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日高ショーコ
碧雲
ネタバレ
日高先生の心理描写は、じわじわ。 「antiroman」なら《反小説の意》で、 「伝統的手法を退け、従来の小説の概念、物語性や人物造形などの意識的な解体を試みた小説」のことだけど、この題名はそれを意味しているのかな? 高校の同級生で、幼馴染、進路は違うけれど、柿谷の傍を周防が合わせて沿うように、いつも一緒。 だから周防も大学進学をすると、柿谷は思い込んでいた。 言わないけれど お…
遠野春日 日高ショーコ
ももよたん
最終巻です。 すでに深まっている茅島澄人氏と庭師の彼の関係ですが、本作では彼が茅島氏との今後についても思いを馳せたり、家族にもいずれ紹介しようと考える過程が描かれ2人の関係が確固たるものになっていく展開でした。 "彼"の実家に着いて行ってしまった茅島氏のエピソードが1番好きでした。 離れとは言えど、家族のいる実家でも愛し合ってしまう2人に複雑な思いはしましたがw ま…
もっちゃま
どのお話も読みやすいです。ただし日高ショーコ先生お得意の繊細な心理描写や自然な感情の移り変わりを、短編で活かすのは正直難しいか…という印象も受けました。「なんでそう思ったの?」とか「受け入れ早〜!」と思うことが各話1個はあったので、それがちょっと残念でした(もしかして短編集って大体そゆ感じ…?)。とはいえどれも10年以上前の作品で、短編で、加筆修正も沢山されているということなので、代表作と比べる…
ひみた
この小冊子の存在を知った時にはもう一生読めないものと思っていたので、こうして電子書籍化してくださり関わった方全てにお礼を言いたくなります。 「美しいこと」ではビター気味なラストだった二人、「愛しいこと」では漸く漸く恋心になり、そしてこの「愛すること」はさぞ甘々なのだろうと思って読みました。それが変わらず松岡は寛末を信用できず、乙女の様にクヨクヨ(言い方が悪くなってごめんなさい。可愛いんです)…
庭師×茅島氏シリーズ第二弾です。 2巻では庭師の彼が茅島邸に同居するようになり、また2人で英国旅行に行ったりしてさらに関係が深まる過程が描かれていました。 喧嘩したり、嫉妬したり、小さな危機もありますが基本お熱い2人の触れ合いが堪能できます。 "彼"の言動や態度に分かりやすく反応する茅島氏も可愛いですし、"彼"もまた茅島氏をとても深く愛している様子…
chikakumaco
表紙にある様に、本作は五百雀が表紙!という些か地味な仕様。ええ、地味で堅実。 それが雀の良いところ。私も彼、結構好きです。実はそろそろ持ち越され、持ち越されして来た鷹頭の出自や日越の当主との因縁の物語を待ちかねていたのですが、チラリと触れただけで、またもや持ち越され。何不自由無く育ったかの様な不遜な態度の鷹頭も、幼ない頃に父に先立たれ、生家より鷹頭家に養子に出された子供だったのでした。 そこで…
作者さんの作品初読みでした。 このシリーズに関しても全く無知な状態で読みました。 茅島氏と"彼"という表現での第三者目線で書かれていて、彼がどういう関係なのか、2人はどんな人物なのかが不明のまま会話が続くという始まりなので、こういう書き出しに慣れてなかったので少々戸惑いがありました。 それと茅島氏が庶民には大抵想像つかないような生活環境にある上、氏の性格も世間知らず・…
kurinn
長いこと色々な方が電子になるのを待ち望んでいた作品だと思います。 木原音瀬先生のツイートで情報が流れて来た時は狂喜乱舞しました。 そして漸く読み終わりました。結末を知っていたので安心感はありましたが、松岡の寛末を信じる事が出来ない辛さがこれでもかと刺さって来ました。 寛末が好きすぎてで彼以外は考えられないからこそ、臆病になってしまうのがとても良く理解出来ました。 寛末は彼なりに良か…
木原音瀬 日高ショーコ
「美しいこと」を読み終わった時点では寛末に、そんなに悪印象を持って無かったんです。 でも寛末視点の「愛しいこと」を読むと、彼の愚鈍さとか無神経さに翻弄される松岡の気持ちを考えてしまってもう悲しくて切なくて、なんて酷い男だろうと思ってしまいました。 寛末がどんなことを考えていたのかが分かるからこそ、初めて読んだ時も今回再読した時も寛末に腹が立ってたんです。すっかり忘れてました。 こ…
「愛すること」をKindleで購入したので、先にこちらを再読しました。 「美しいこと 上 」のKindleの電子版ではBLCDの「SS時計1」が収録されているそうですが、家にある紙のBL版の方を久しぶりに読みました。 木原音瀬先生の確かな文章力とストーリー展開に、数年前に読んだ時とはまた違った気持ちを抱きました。 当時は松岡がとにかく可哀想で、寛末憎しだけしか無かったんですよね。 …