日高ショーコさんのレビュー一覧

花は咲くか (5) コミック

日高ショーコ 

子供達がそれぞれ前向きになり満足

 桜井が蓉一の両親の話に向き合う決心をしたことで、蓉一も長年ずっとすっきりできなかった想いを昇華させることができます。あんなに淡白だった桜井が、今では好きな人のために積極的に動き、目を逸らしたい物事にもしっかり目を向けて知ろうとする。蓉一だけでなく、桜井も1巻の時から随分変わったなぁとようやく感じました。お互いがお互いに良い影響を与えられたわけですね。この2人の偶然な出会いは必然のものだったんじゃ…

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花は咲くか (4) コミック

日高ショーコ 

藤本を幸せにしたい

 中盤で蓉一が、まずは自分が変わらなければ桜井にも変わってもらえないと気付くところがすごいなぁと思いました。私からすると1巻の最初の頃と比べて、今の蓉一に至るまでの変化ってものすごく大きいと感じていたんですが、本人にはその自覚がないんでしょうかね。他人を変えることって本当に難しくて、自分の変わった姿を見せることで相手にも自分から変わろうと思ってもらわなきゃ、なかなかできることではないんですよね。こ…

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花は咲くか (3) コミック

日高ショーコ 

閉塞的な環境下でもがく子供達

 蓉一の可愛らしさが高まってきましたね。1巻の序盤でなぜ桜井に対してあんなに突っかかるような物言いだったのか不思議なほど、本当に年齢相応、むしろ実年齢より少し幼いくらいの純情さが垣間見れるようになってきました。桜井がついつい付け込んでしまいたくなるのも分かるなぁ。藤本も桜井のライバルポジションとして依然存在感は主張してきますが、肝心の蓉一にとってはほとんど眼中にないという感じで気の毒に思うほどでし…

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花は咲くか (2) コミック

日高ショーコ 

蓉一の心の動きが見えてくると楽しい

 蓉一の纏う壁が一気に薄くなったような、少なくとも1巻よりは随分感情が分かりやすくなったように感じました。感情をあえて出さないようにしているとか、隠しているというわけではなく、彼自身は普通に過ごしているつもりでも他人には感情に乏しいように見えるというだけなんですよね。けっして感情がないわけではない。そんな蓉一の、桜井と会話することで自然と分かりやすいほど感情が溢れてしまうところが、年相応で可愛らし…

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花は咲くか (1) コミック

日高ショーコ 

受けの開花をじっくり待ちたい

 森に囲まれた立派な屋敷の家主を務める蓉一がかなり取っ付きにくい性格で、まだあまり魅力を理解しきれていないので、2巻以降彼の印象が変わっていくことを期待したいなと思います。既にそんな彼がたまに見せてくれる笑顔に惚れてしまった、年上の桜井。桜井はゲイというわけではないので、初対面の印象もあまり良くはなく未だにその言い方が癪に触ると思ってしまう蓉一を好きになるのが、ちょっと早いかな?とは感じました。た…

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憂鬱な朝 8 コミック

日高ショーコ 

史诗一般的长篇作品欢庆完结

历时多年的长篇作品、波澜壮阔、新旧变革时代曲折反复、激动人心的故事,令人依依不舍、却又功德圆满。作为肩负起家族责任的久世晓人和桂木智之,二人一方面想要拥抱新时代,另一方面却又难以与过去彻底一刀两断。因为家族责任心、彼此之间的关心,在错综复杂的环境变化中,自觉或不自觉地被卷入时代洪流。完结卷让人如释重负,给这个故事画上了圆满的结局。哪怕思想有分歧、前路也有所不同,但是想要携手并进的心,却不会改变。无…

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憂鬱な朝 8 コミック

日高ショーコ 

彼らに出会えて良かった

書きたいことは7巻のレビューに全て詰め込んでいるのでひとつだけ。憂鬱な朝に、彼らに出会えて本当に良かったです。この本に出会わなければBL漫画を読まない人生を送っていたでしょうし、私の人生はもっと味気ないものになっていたでしょう。全8巻を通してふたりには幾度もの憂鬱な朝が訪れたわけですが、その中に潜むたくさんの感情の機微に私はいつも胸を躍らせていました。
今や年間とてつもない冊数のBL漫画を読むよ…

5

初恋のあとさき コミック

日高ショーコ 

日高先生の巧みな心理描写

ずっと読みたかった日高先生の3部作。
レビュー読んで予習してちゃんと順番おってシグナル→嵐のあと→初恋のあとさき、と読みました。本作が一番心に刺さった。

嵐…で何処か達観しちゃって冷めきった美山がどうしてそうなってしまったのかがよくわかる。
過去も現在も美山が可愛い、愛おし過ぎる。
DK時代は文句なしに可愛いワンコだし、仁科のせいで捻くれちゃった今も初恋に囚われて拗らせてモダモダして可…

3

美しいこと 下 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

簡単ではない事も分かってはいるけども。切なくて。愛しくて。

もっと早く、救済してくれるものと、勝手に願っていた。
だから。もう、切ない別れのまま。
バームクーヘンエンドとか。全てを想い出に出来るまで。なんて、エンドにさせられるのかと。
まさか、まさか、と。ハラハラさせられる後半です。
下巻は、途中までを「美しいこと」をふんわり終わらせて、
「お願いだから…。俺が寛末さんを好きだってことを、逆手に取らないで…。」
決して泣くまいと(泣いて仕舞えば…

6

美しいこと 上 小説

木原音瀬  日高ショーコ 

恋とは。幻想である。そして、するものでは無く、落ちてしまうもの。

これが、「美しいこと」なのかどうか。私には分からない。
タイトルに込めた、作者の意図も解らない。
扉絵の、傘を差しかけた寛末を見上げる松岡が子供に見えて。
それほど、女の子に見えるほどに華奢なのだと、確信する。

この日まで、松岡が女装を続けていたのは、何故かは解らない。
毎日の厳しい営業ノルマに疲れて。発散したかっただけなのに。
女装をしていて、男の欲望を煽り、『暴力の対象になると…

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