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23/35(合計:348件)
杉原理生 北畠あけ乃
橙子
ネタバレ
文字も小さくないし、ページ数も多くない、だけれど、とても重い何かがこの作品には詰められていたとおもいます。 このお話は、単純に切ない恋というだけではなく、三十路を超えた、「社会」の枠組みの中に支配された一人間としてのリアリティーがとても重視されていて、まるで、自分が経験しているかのような辛さと憂いと喜びを感じられました。 両想いなのに片思い。素直になれない現実主義者の野田さん(受)と、…
秋山みち花 北畠あけ乃
サガン。
学習院で同級生だった桂木と花房。 しかし、親友だった2人は桂木の家の没落をめぐる経緯もあって変わっていく。 その原因の一因が自分の家にあると知った花房はなんとか桂木のためを思って行動するのだが。 8年後再会を果たした桂木は花房を恨んでいて…。 正直、こういう対立モノ(?)好きなんだって再確認しました。 ホントは想い合ってるのに、それがいろいろな擦れ違いで最後まで両想いにならないという…
英田サキ 北畠あけ乃
ピピン
「さよならと…」で恋人同士になった陣内と天海。 関係は、作者のあとがきいわく、「どつき漫才」である。 話は、天海の実弟が「母に会ってほしい」と言ってきたところから始まる。母親は、天海が少年院に入ったあと、自ら一切の接触を絶ってきていたのだ。 前作では、凶悪なヤクザの中に「17歳の少年」を飼っているように思えた天海だが、この続編になると、中身は「少年」つーより「少女」に思える。どこまでオトメな…
新宿歌舞伎町に探偵事務所を構える元刑事・陣内と、やはり新宿歌舞伎町をシマにしている天海組組長であり、上部組織周藤組の幹部である天海は腐れ縁である。 陣内20代、天海17歳の時に、二人は警察官と補導される少年として出会った。天海少年をなにくれなく面倒を見ていた陣内だが、彼が酒乱の父を殺害してしまったのは防げなかった。 拘留されたのち、天海は陣内の前にヤクザとして現れた。そして、天海の策略により警…
麻生玲子 北畠あけ乃
偶然手に取った本。 何か面白そうなのないかなーと書店を彷徨っていて。 「あ、この作家さん、このレーベルでも書いてるんだ」と手に取ったつもりが、実は隣の本(コレ)で。 初読みの作家さんだったんだけども、あらすじ見たら面白そうだったので買ってきました。 バイの会社員・八代×ゲイの大学生・兎束友美 特定の相手を持たずに一夜限りの相手と過ごすことを繰り返している友美。 その日もそんな気…
剛しいら 北畠あけ乃
fiona0109
甘いです。甘い。 飛滝と音彦が付き合い始めて1年ほどたったお話なんですけど、音彦はまだ飛滝の自分に対する愛情に不安を感じています。 二人きりの時にはあんなに音彦への愛情を示す飛滝なのに、どうしてそんなに不安に思うかな?と思わなくもないですが、こういう自分の感情を素直に行動にだしてしまう音彦だから飛滝が可愛く思うのかな、とも思います。 まぁ、この一冊は二人の熱々ぶりがこれでもか、これでもか、と…
いとう由貴 北畠あけ乃
この方の小説を読むのは初めてですね。 CDの原作としては作品はしっていたのですが。 今回の舞台は明国。 室町時代のお話です。 寺で育てられた千歳がその後援者も失い絵のために明に渡り、そこで出会う人たちとの関わりを明国の政治情勢と共に描かれています。 明国の歴史については詳しくないのでよくわからなかったのですが、ちょっと調べてみたら実在しているので史実を元にされているんでしょうね。 …
小川いら 北畠あけ乃
M
大学二年の春、佐久間智春はバスケ部の勧誘をしていると高校の級友・大友寿志に再会する。 当時親しかった二人は、智春が大友が「ゲイ」であることを不用意にクラスメイトにバラしてしまったことから、気まずい別れ方をしていた。 そのまま転校して行った大友との友人関係を、バスケを通して修復したいと懸命にアプローチする智春に、最初は冷たかった大友も次第に打ち解けていく。だが、二人で過ごす次巻に心地よさを…
木原音瀬 北畠あけ乃
綾子
デビュー初期の作品なのに全く色褪せない木原作品はやはり凄いです。 「水のナイフ」と「セカンド・セレナーデ」はどちらも大好きな年下攻め。しかも更にどちらも攻めが受けを自分本意に利用していたのに、いつの間にかこっちがハマっている「こんなはずじゃなかったのに」な展開。大好物です。 登場人物が嫌な奴に書かれている分だけその思考の泥沼が楽しい。木原作品の性悪が恋にハマる過程は、私にいつもカタルシスを与えて…
華藤えれな 北畠あけ乃
たまゆまま
設定としてはおもしろいし、能の世界を分かりやすく書かれていてとても興味深い作品だったと思うのですが、なんといったらいいのか、萌えなかったのです。 京都を舞台にしたお話なので当然主人公(受け)も京言葉を使われています。 私の周りに京都出身の方がいなく、そちらの話し方に対しイメージがまったくないせいで掴めないからかもしれません。 何て言うんでしょう。 ニュアンスのようなものが掴めず、会話に…