の男の切ない物語

中原一也先生デビュー20周年、
「小説を書く勉強をしている最中」という中原先生が、節目に書いた「泣けるBL」。
お勉強中なら、来年の作品はもっと面白いものが公開されそう、期待。

同じテーマ、愛を問う「拝啓、百年先の世界のあなたへ」と併せて読むことをお勧めしたいです。

不死の男の願いをかなえる物語 
後半に向け徐々に深まる恋の成就と別れの予感。

著者曰く
「プロットの段階か…

7

幾千の夜を超えて君と 小説

中原一也  麻々原絵里依 

前略 中原一也さま

デビュー20周年、おめでとうございます。

「記念作がこれか」と思いました。
先生の十八番ともいわれる『オヤジ』ではなく、大人の男同士がプライドをぶつけ合うノアールでもなく、また、ぶっ飛んだ(そのくせ知的な)コメディでもなく。

直球ですね。
照れが先走ってしまうところがある様にお見受けする中原さんが「愛について」真直ぐ語ってくれた物語だと思いました。
ありがとうございます。
私は…

10

幾千の夜を超えて君と 小説

中原一也  麻々原絵里依 

いつか会えるその日を。

皆様のステキなレビューを拝見して、俄然読みたくなって手に取りました。


受け様の矢代は、社会生活が困難になるほど重度の暗闇と閉所への恐怖心がある。
なんとか克服したいと夜の山道を運転中、男が車の前に飛び込んできてぶつかってしまう。
手当てのため自宅に連れ帰ると、すっかり怪我がなくなっている男。
この不可思議な男が攻め様である司波。

司波は不老不死であり、死に方を探していると言う…

8

幾千の夜を超えて君と 小説

中原一也  麻々原絵里依 

20周年おめでとうございます

中原先生だし麻々原先生だからマストバイ。中原先生20周年とのこと、おめでとうございます。あとがきによると「自分の書きたい気持ちを大事にしてきた」とのこと。先生のその気持ちで書かれたと思われる当作の終わり方、私は今一つぴんと来なかったので、申し訳ないです中立より萌にしました。じゃあどうだったら嬉しかったの?と考えても、「これよ!」というものが思いつかず、煙る霧雨に隠されている心地です。読む人によって…

5

幾千の夜を超えて君と 小説

中原一也  麻々原絵里依 

死ぬことのない生とは

今回は死ぬ方法を探す男とある理由で休職中の男のお話です。 

攻様の望みを知った受様が共に行動する事で
攻様が新たな希望を見出すまで。

受様はいつの頃からか
闇に言い知れない恐怖を感じるようになります。

やがて光の無いところばかりか、
閉所でも恐怖を抑えられなくなり
とうとう塾講師の仕事を休職する事になります。

週1の精神科のセラピーでも状況が良くならず
受様は闇に…

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